事業の経過及びその成果

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、自然災害による影響や消費税率引上げなどにより個人消費等に弱さが見られますが、緩やかな回復基調が続いております。
 国内化粧品市場においては、中国における電子商取引法施行の影響が一部で見られ、足元の伸長は鈍化傾向にあります。また、インバウンド消費を除く市場規模は消費増税前の駆け込み需要により一時的に増加に転じたのち、反動減が継続しております。海外化粧品市場においては、中国を中心に、アジアでは堅調に成長し、緩やかな拡大傾向が続いております。
 このような市場環境のもと、2017年からスタートした4ヶ年中期経営計画(2017年から2020年)に基づき、国内の更なる収益性向上と海外事業での黒字化、次世代の成長ブランド創出を達成すべく、取り組みを進めてまいりました。
 以上の結果、当連結会計年度における業績は次の通りとなりました。
 売上高は、基幹ブランドであるPOLAブランドの国内インバウンド売上の減少影響により、前年同期比11.5%減の219,920百万円となりました。営業利益は、売上高減による売上総利益減少により、前年同期比21.2%減の31,137百万円、経常利益は前年同期比21.4%減の30,630百万円となりました。以上の結果に加え、前連結会計年度に計上したJurliqueブランドに係る固定資産の減損損失及び医薬品事業からの撤退決定に伴う事業整理損の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比134.8%増の19,694百万円となりました。


 各事業別セグメントの業績は以下の通りであります。

 ビューティケア事業は、基幹ブランドとして「POLA」「ORBIS」を、海外ブランドとして「Jurlique」「H2O PLUS」を、育成ブランドとして「THREE」「Amplitude」「ITRIM」「FIVEISM×THREE」「DECENCIA」を展開しております。
  POLAブランドでは、更なるブランド価値の向上、事業基盤の強化を進めるため、エイジングケア・美白を中心とした高機能商品の投入、ブランド価値を体現するプロフェッショナル人材育成の強化に取り組んでおります。新規美白有効成分を配合した「ホワイトショット LX」「ホワイトショット MX」の発売(5月)、パーソナライズドスキンケアシリーズ「アペックス」の刷新(7月)、最先端のエステ理論にパーソナルメニューと新機器、プロの施術を取り入れた「エステ」の刷新(10月)、ポーラ最高位の美容液・乳液「B.A グランラグゼⅢ」の発売(11月)など、積極的な商品展開を実施しました。また、「リンクルショット メディカル セラム」の国内外の免税店、及び国内EC、越境ECでの販売を開始しております。引き続き、海外での展開を順次拡大し、海外事業の成長加速を進めてまいります。アジア圏での成長は継続しているものの、一方で、国内市場における中国の電子商取引法施行の影響によるインバウンド需要の減速により、POLAブランドは前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 ORBISブランドでは、高収益事業へと再成長を遂げるため、ブランド差別性の創出による存在感の向上に取り組んでおります。ブランドメッセージ「ここちを美しく。」の世界観を体現する商品を中心としたコミュニケーションや、一貫した市場発信を強化してまいりました。2018年10月に全面刷新したエイジングスキンケアシリーズ「オルビスユー」や、日本初発売となる肌への機能が確認された特定保健用食品「オルビス ディフェンセラ」が、新規顧客の獲得に貢献しました。一方で、戦略的に顧客ターゲットの絞り込みに取り組んだ結果、既存顧客が減少した影響により、ORBISブランドは前年同期並みの売上高・営業利益となりました。
 海外ブランドについては、Jurliqueブランドは豪州とアジア、H2O PLUSブランドは本拠地である米国での事業成長を目指した取り組みを行っております。Jurliqueブランドは、自社で独自開発したバラの成分を配合した新商品シリーズを8月に発売し、新規顧客の獲得に貢献しました。一方で、ブランドプレゼンス回復を図るべく、豪州ではリテールに集中するため卸を縮小し、中国では代理店モデルから直営モデルへの転換に伴い出荷を抑制したことにより、前年同期を下回る売上高となりました。費用面では本部機能の縮小等によるコスト構造改革や、中国での不採算店の閉鎖、固定費の削減に積極的に取り組んだことにより、前年同期より営業損失が縮小する結果となりました。H2O PLUSブランドは、新商品シリーズの投入に加え、自社サイトのコンテンツの拡充とユーザビリティの向上によりECチャネルの拡大を進めてまいりましたが、一部リテーラーからの撤退やアメニティの出荷減により、前年同期を下回る売上高・営業損失の拡大となりました。
 育成ブランドについては、10周年を迎えたTHREEブランドの海外売上の成長や、2018年にローンチしたAmplitudeブランド、ITRIMブランド、FIVEISM×THREEブランドにより、前年同期を上回る売上高となりました。一方で、新ブランドへの更なる成長投資を行ったことにより、前年同期を下回る営業利益となりました。
 以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は214,886百万円(前年同期比7.1%減)、営業利益は30,193百万円(前年同期比21.2%減)となりました。



 不動産事業では、都市部のオフィスビル賃貸を中心に、魅力的なオフィス環境の整備による賃料の維持向上と空室率の低下に取り組むとともに、子育て支援に特化した賃貸マンション事業も展開しております。当連結会計年度は、一部テナントの退居の発生により、前年同期を下回る売上高となりましたが、一方で、ビルの価値向上に向けた取り組みや、市況や他社状況を勘案した入居条件の見直しにより収益性が向上し、前年同期を上回る営業利益となりました。
 以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は2,619百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益は1,021百万円(前年同期比2.0%増)となりました。


 その他に含まれている事業は、ビルメンテナンス事業であります。
 ビルメンテナンス事業は、主にビルの運営管理を行っております。当連結会計年度は、工事受注減少により、前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 以上の結果に加え、2019年1月に医薬品事業から撤退した影響により、売上高(外部顧客に対する売上高)は2,415百万円(前年同期比83.5%減)、営業利益は130百万円(前年同期比83.6%減)となりました。


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2020/03/24 15:00:00 +0900
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