事業の経過及びその成果

 当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大、更には長期化により、経済活動は著しく制約を受け、極めて厳しい状況となりました。消費活動は4月、5月の最悪期を脱し、一時的に回復の兆しが見受けられましたが、依然として感染再拡大の懸念は払拭されておらず、当面の間は経済活動の正常化に向けた足枷となり、コロナ禍以前の経済回復までには時間を要すものと見込まれます。
 国内化粧品市場においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴うインバウンド需要の大幅減少、緊急事態宣言の発出に伴う、店舗休業や外出自粛等により、対面型サービスを利用した消費行動は、一時、急速な落ち込みを見せました。緊急事態宣言解除後は、徐々に持ち直しの兆しがありましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大以前の水準を回復するには至っておらず、依然として先行きも不透明な状況が続いております。
 一方で、新しい生活様式の定着が進む中、コロナ禍がもたらした非接触型の行動変容が追い風となり、ECをはじめとする通信販売チャネルへのシフトが顕著に進み、同チャネルの重要性はますます高まっております。
 海外化粧品市場においても、世界規模で拡大する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響等により、先行き不透明な状態が続いておりますが、中国市場では経済活動の再開により消費はコロナ禍以前まで回復に転じております。
 このような市場環境のもと、2017年からスタートした4ヶ年中期経営計画(2017年から2020年)に基づき、国内のさらなる収益性向上と海外事業での黒字化、次世代の成長ブランド創出を達成すべく、取り組みを進めてまいりました。
 以上の結果、当連結会計年度における業績は次の通りとなりました。
 当連結会計年度の売上高は、前年同期比19.8%減の176,311百万円となりました。営業利益は売上高減による売上総利益減少により、前年同期比55.8%減の13,752百万円、経常利益は前年同期比58.9%減の12,579百万円となりました。以上の結果に加え、Jurliqueブランドに係る固定資産の減損損失の計上及び新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による緊急事態宣言を受けて実施した臨時休業に伴う費用を特別損失に計上した影響により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比76.5%減の4,632百万円となりました。

 各事業別セグメントの業績は以下の通りであります。

 ビューティケア事業は、基幹ブランドとして「POLA」「ORBIS」を、海外ブランドとして「Jurlique」「H2O PLUS」を、育成ブランドとして「THREE」「Amplitude」「ITRIM」「FIVEISM × THREE」「DECENCIA」を展開しております。
 POLAブランドでは、市場からのニーズが高いエイジングケア・美白を中心とした高付加価値商品の投入、並びに基本活動であるカウンセリング・エステに注力することで、継続率の高い顧客の獲得を目指しています。国内では、9月に発売したポーラ最高峰エイジングケアシリーズの新B.Aを筆頭に、リンクルショット、ホワイトショットが多くのベストコスメを受賞しております。
 また、ECチャネルの売上が大きく伸長しており、引き続きECチャネル強化を進めてまいります。エステ店も店内衛生管理・感染防止対策を徹底し、既存客を中心に来店が回復傾向にあります。海外では、特に中国EC、韓国免税店が高成長を継続しております。中国のW11・W12商戦では百貨店及びライブコマース等の取り組みも好調に推移しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による売上減少の影響は大きく、POLAブランドは前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 ORBISブランドでは、高収益事業へと再成長を遂げるため、ブランド差別性の創出による存在感の向上に取り組んでおります。
 国内においては、エイジングスキンケアシリーズ「オルビスユー」を中心に、特に第3四半期から第4四半期にかけて、新規客獲得と2回目購入が好調に推移しております。国内通販事業では、費用構造改革とコロナ禍で急速に進んだ非接触型の消費行動への変化に対応すべく取り組んだ、通販チャネルへの誘導施策等が奏功し、コロナ禍において増益を果たしております。12月には、独自のスキンケアチェックサービス「AI未来肌シミュレーション」を開始し、テクノロジーを活用した高い体験価値を提供することで、「スマートエイジングⓇ(自分らしく美しい肌年齢を重ねていくこと)」の実現に向けて取り組みました。海外においては、アジア圏における顧客接点の拡大によるブランド認知率の向上に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響により、店舗の臨時休業等があり、ORBISブランドは前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 海外ブランドについては、Jurliqueブランドは豪州とアジア、H2O PLUSブランドは本拠地である米国での事業成長を目指した取り組みを行っております。Jurliqueブランドでは、中国ECチャネルにおいて高成長を果たした一方で、豪州・香港の直営店舗や大手百貨店店舗において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)再拡大による売上減少の影響が大きく、前年同期を下回る売上高となりました。費用面では、積極的なコスト削減に取り組んだ結果、営業損失が縮小する結果となりました。H2O PLUSブランドは、ECチャネルでの事業拡大を目指し、商戦期に絞った積極的な広告投下とプロモーション活動に取り組み、EC事業では新規顧客・リピート顧客の購入を促進することで前年同期を上回る売上高となりました。また、ホテル向けアメニティ事業では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が長期化する中、商業施設の休業による出荷の減少が継続したことで、前年同期を下回る売上高となりましたが、積極的なコスト削減に取り組んだ結果、営業損失は縮小する結果となりました。
 育成ブランドでは、DECENCIAブランドのECチャネルにおける新規顧客獲得の好調や、2018年にローンチしたAmplitudeブランド、ITRIMブランド、FIVEISM×THREEブランドの売上成長がありましたが、THREEブランドにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による売上減少の影響が大きく、前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高) は171,658 百万円(前年同期比20.1 %減)、営業利益は12,965百万円(前年同期比57.1%減)となりました。


 不動産事業では、都市部のオフィスビル賃貸を中心に、魅力的なオフィス環境の整備による賃料の維持向上と空室率の低下に取り組むとともに、子育て支援に特化した賃貸マンション事業も展開しております。当連結会計年度は、一部テナントの退去の発生により、前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は2,291百万円(前年同期比12.5%減)、営業利益は710百万円(前年同期比30.4%減)となりました。

 その他に含まれている事業は、ビルメンテナンス事業であります。
 ビルメンテナンス事業は、主にビルの運営管理を行っております。当連結会計年度は、工事受注減少により、前年同期を下回る売上高・営業利益となりました。
 以上の結果、売上高(外部顧客に対する売上高)は2,361百万円(前年同期比2.2%減)、営業利益は128百万円(前年同期比1.8%減)となりました。


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2021/03/25 15:00:00 +0900
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