第7号議案
取締役等に対する中計業績連動株式報酬等の額及び内容決定の件

1. 提案の理由及び当該報酬を相当とする理由

 当社の取締役(社外取締役を除く。)の報酬は、従前、基本報酬、年次業績連動賞与及び譲渡制限付株式報酬で構成されていますが、今般、産業界の上位水準を志向するに相応しい報酬水準とすること、及び、企業価値の一層の向上を動機づけるインセンティブ強化のために、変動報酬比率を高める報酬構成とすること等を目的とし、役員報酬制度の見直しを行うことといたしました。
 そして、その一環として、長期インセンティブ報酬となる中計業績連動株式報酬としては、中長期的な株主価値向上を重視した経営を推進するため、中期経営計画の業績達成に連動した報酬を、当社取締役(社外取締役を除く。)及び当社執行役員(以下、総称して「対象取締役等」という。)を対象とする新たなインセンティブ・プランとして、グローバルでも主流なパフォーマンス・シェア(業績連動株式報酬)の性質を持つ信託型株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入することにつきご承認をお願いいたしたく存じます。
 本議案は、取締役の基本報酬総額(第5号議案「取締役報酬枠改定の件」が原案どおり承認可決されますと、1事業年度6億3千万円以内(うち、社外取締役に対する基本報酬総額を、1事業年度1億4千万円以内)(使用人兼取締役の使用人分給与は含まない。))、年次業績連動賞与総額(第5号議案「取締役報酬枠改定の件」が原案どおり承認可決されますと、1事業年度8億5千万円以内)及び譲渡制限付株式報酬総額(第5号議案「取締役報酬枠改定の件」が原案どおり承認可決されますと、1事業年度1億6千万円以内)とは別枠で、対象取締役等に対して株式報酬を支給することを提案いたします。
 なお、本制度の対象となる取締役の員数は、第2号議案「取締役9名選任の件」が原案どおり承認可決されますと5名となります。また、上記のとおり、本制度は、執行役員も対象としており(現時点で本制度の対象となる取締役を兼務しない執行役員は19名)、本制度に基づく報酬には、執行役員に対する報酬も含まれますが、本議案では、それらの執行役員が本信託(下記2.(2)に定義される。)の当社の掲げる中期経営計画の対象となる事業年度(以下本議案において「対象期間」という。)中に新たに取締役(社外取締役を除く。以下本議案において同じ。)に就任する可能性があることを踏まえ、本制度に基づく報酬の全体につき、対象取締役等の報酬等として、その額及び内容を提案するものであります。
 また、本議案の内容は、本制度の導入が対象取締役等の報酬と当社の株式価値との連動性をより明確にし、当社の中長期的な業績の向上と企業価値の増大への貢献意識を高めること及び株主との利害共有を促進することを目的としていること、当社における取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針の内容(現行の当該方針は事業報告36頁に記載のとおりであり、本議案をご承認頂くことを条件に、その内容を株主総会参考書類14頁(ご参考)に記載のとおりに変更することを予定しております。)との関係においても、報酬額の算定の基準、取締役報酬全体に対して占める割合の水準、付与対象となる取締役の人数水準などに照らした報酬枠として必要かつ合理的な内容といえること、当社の業況その他諸般の事情を総合的に考慮した上で決定されたものであり、相当であると判断しております。
 なお、本制度の導入に関し、報酬委員会、取締役会の審議結果を踏まえた上で本議案を付議しております。

2. 本制度における報酬等の額及び内容等

(1) 本制度の概要
 本制度は、当社が拠出する金員を原資として、当社が設定した信託が当社株式を取得し、当該信託を通じて対象取締役等に当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」という。)の交付及び給付(以下「交付等」という。)を行う株式報酬制度です。(詳細は下記(2)以降のとおり。)

※1 コア営業利益:経常的な収益性を示す指標として営業利益から一過性の損益(その他収益、その他費用)を除外
※2 TSR:Total Shareholder Returns(株主総利回り)の略

(2) 当社が拠出する金員の上限
 本制度は、当社の掲げる中期経営計画の対象となる事業年度を対象期間とします。なお、今後、外部環境に応じて中期経営計画の対象となる期間を見直した場合には、当該期間に対応した期間を対象期間として定めることとします。
 当社は、1事業年度ごとに、対象取締役等に対する交付等の対象とする当社株式の取得のために、8億円(当初の対象期間については5事業年度を対象として40億円)を上限とする金員を拠出し、受益者要件を充足する対象取締役等を受益者とし、対象期間を対象とした信託(以下「本信託」という。)を設定します。
 本信託は、信託管理人の指図に従い、信託された金員を原資として当社株式を株式市場から取得します。
 当社は、対象取締役等に対するポイント(下記(3)に定める。)を付与し、本信託は対象取締役等が受益者要件を充足した場合に当社株式等の交付等を行います。
 なお、本信託の信託期間の満了時において、新たな本信託の設定に代えて信託契約の変更及び追加信託を行うことにより、本信託を継続することがあります。その場合、本信託の信託期間を対象期間に併せて延長します。引き続き延長された信託期間中、対象取締役等に対するポイントの付与を継続します。
 ただし、かかる追加拠出を行う場合において、延長する前の信託期間の末日に信託財産内に残存する当社株式(対象取締役等に付与されたポイントに相当する当社株式等で交付等が未了であるものを除く。)及び金銭(以下「残存株式等」という。)があるときは、対象取締役等に対する交付等の対象となる残存株式等の金額と追加拠出される信託金の合計額は、1事業年度あたりの上限額である8億円に対象期間の事業年度数を乗じた金額の範囲内とします。
 信託期間の満了時に信託契約の変更及び追加信託を行わない場合には、それ以降、対象取締役等に対するポイントの付与は行われません。ただし、当該時点で受益者要件を満たす可能性のある対象取締役等が在任している場合には、当該対象取締役等が退任し、当社株式の交付等が完了するまで、最長で10年間、本信託の信託期間を延長させることがあります。

(3) 対象取締役等が取得する当社株式等の数の算定方法及び上限
 対象取締役等に交付等が行われる当社株式等の数は、毎年一定の時期に、役位に基づいて付与されるポイントの対象期間の累積値に業績連動係数を乗じて算出した株式交付ポイントに基づき決定されます。業績連動係数は、対象期間の最終事業年度の会社業績指標(当初の対象期間においては、2021年度に公表した当社の中期経営計画に掲げている売上収益、研究開発費控除前コア営業利益率、ROE、研究開発進捗、ESG指標、相対TSRを採用する予定です。)の目標値に対する達成度等に応じて、0~200%の範囲で決定し、1ポイントにつき当社株式1株を交付します。
 なお、信託期間中に当社の普通株式の株式分割(当社の普通株式の無償割当てを含む。)又は株式併合が行われた場合、その他ポイント数の調整が必要な事由が生じた場合には、分割比率・併合比率等に応じて、当該ポイント数を必要に応じて合理的な範囲で調整いたします。
 対象取締役等に対して交付等を行う当社株式等の総数は、1事業年度あたりの上限数である50万株に対象期間の事業年度数を乗じた数(当初対象期間については、5事業年度を対象とするため250万株)を上限とします。なお、取締役に対して交付等を行う当社株式等の総数の上限は、上記(2)の信託金上限額を踏まえて、直近の株価等を参考に設定しています。

(4) 対象取締役等に対する当社株式等の交付等の時期
 受益者要件を充足した対象取締役等は、当該対象取締役等の退任後に、上記(3)に基づき算出される株式交付ポイント数に相当する当社株式等の交付等を受けるものとします。このとき、当該対象取締役等は、当該株式交付ポイント数の50%に相当する数の当社株式について交付を受け、残りについては本信託内で換価した上で、換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。
 また、信託期間中に対象取締役等が死亡した場合には、その時点で付与されている株式交付ポイントに相当する数の当社株式の全てを本信託内で換価した上で、当該対象取締役等の相続人が換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。

(5) クローバック条項
 対象取締役等に算定基礎である財務指標に会計上の重大な誤り又は不正があった場合や、巨額な減損損失等を計上した場合、当社は、当該対象取締役等に対し、本制度における交付済み株式数(納税資金のために売却した株式数を含む。)に返還を通知した日の東京証券取引所における当社株式の終値を乗じて得た額につき、一部又は全額の賠償を求めることができるものとします。

(6) 当社株式に関する議決権
 本信託内の当社株式については、経営への中立性を確保するため、信託期間中、議決権は行使されないものとします。

(7) その他の本制度の内容
 本制度に関するその他の内容については、本信託の設定、信託契約の変更及び本信託への追加拠出の都度、取締役会において定めます。

(ご参考:本制度の概要)

① 当社は本株主総会において、本制度の導入に関する役員報酬の承認決議を得ます。
② 当社は本制度の導入に関して、取締役会において役員報酬に係る株式交付規程を制定します。
③ 当社は①の本株主総会決議で承認を受けた範囲内で金銭を拠出し、受益者要件を満たす対象取締役等を受益者とするBIP信託(本信託)を設定します。
④ 本信託は、信託管理人の指図に従い、③で信託された金銭を原資として当社株式を株式市場から取得します。本信託が取得する株式数は、①における本株主総会の承認決議の範囲内とします。
⑤ 本信託内の当社株式に対する配当は、他の当社株式と同様に行われます。
⑥ 本信託内の当社株式については、信託期間を通じ、議決権を行使しないものとします。
⑦ 受益者要件を満たす対象取締役等は、対象期間において、株式交付規程に従い、毎年一定のポイントの付与を受けた上で、対象期間の累積値に業績連動係数を乗じて算出したポイントに基づき、本信託から当社株式等の交付等を受けます。
⑧ 信託期間中における目標の未達成等により、信託期間の満了時に残余株式がある場合、取締役会決議により信託契約の変更及び本信託への追加信託を行うことにより、本制度又はこれと同種の株式報酬制度として、本信託を継続利用することができます。なお、本信託を継続せず終了する場合は、株主への還元策として、本信託は当社に当該残余株式を無償譲渡し、当社はこれを取締役会決議により消却する予定です。
⑨ 信託期間の満了時に生じた本信託内の当社株式に係る配当金の残余は、本信託を継続利用する場合には株式取得資金として活用されますが、信託期間満了により本信託を終了する場合には、信託費用準備金を超過する部分については、当社及び対象取締役等と利害関係のない団体への寄附を行う予定です。

以上


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2021/06/21 12:00:00 +0900
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