第74回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 2267

第4号議案
譲渡制限付株式報酬制度に関する報酬額承認の件<株主提案>

  1. 議案の要領
     当社の取締役の報酬限度額は、2008年6月25日開催の定時株主総会において年額1,000百万円以内(使用人兼務取締役の使用人分給与および賞与は含まない)とし、当該報酬枠の別枠で、2023年6月21日開催の定時株主総会において、株式報酬の額として年額300百万円以内、株式数の上限を年150,000株以内(使用人兼務取締役の使用人分給与および賞与は含まない、社外取締役および非常勤取締役を除く)とすることが承認されているが、今般、譲渡制限付株式報酬制度の対象となる当社の取締役に対し、年額800百万円以内、付与株式数の上限300,000株の譲渡制限付株式付与のための金銭報酬債権を付与することとする。具体的な支給時期及び配分については取締役会において決定するが、業績連動型のインセンティブ制度として設計する。かかる業績指標としてはROEやTSR(株主総利回り)を含む各種KPI等が考えられるが、具体的な指標の選定については、当社の経営戦略や事業環境を踏まえ、取締役会が適切に判断すべきものとする。また、業績基準を満たす場合には累計で固定報酬の3倍相当の譲渡制限付株式を今後3年間で付与するよう設計するものとする。

  2. 提案の理由
     弊社は日本の取締役会の最大の弱点が各取締役による株式保有の少なさ、それによる株主目線の欠如にあると考えます。当社においても各取締役の株式保有が少なく、取締役の経済的利益の大半は固定報酬としての基本報酬であり、一部業績の達成に紐づく報酬があるものの、譲渡制限付株式報酬の目的である株主との価値共有が不十分と考えます。取締役に当社の企業価値の持続的向上を図る経済的インセンティブを持たせ、株主と利益を一体化することで企業価値向上の成果を株主とともに享受することが必要です。

     取締役と株主との価値共有を図るための効果的な株式報酬の目安は、固定報酬の3倍相当とされております。当社は譲渡制限付株式報酬制度を導入しているものの、第73期(2024年4月1日から2025年3月31日)では当社の取締役(社外取締役を除く)に年額467百万円の固定報酬が支払われているのに対し、株式報酬は93百万円となっており、固定報酬の20%しかありません。このペースでは、取締役と株主との価値共有を図るために効果的な株式報酬の目安とされる固定報酬の3倍相当の株式保有に到達するまで、約15年かかることになります。また、当社は2026年2月10日付の「株式報酬制度の改定に関するお知らせ」で、対象取締役の報酬の構成比率については、固定報酬:短期インセンティブ報酬(金銭):長期インセンティブ報酬(株式)を、現状の70:15:15から60:15:25へと変更するための会社議案を本株主総会に附議する旨、公表していますが、当改定案のペースでも、取締役と株主との価値共有を図るために効果的な株式報酬の目安とされる固定報酬の3倍相当の株式保有に到達するまで、約7年かかることになります。譲渡制限付株式報酬は取締役の在任中に付与されなければ意味がありませんので、より短期間で一定規模の付与がなされる必要があります。

     また、欧米においてはほぼすべての主要上場企業において、株主との価値共有に必要と考えられる一定量の株式について一定期間の継続保有要件を定める株式保有ガイドラインが採択されています。数年間の猶予期間を経て、トップマネジメントであれば基本報酬の3〜5倍、社外取締役でも報酬の1倍とするケースが大半です。例えば、しばしば当社の海外における競合として挙げられるダノン社(仏)やネスレ社(瑞)でも社内取締役が就任後3年以内に固定報酬の3倍程度の株式を保有する報酬設計となっています。弊社は当社の取締役その他の経営陣にも、過去の常識にとらわれず、世界水準に劣らないオーナーシップのレベルを目指すこと、適切な開示を通じてそのコミットメントを示すことを提案し、株式保有ガイドラインを制定すべきと考えます。

 当社取締役会の意見 

当社取締役会は、第4号議案に反対いたします。

 ア.当社の取締役報酬の決定プロセス
 当社は、取締役の報酬等に係る事項について、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、取締役会で決議しております。ただし、金銭による固定報酬および業績連動報酬に関する個人別の報酬額については、取締役会の委任を受けて指名・報酬諮問委員会が決定しております。

 イ.役員報酬制度の改定について
 当社は、2026年2月10日開催の取締役会において、取締役(社外取締役および非常勤取締役を除きます。以下、「対象取締役」といいます。)の報酬と当社の中長期的な企業価値および株主価値との連動性を一層明確にすることで、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、対象取締役と株主さまとの価値共有を更に進めることを目的として、対象取締役の株式報酬制度を改定することを決定しました(以下、改定後の役員報酬制度を「本株式報酬制度」といいます。)。
 本株式報酬制度は、現行の非業績連動型株式報酬のみで構成される制度を、非業績連動型株式報酬と業績連動型株式報酬から構成される株式報酬制度(株式給付信託)へと改定するものであり、業績連動型株式報酬の算定指標については、資本効率性、株主さまとの価値共有、人的資本経営等の観点から、「ROE」「相対TSR」および「ワークエンゲージメントスコア」を用いる予定としております。本株式報酬制度は、本定時株主総会における第2号議案の承認決議を経た後に適用する予定です。
 また、当社は、短期的な業績のみならず、中長期的な企業価値および株主価値の向上に対する意識を一層高めることが重要であるという考えのもと、本株式報酬制度への改定後の対象取締役の報酬の構成比率については、固定報酬:短期インセンティブ報酬(金銭):長期インセンティブ報酬(株式)を、現状の70:15:15から60:15:25へと変更し、株式報酬の比率を引き上げる設計とすることといたしました。当該報酬構成比率については、日本国内における当社と同業の上場企業における取締役報酬の構成や水準等を参考としつつ、指名・報酬諮問委員会において検討し、取締役会で決議したものとなります。
 当社としましては、当社の短期の業績と中長期的な企業価値の向上との連動を重視し、株主さまとの価値を共有できるバランスのとれた本株式報酬制度の役員報酬体系が、当社の企業価値の持続的な向上に資すると考えております。
 なお、本株式報酬制度の詳細につきましては、当社が2026年2月10日に公表した「株式報酬制度の改定に関するお知らせ」(https://www.yakult.co.jp/company/news/article.php?num=1820)および同年5月12日に公表した「株式報酬制度の改定に伴う新たな株式報酬制度に関するお知らせ」(https://www.yakult.co.jp/company/news/article.php?num=1846)をご参照ください。

ウ.本議案の株式報酬を導入する必要がないと考える理由
 本議案は、対象取締役に対する株式報酬に関して、ROEおよびTSR(株主総利回り)を含む業績連動型で、業績基準を満たす場合には、累計で固定報酬の3倍相当の譲渡制限付株式を3年で付与するように設計された譲渡制限付株式報酬(年額800百万円以内、発行または処分される普通株式の株式数 年30万株以内)の導入を求めるものです。
 本議案に基づく譲渡制限付株式報酬制度が導入された場合、取締役の固定報酬の3倍相当の譲渡制限付株式を3年間という短期間で付与することが可能となりますが、その結果、取締役に対して中長期的な安定成長を度外視した短期的な利益追求や、過度なリスクテイクを動機づけるおそれがあり、中長期的な企業価値向上を損なう可能性も否定できません。
 また、本株式報酬制度においては、対象取締役の報酬の構成比率について、固定報酬:短期インセンティブ報酬(金銭):長期インセンティブ報酬(株式)を、60:15:25へと変更するとともに、「ROE」や「相対TSR」を算定指標として採用しつつ、中長期的な企業価値向上に向けた適正なインセンティブとして機能するよう報酬体系全体のバランスに配慮した制度設計としており、対象取締役が株主さまと同一の目線を十分に共有できる仕組みとなっております。さらに、対象取締役の退任時まで継続保有させる制度設計としていることから、より中長期的な視点での株主価値の共有が可能であると考えております。
 以上の理由から、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
 なお、本取締役会意見は、指名・報酬諮問委員会による審議および答申を踏まえ、取締役会で決議しております。
 当社は今後も、企業価値向上に資する報酬制度に向けて、指名・報酬諮問委員会および取締役会において検討を進めてまいります。

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2026/06/24 11:00:00 +0900
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