事業の経過及び成果

 当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限が緩和され、経済社会活動の正常化が進むに従い、緩やかに持ち直す傾向にありました。一方、世界経済においては、ウクライナ情勢の長期化や燃料価格及び原材料価格の高騰を受け、インフレの進行や金融引き締めが景気減速のリスクとして顕在化してきました。このような世界情勢を背景とした不安定な為替相場及び円安傾向は、わが国におけるエネルギー・原料価格の高騰に拍車をかけ、わが国経済の先行きは不透明さを増しつつあります。
 このような状況の下、当社は「健康」と「環境」をテーマに社会に貢献するべく、「中期経営計画2025」の実現に向け、開発強化や収益性改善に取り組んでまいりました。

 その結果、当事業年度における経営成績は、売上高6,291,379千円(前年同期比10.7%増)、営業利益369,413千円(前年同期比15.5%減)、経常利益350,890千円(前年同期比17.1%減)、当期純利益256,302千円(前年同期比43.8%減)となりました。

 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。

① 医薬品事業
 輸入原薬においては、主力商品である抗てんかん用原薬を中心として、売上数量が増加しました。また、原料価格高騰分に伴う販売価格の見直しが進んだことにより、売上額も大きく増加しました。新規の加工案件や受託合成案件の獲得も順調に推移しました。
 その結果、医薬品事業における売上高は3,525,313千円(前年同期比21.0%増)となり、営業利益は539,182千円(前年同期比19.3%増)となりました。

② 健康食品事業
 OEMゼリーにおいて、主力製品を含む複数の既存製品において委託元の販売が振るわず、受注が落ち込みました。新規OEM案件の立ち上げを進め、テレビ通販での自社製品の販売も好調に推移しましたが、前述の売上減少を補うには至りませんでした。また、売上減少に伴い工場稼働率が低下した結果、利益が減少しました。
 その結果、健康食品事業における売上高は657,713千円(前年同期比20.2%減)となり、営業損失は120,257千円(前年同期は1,238千円の営業利益)となりました。

③ 化学品事業
 イオン交換樹脂については、半導体製造や医薬品製造向けの自社加工品の売上が順調に推移しました。当事業年度は装置案件の大型案件の受注が乏しい状況でしたが、来期以降の受注増に向けた営業活動に積極的に投資しました。また、将来の売上につなげるべく、事業部として開発費への積極的な投資も継続しております。
 その結果、化学品事業における売上高は2,108,351千円(前年同期比8.5%増)となり、営業損失は49,511千円(前年同期は15,803千円の営業損失)となりました。

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2023/08/25 12:00:00 +0900
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