第20回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 3135
当社グループを取り巻く事業環境は、循環経済への移行に向けた政策的な取組の進展、生成AIをはじめとするデジタル技術の急速な進化、消費者ニーズや購買行動の変化等により、大きく変化しております。当連結会計年度におきましては、基幹事業であるネット型リユース事業が増収増益となった一方、モバイル通信事業における収益性の低下等により、連結業績は増収減益となりました。
今後、当社グループが持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、市場拡大に加えて政策的な後押しが強まるネット型リユース事業のさらなる成長を図るとともに、モバイル通信事業の収益構造を転換し、安定的な収益基盤を確立することが重要であると認識しております。また、これらの事業成長を支える人材・組織基盤及び経営管理体制の強化にも継続的に取り組んでまいります。
これらを踏まえ、ネット型リユース事業及びモバイル通信事業の持続的な成長拡大を目指すべく、対処すべき課題は以下の4点が挙げられます。
① ネット型リユース事業のさらなる成長
当社グループの持続的な成長及び企業価値向上に向けては、基幹事業であるネット型リユース事業のさらなる成長が重要であると認識しております。
国内のリユース市場は継続的な拡大を続けていることに加え、2026年3月には環境省が「リユース等の促進に関するロードマップ」を策定し、2030年までに国内のリユース市場規模を2024年比32%増となる4兆6千億円へ拡大すること、リユース事業者等と協働する自治体数を約600自治体へ倍増させること、生活者におけるリユース実施率を50%まで引き上げること等の具体的な目標が設定されました。リユースの促進に向けた政策的な方向性は、より一層明確になっているものと認識しております。
当社グループにおきましては、こうした事業環境を成長機会として捉え、これまで培ってきたデジタルマーケティング力、全国規模の買取・販売網、豊富な取引データ等の強みを生かしながら、AIのさらなる活用による生産性及びサービス品質の向上に取り組んでまいります。また、高価格帯商品の買取強化に向けた都市部への買取専門店の展開など、新たな買取チャネルへの積極的な投資を進めることで、買取機会及び取扱物量の拡大を図ってまいります。
加えて、リユースプラットフォーム「おいくら」においては、地方自治体との連携をさらに推進するとともに、当社グループが有するリユース品の買取・再販ノウハウと、「おいくら」が構築してきた自治体との連携基盤を組み合わせることで、使用済みGIGAスクール端末等の取扱いを加速してまいります。既に「おいくら」は当連結会計年度末時点で336自治体と連携しており、自治体との接点は当社グループの強みの一つとなっております。また、使用済みGIGAスクール端末についても、自治体からの買取が決定するなど具体的な取組を開始しております。今後も、官民連携とグループ内の事業シナジーを生かした新たなリユース機会の創出を通じて、社会課題の解決と収益基盤の拡充の両立を目指してまいります。
② モバイル通信事業の収益基盤の安定化
モバイル通信事業におきましては、契約回線数の積み上げによるストック型収入と、新規回線獲得時に発生するショット型収入の双方により事業を拡大してまいりました。一方、当連結会計年度においては、新規回線獲得に係る広告効率の悪化に加え、期末にかけて一部大口契約の解約が発生したこと等により、ショット型収入が計画を下回り、契約獲得に要した広告宣伝費等のコストを十分に吸収できず、セグメント損失を計上いたしました。
こうした状況を踏まえ、今後は、新規回線獲得時のショット型収入に依存する事業構造から、保有回線から継続的に得られるストック型収入を主体とした、より安定性と収益性の高い事業構造への転換を進めてまいります。その具体的な施策として、2026年10月より月額基本料金の改定を実施し、既存の保有回線から得られる1回線当たりの月額利用料を引き上げることで、ストック型収入の拡大を進めてまいります。また、料金改定に伴う解約動向を適切に管理しながら、顧客ニーズに応じたサービスの拡充や顧客獲得コストの最適化等を進めることで、新規回線獲得数の変動に左右されにくい、安定的かつ継続的な収益基盤の確立に努めてまいります。
③ 優秀な人材の確保・育成と組織体制の強化
労働人口の減少等を背景として人材獲得競争が続く中、当社グループが持続的な成長を実現するためには、経営戦略と連動した人材戦略のもと、優秀な人材の確保及び育成を進めることが必要不可欠であると認識しております。教育研修体制の充実、適時適切な配置転換や社内コミュニケーションの活性化に加え、AI・デジタル技術をはじめとする事業環境の変化に対応するための人材育成及び能力開発を推進してまいります。また、給与水準の向上や福利厚生の充実等を通じて従業員のエンゲージメント向上に努めるとともに、積極的な採用活動、業容の拡大に応じた適切な権限委譲及び管理監督体制の強化を進め、国籍・性別等を問わず、多様な人材がその能力を最大限発揮できる組織体制の構築に努めてまいります。
④ 経営管理体制の強化
当社グループの事業規模の拡大及び事業モデルの高度化が進む中、経営の公正性・透明性・継続性を確保するため、経営管理体制のさらなる強化が重要であると認識しております。AIをはじめとしたデジタル技術を積極的に活用し、業務生産性の向上及び業績管理の高度化を図る一方、情報セキュリティやAI活用に係るガバナンスを含む適切な管理体制の整備にも取り組んでまいります。また、業績管理手法の精緻化、内部統制及びコンプライアンス体制の強化、事業規模に応じた業務プロセスの整備・改善を継続的に実施することで、より透明性が高く、効率的かつ健全な経営管理体制を構築してまいります。