第79回定時株主総会招集ご通知 証券コード : 4885

事業の経過及び成果

 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や堅調な企業収益、訪日外国人の増加によるインバウンド需要の回復等により、緩やかな回復傾向にありましたが、物価の高騰や金融・為替市場の変動、不安定な国際情勢やアメリカの政策動向による経済環境への影響などにより、先行きは不透明な状況になっております。
 このような状況の下、当社は厳正な品質管理の実施や原材料・商品の安定調達を基本として、新製品の開発や新分野への進出及び生産効率の改善に努めてまいりました。

 その結果、当事業年度における経営成績は、売上高6,653,028千円(前年同期比4.5%増)、営業利益432,188千円(前年同期比2.5%増)、経常利益430,093千円(前年同期比0.5%増)、当期純利益241,277千円(前年同期比26.9%減)となりました。

 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。

① 医薬品事業
 自社製造原薬については、開発案件やテスト生産は増加したものの、既存製品における前年の一時的な需要増の反動により前年同期の売上を下回りました。輸入原薬については、抗炎症薬用原薬などの売上増加や新規取り扱い原薬の販売開始などで売上が増加しましたが、事業全体としての売上は前年同期比で減少しました。開発センター移転に関連する費用や減価償却費の増加等により開発費が増加したものの、売上品目構成の変化や為替変動に応じた価格設定が進んだことなどにより原価率が改善し、営業利益は前年同期並みとなりました。
 その結果、医薬品事業における売上高は3,217,862千円(前年同期比1.2%減)となり、営業利益は473,568千円(前年同期比0.5%減)となりました。

② 健康食品事業
 前事業年度に販売開始した新規の大型OEM案件が堅調に推移したほか、美容系製品を中心に既存製品の売上も好調に推移し、前年同期比で売上が増加しました。売上増加に伴い工場稼働率は向上したものの、外注加工等の製造費用も増加したことから原価率は前年同期と同程度にとどまりました。また、案件増加に対応するため開発部門を強化したことにより販売費及び一般管理費が増加しました。これらの状況を踏まえ、当事業の今後の収益性や会社全体の成長等を勘案した結果、2025年6月の取締役会にて当事業の撤退を決議し、原材料の評価損や撤退に関する費用を計上したため、営業利益は大きく減少しました。
 その結果、健康食品事業における売上高は1,043,260千円(前年同期比25.0%増)となり、営業損失は98,556千円(前年同期は37,791千円の営業損失)となりました。

③ 化学品事業
 半導体向け市場の活性化等を背景に主力のイオン交換樹脂の売上が好調に推移したことに加え、受託加工案件において受託量が増加したことなどから、事業全体として前年同期の売上を上回りました。原価率については、製造体制の見直しの効果等により改善しました。PFAS等の新たな分野への進出を見据え開発体制及び販売体制を強化したことに伴い、開発費や販売費が増加しましたが、売上総利益増加により営業利益は増加しました。
 その結果、化学品事業における売上高は2,391,905千円(前年同期比5.1%増)となり、営業利益は57,176千円(前年同期は16,273千円の営業損失)となりました。

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2025/08/27 11:00:00 +0900
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