事業の経過及びその成果

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、企業活動、経済活動が大きな制限を受け、雇用環境の悪化や所得減少による個人消費の低迷などの影響で、2020年の実質GDPは前年に対しマイナス4.8%と11年ぶりのマイナス成長となり、景気悪化が鮮明となりました。スーパーマーケット業界においては、コロナ禍を契機とした働き方や消費行動の変化など、新たなライフスタイルの定着化によって家庭内喫食が見直され、食品を中心とした生活必需品は堅調に推移しました。
 このような環境の中、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の防疫対策を最優先とし、店舗での飛沫感染防止や三密回避の対策、従業員の感染防止対策の徹底等に取組み、地域における生活インフラとしての責務を果たしてまいりました。また、営業面においても、家庭内喫食の高まりに対応したメニューレシピの提供や品揃えの強化、特定の曜日や時間帯にお客さまが集中することを回避する販売促進策の修正などに加え、スマートフォンを使った新しいお買物スタイルの提案「スキャン&ゴー」や、スマートフォンでご注文いただいた商品を店頭の無人ピックアップルームやエリア内の指定配送先でお受け取りいただける「オンラインデリバリー」を開始し、新たな生活様式に対応するデジタル化に注力しました。また、AIデジタルサイネージを活用した広告配信・マーケティングサービス「イグニカ(Ignica)サイネージサービス」の展開を拡大しました。
 主要連結子会社において、株式会社マルエツは、さらなるお客さまの安全・安心・快適なお買物環境づくりの推進を目指し、キャッシュレス決済サービスやモバイルTカードサービスを全店に導入いたしました。11月より運用を開始した「スキャン&ゴー」については、65店舗に導入を完了し、2021年5月末までに全店に導入してまいります。また「体験型スーパーマーケットモデル」第1号店として2月にオープンした船橋三山店では、レジ周りやイートインスペース等、お客さまにサービスをご提供する場所を「サービスエリア」と総称し、新たな顧客接点を構築するとともに「鮮度」「商品との出会い」「ストレスゼロ」「繋がり」の4つの価値の提供とサステナブルな社会の実現に向けた新たな取り組みをはじめました。
 株式会社カスミでは、お客さまと共に価値の創造を目指して「魅力ある店舗価値の追求」「共生社会の実現」「イノベーションによる生産性向上」に取り組みました。新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、スマートフォンで商品登録と支払までを済ませ買物を終えることができる「スキャン&ゴー」を一部の小型店舗を除く全店に展開し、さらにセルフレジを91店舗に導入し、レジの待ち時間と人との接触機会の削減に取り組みました。また、外出を控えたり、在宅で仕事をされるお客さまが増加したことを受けて「オンラインデリバリー」や「移動スーパー」を積極的に展開しました。営業面では、特定の曜日や時間帯にお客さまが集中する販促を見直し、お客さまがお好きなタイミングでお得にお買い物ができる販売促進策の充実を図りました。
 また、お客さまの内食需要の高まりに対して、チラシに料理レシピを掲載し、QRコードよりその調理動画が視聴できるようにして多くのお客さまよりご好評をいただきました。さらに、店舗の改装を積極的に実施し、生鮮とデリカの強化、品揃えの拡充に努め、食の専門店としての利便性を高めてまいりました。

 マックスバリュ関東株式会社では、「創業11周年を迎え、次の10年の成長へ向けた大改革に踏み出す一年」と位置付け、来店動機(=特徴)創出への挑戦や商品・コストの改革、組織能力の醸成に取り組みました。当連結会計年度においては、買物体験型スーパーマーケットとして10月にマックスバリュおゆみ野店の大規模活性化を実施し、そこでの取り組みを、マックスバリュエクスプレス店へ水平展開いたしました。また、生鮮惣菜(気まぐれシリーズ)の本格展開、地場野菜生産者コーナー拡大、水産惣菜・水産鮨及びインストアベーカリーの拡大に継続して取り組みました。デジタル化への取り組みとして、11月より「オンラインデリバリー」と「スキャン&ゴー」を導入し、認知度向上に向けた取り組みと他店舗への導入、展開をいたしました。
 当連結会計年度において、株式会社マルエツが6店舗、株式会社カスミが3店舗、当社グループ計で9店舗を新設いたしました。一方、経営資源の効率化を図るため、株式会社マルエツが5店舗、株式会社カスミが5店舗を閉鎖し、当社グループの当連結会計年度末の店舗数は、518店舗となりました。
 なお、当社グループはスーパーマーケット事業を単一セグメントとしており、その他の事業については重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
 このような状況のもと、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、営業収益が7,338億50百万円(前期比6.1%増)、営業利益が191億24百万円(前期比104.4%増)、経常利益が194億33百万円(前期比101.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が88億45百万円(前期比440.5%増)と増収増益になりました。
 部門別売上高は、内食需要の高まりに対応した、精肉・鮮魚・青果・一般食品・日配食品・生活用品の各部門において前期数値を上回りました。販売費及び一般管理費では、フルセルフレジ・セミセルフレジの導入や作業標準化といった生産性向上の取り組み、本部と店舗の人員配置の見直し等の施策を進め計画通りの水準を達成したことに加え販促費などが計画を下回りました。またその一方で、食品や日用品など需要増加に対して人員の拡充を行ったことや、新型コロナウイルス感染症予防の観点から設備投資を実施したこと、デジタルの展開を含む既存店の活性化を拡大したことにより、販売費及び一般管理費は前期比1.6%増となりました。
 また、新型コロナウイルス感染症関連費用として、2億83百万円の特別損失を計上いたしました。

(ご参考)
 主要連結子会社では、当連結会計年度における株式会社マルエツ単体の営業収益は3,954億57百万円(前期比5.2%増)、株式会社カスミ単体の営業収益は2,880億16百万円(前期比7.4%増)、マックスバリュ関東株式会社単体の営業収益は467億円(前期比6.5%増)の結果となりました。

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2021/05/21 13:00:00 +0900
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