事業の経過およびその成果

 当期のわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により景気は極めて厳しい状況にあります。先行きにつきましても、各種政策の効果により持ち直しに向かうことが期待される一方、新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せず不透明な状況にあります。
 当社グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響は、特に上半期を中心に広告需要が低迷したため、新聞用紙・印刷用紙の販売が大きく減少しました。今後、これらのグラフィック用紙の需要は以前の状況には戻らないと想定しており、引き続き事業構造転換を迅速に進めていきます。
 当期の当社グループは、第6次中期経営計画(2018年5月28日発表)の最終年度として、洋紙事業の生産体制再編成効果の発現や、豪州・ニュージーランドでの板紙パッケージ事業の譲受けによる、原紙から段ボール製品までの一貫体制の構築、家庭紙生産設備の稼働、釧路工場の紙・パルプ事業撤退の決定など、洋紙事業の競争力強化を図りつつ事業構造転換を着実に前進させました。
 連結業績につきましては、第1四半期において主に新聞用紙・印刷用紙の需要が大幅に落ち込んだ影響や、豪州・ニュージーランドでの板紙パッケージ事業の譲受けに係る印紙税など一過性の取得関連費用60億53百万円を計上したことなどにより、前期と比べ減収減益となりました。
 結果は以下のとおりです。


主要な事業内容(2021年3月31日現在)


事業別売上高および営業利益

(注)
  1. 調整額は、事業間取引消去によるものです。
  2. 百万円未満は切り捨てて表示しております。

事業別の概況は、以下のとおりです。

 新聞用紙は、発行部数減少に加えイベントの中止などにより頁数が減少し、国内販売数量は前期を大きく下回りました。印刷用紙は、経済活動の停滞に伴い広告需要が低迷し、国内販売数量は前期を大きく下回りました。なお新型コロナウイルス感染症の影響による需要の落ち込みは、6月以降緩やかに回復を続けています。
 板紙は、巣ごもり需要による通販・宅配・加工食品向けなどは堅調に推移したものの、世界経済の停滞を背景とした工業製品向けの減少に加え、外出自粛による一般消費の需要が低迷し、国内販売数量は前期をわずかながら下回りました。


 家庭紙は、ティシューペーパーなどの需要は減少しましたが、2020年10月に特種東海製紙株式会社の100%子会社である株式会社トライフと営業統合を行った効果や、感染予防のためのハンドタオルなどの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は前期並となりました。また当社子会社のクレシア春日株式会社にて2020年5月に家庭紙第二抄紙機を稼働させ「長持ちロール」製品の供給体制の充実を図りました。2021年4月以降にはすべてのトイレットロールを「長持ちロール」製品にシフトし、輸送効率アップによるCO ₂ 排出量の削減や包装資源の削減、ご家庭での収納スペースの削減などに貢献していきます。
 液体用紙容器は、学校給食再開による給食牛乳向け容器の回復や新充填機設置・新容器上市による拡販、家庭用の牛乳向け容器の需要が引き続き堅調であることなどにより、販売数量は前期を上回りました。
 溶解パルプ(DP)は、中国などの海外需要低迷を受け販売数量は前期を下回りました。化成品は、自動車産業の回復に伴い、機能性コーティング樹脂やリチウムイオン電池用途向け機能性セルロース(CMC)で需要が回復しているものの、上半期の低迷の影響が大きく販売数量は前期を下回りました。機能性フィルムは、在宅勤務やオンライン教育用のモバイル端末用途が堅調で販売数量は前期を上回りました。

 海外事業は、「オローラ社 豪州・ニュージーランド事業の板紙パッケージ部門譲受け」について、2020年4月30日付で対象事業の譲受けが完了しました。その結果、売上高は前期を上回りました。


 エネルギー事業は、発電設備の運転日数が増加した影響などにより売上高は増加しました。


 木材・建材は、新設住宅着工戸数が弱含みで推移し、製材品などの販売数量は前期を下回りました。


 その他は、前期に比べ売上高は44億88百万円減の278億40百万円、営業利益は9億58百万円減の18億87百万円となりました。


(注)当期より報告セグメントの区分を変更しており、上記の前期比較につきましては、前期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えた数値で比較しています。

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2021/06/29 12:00:00 +0900
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