第78回 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 4885

事業の経過及び成果

 当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限が緩和され、経済社会活動の正常化が進むに従い、緩やかに持ち直す傾向にありました。一方、世界経済においては、ウクライナ情勢の長期化や中東での紛争を一因とする燃料価格及び原材料価格の高騰や旺盛な需要を背景としたインフレの更なる進行が、景気減速のリスクとして顕在化してきました。このような世界情勢に伴う更なる円安傾向は、わが国におけるエネルギー・原料価格の高騰に拍車をかけ、わが国経済の先行きは不透明さを増しつつあります。
 このような状況の下、当社は「健康」と「環境」をテーマに社会に貢献するべく、「中期経営計画2025」の実現に向け、開発強化や収益性改善に取り組んでまいりました。

 その結果、当事業年度における経営成績は、売上高6,369,097千円(前年同期比1.2%増)、営業利益421,837千円(前年同期比14.2%増)、経常利益428,106千円(前年同期比22.0%増)、当期純利益330,197千円(前年同期比28.8%増)となりました。

 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。

① 医薬品事業
 原薬等の自社製造品におきましては、既存主力品の販売が引き続き好調なことに加え、当事業年度に立ち上げた複数の新製品も寄与し、前事業年度の売上を大きく上回りました。しかしながら、主力の抗てんかん薬用原薬の一時的な需要増が収束し、輸入原薬の売上が落ち込んだため、事業全体としては売上が減少しました。また、行動制限解除に伴う海外渡航の再開を含めた営業活動の正常化と開発センターの移転・拡張を含む開発への積極的な投資により、販売費及び開発費が増加しました。
 その結果、医薬品事業における売上高は3,258,516千円(前年同期比7.6%減)となり、営業利益は475,903千円(前年同期比11.7%減)となりました。

② 健康食品事業
 減少傾向であったOEM主力品の受注量が回復したことに加え、2月に販売を開始した新規の大型OEM案件も寄与し売上が増加しました。また原価率については、工場稼働率向上による製造効率の改善と、原料仕入価格の高騰分について販売価格への転嫁を進めたことにより、期中において改善傾向にあります。しかしながら、販管費を吸収するには至らず営業損失となりました。
 その結果、健康食品事業における売上高は834,465千円(前年同期比26.9%増)となり、営業損失は37,791千円(前年同期は120,257千円の営業損失)となりました。

③ 化学品事業
 医薬品及び化学品工場向けの新規販売など、イオン交換樹脂の伸長を主因として売上が堅調に推移しました。また、大型装置の販売も売上増加に寄与しています。一方、展示会等への積極参加や新規の海外案件獲得のための営業活動等により販売費が増加した結果、営業損失となりました。ただし、売上の増加と売上構成の変化により原価率は徐々に改善してきており、下期については営業損益がプラスに転じています。
 その結果、化学品事業における売上高は2,276,115千円(前年同期比8.0%増)となり、営業損失は16,273千円(前年同期は49,511千円の営業損失)となりました。

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2024/08/28 12:00:00 +0900
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