事業の経過及びその成果

当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な内外需要により企業収益が改善するなかで、設備投資は増加傾向を持続し、個人消費も雇用・所得環境の着実な改善を背景に持ち直しの動きを続けるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。

建設業界におきましては、住宅建設は弱い動きとなったものの、企業の建設投資は工場、物流施設、土木インフラなどを中心に緩やかながら増加したほか、公共投資も引き続き高水準にあり、良好な事業環境が継続しました。

当社グループはこのような状況のもと、平成27年5月に策定した「中期経営計画(平成27~29年度)」に基づき、将来に向けた収益基盤の整備に総力を挙げて取り組んでまいりました。

当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、売上高は、前連結会計年度比8.5%増の3,740億円となりました。利益は、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少ならびに販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は230億円となり、経常利益は226億円となりました。また、法人税、住民税及び事業税等の計上などにより親会社株主に帰属する当期純利益は157億円となりました。

当社の業績につきましては、以下のとおりであります。

受注高は、土木工事、建築工事ともに増加し前年度比34.1%増の3,817億円となりました。このうち、土木工事は1,298億円、建築工事は2,518億円であり、これらの発注者別内訳は官庁23.7%、民間76.3%であります。

売上高は、同7.6%増の2,945億円となりました。このうち、土木工事は1,068億円、建築工事は1,877億円であり、これらの発注者別内訳は官庁27.7%、民間72.3%であります。

翌事業年度への繰越高は、同25.9%増の4,234億円となりました。

利益につきましては、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少ならびに販売費及び一般管理費の増加により経常利益は182億円となり、当期純利益は128億円となりました。

当社の部門別の状況は以下のとおりであります。

〔土木〕

土木の受注高は前年度比25.2%増の1,298億円となりました。

主な受注工事は、中国電力株式会社:三隅発電所2号機建設工事のうち石炭貯蔵設備他設置工事(島根県)、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構:北陸新幹線、坂井高架橋(福井県)、西日本高速道路株式会社:中国自動車道(特定更新等)北房IC~大佐スマートIC間(上り線)土木更新工事(岡山県)、国土交通省:阿蘇大橋地区斜面対策工事(熊本県)等であります。

完成工事高は同16.7%増の1,068億円となりました。

主な完成工事は、東日本高速道路株式会社:東関東自動車道 鳥栖工事(茨城県)、西日本高速道路株式会社:高松自動車道 南唱谷トンネル他1トンネル工事(徳島県)、中日本高速道路株式会社:東海北陸自動車道白鳥トンネル工事(岐阜県)、東京都:東大和市清原一丁目地内から同市桜が丘三丁目地先間送水管(2000mm)用トンネル築造及びトンネル内配管工事(東京都)等であります。

〔建築〕

建築の受注高は前年度比39.2%増の2,518億円となりました。

主な受注工事は、三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社:(仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-2街区)(千葉県)、RW久喜特定目的会社:(仮称)レッドウッド久喜ディストリビューションセンター新築工事(埼玉県)、豊洲6丁目4-1B開発特定目的会社:(仮称)Dタワー豊洲新築工事(東京都)、嘉新琉球開発合同会社:(仮称)CHC那覇ホテル新築工事(沖縄県)等であります。

完成工事高は同3.1%増の1,877億円となりました。

主な完成工事は、三井不動産株式会社:(仮称)柏の葉三番街西棟賃貸住宅計画新築工事(千葉県)、医療法人徳洲会:(仮称)大和徳洲会病院新築工事(神奈川県)、一般社団法人巨樹の会:(仮称)江東リハビリテーション病院新築工事(東京都)、社会福祉法人如水会:豊田タケイチ会病院新築工事(愛知県)等であります。

(参考)当社の部門別受注高・売上高・繰越高(単位:百万円)

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2018/06/28 11:00:00 +0900
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