事業の経過及びその成果

 当連結会計年度における我が国経済は、各地で地震や豪雨等の自然災害が頻発し国内経済へ影響を及ぼしたものの、緩やかな回復を続けました。しかし、各国の通商政策や海外経済の減速が国内経済へ波及しつつあり、先行きの不安感が増しております。雇用環境は良好で実質賃金も緩やかに増加しましたが、食料品支出は伸びず、スーパーマーケットには厳しい環境でありました。
 このような情勢下、当社グループは、2018年2月期からの3年間を対象とする「中期経営計画」の達成に向け、シナジー創出を加速すべく今年度より資材調達部、仕入統合推進部を新設し、さらに、事業インフラの共通化による効率化を推進することを目的に株式会社マルエツ及び株式会社カスミの財務経理部門及びICT部門を統合する組織改正を実施いたしました。また、新たなスーパーマーケットモデルへの転換を目的に、業態開発部及びデジタル事業企画部を新設してその検討を進めてまいりました。当連結会計年度の主な内容及び成果といたしましては、一部商品部門の仕入統合を継続するとともに、共同企画商品や共同調達を拡大し、プライベートブランド商品「eatime」も、順次新たな商品を発売し、2月までに合計70品目といたしました。ICT部門では7つの協働タスクを立ち上げ、会計システム等のインフラ統合やデジタル化による業務効率化を推進し、システムコスト削減の取り組みを継続しました。コスト構造の改革においては、資材等の共同調達や電気料契約の見直しによるコスト削減の取り組みを継続するとともに、総労働時間に着目した人件費伸長率抑制の取り組みを推進いたしました。また、グループとして最適な効率を追求する次世代の物流体制構築に向け、外部の企業の方々との研究会を継続し、省人化ソリューションの検討に着手いたしました。
 主要連結子会社において、株式会社マルエツでは、新たな事業構造への「転換」の年と位置づけ「質の高い商売への転換」「生産性の高い職場への転換」「勝ち抜く為の環境づくり」に取り組みました。主な施策として、仕入構造の見直し及び仕入販売計画の精度向上を図り、荒利益率の改善を進めました。また、198店舗へ拡大した「セミセルフレジ」、効率的な店舗オペレーションの構築に向けて導入した「トータルLSPシステム」、新たに都心店では24店舗に導入した「電子棚札」などにより省力化の取り組みを推進いたしました。そして、「食のデリカ化」への対応として、改装店舗を中心に旬の生鮮素材を活用した「生鮮デリカ」を46店舗へ拡大いたしました。
 株式会社カスミでは、お客さまの声やご要望、従業員のアイデアを傾聴し、地域の皆さまに「いいね!」と共感していただける店舗づくりを目指し、お店に行くと何か発見がある、楽しいコトを体験できる、新たな交流が生まれる、地域の生活拠点づくりに向けた取り組みを推進しております。サービス面におきましては、お客さまの利便性向上を図るため、3月にイオン電子マネー「WAON」の決済サービスを開始し「WAON一体型KASUMIカード」を導入、9月には電子マネー「KASUMIWAONカード」を発行いたしました。
 さらに、10月に新設したカスミ筑波大学店において完全キャッシュレス店舗の実験を開始いたしました。また、店舗オペレーションの再構築によるサービスレベル及び生産性の向上を目的に業務改革推進プロジェクトをスタートし、モデル店舗を中心に作業標準化の取り組みを推進いたしました。
 マックスバリュ関東株式会社では、-「買物する“よろこび”」を創造する-をビジョンに掲げ、「商品が来店動機となるスーパーマーケットへの進化」「仕組みによる生産性の改善」「改革を推進する組織力・人財の強化」に取り組みました。主な施策としては、独自の提供価値の確立へ向けて、①生鮮強化による来店頻度の向上②来店動機となり得る意志のある品揃え③継続的な活性化・修繕投資による店舗年齢の若返り④店舗方針による顧客視点・現場起点の改革により、客数増加トレンドへの転換に取り組みました。また、生産性の改善を推進するべく①モデル店舗における新たな投入人時モデルの構築・水平展開②本部起案による継続的なコスト構造の改革に取り組みました。
 当連結会計年度において、株式会社マルエツが6店舗、株式会社カスミが7店舗、当社グループ計で13店舗を新設いたしました。一方、経営資源の効率化を図るため、株式会社マルエツが3店舗、株式会社カスミが4店舗、マックスバリュ関東株式会社が1店舗、当社グループ計で8店舗を閉鎖いたしました。その結果、当社グループの当連結会計年度末の店舗数は、中国江蘇省の2店舗を含めて518店舗となりました。
 また、当社グループは環境・社会貢献活動にも積極的に取り組み、グループ各店舗では、食品トレー、牛乳パック等のリサイクル資源の回収を継続して行う他に、株式会社カスミでは期限到来前の食品の有効活用のため、フードバンクへの食品の寄付について実施店舗の拡大を進めております。なお、当社グループはスーパーマーケット事業を単一セグメントとしており、その他の事業については重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
 このような状況のもと、当連結会計年度の売上高は、全店前年比100.3%となりました。売上高総利益率は前年より0.3%増の28.7%となり改善が図れました。一方、販売費及び一般管理費は、新規出店による人員増や採用時給の上昇等により人件費が前年比101.2%となったことや、夏季の猛暑等で電気使用量が増加したことによる電気料増加等で水道光熱費が前年比108.5%となったことなどにより、前年比102.6%となりました。さらに、41億27百万円の店舗資産等の減損損失計上により、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、営業収益が6,943億23百万円(前期比0.3%増)、営業利益が118億11百万円(前期比16.0%減)、経常利益が122億53百万円(前期比13.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が53億8百万円(前期比28.8%減)と増収減益になりました。

(ご参考)
 主要連結子会社では、当連結会計年度における株式会社マルエツ単体の営業収益は3,749億10百万円(前期比0.2%減)、株式会社カスミ単体の営業収益は2,716億63百万円(前期比0.9%増)、マックスバリュ関東株式会社単体の営業収益は437億77百万円(前期比0.7%増)の結果となりました。

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2019/05/24 13:00:00 +0900
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