当社グループの現況に関する事項

事業の経過及び成果並びに対処すべき課題

【全般の概況】
 当期の世界経済は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大等を受けて、上期を中心に経済活動が縮小し、景気は大幅に減速しました。日本経済も、世界経済の動向や、新型コロナウイルス感染拡大の影響等を受けて悪化しました。下期においては、国内外の経済は回復に向かいましたが、そのペースは各国で異なり、日本においては、持ち直しを⾒せていた個⼈消費等が再び低迷した一方で、いち早く経済活動が再開された中国においては、固定資産投資等を中心に堅調に回復しました。
 鉄鋼需要については、上期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国内外ともに急激に減少しました。下期は、国内においては、自動車をはじめとした製造業向けを中心に回復しましたが、新型コロナウイルス感染拡大前に対しては低位にとどまりました。鉄鋼市況については、世界の粗鋼生産の約6割を占める中国において高水準の内需と生産が継続したことにより上昇し、また、他地域においても経済活動の再開に伴い鋼材需給が引き締まったことにより、上昇傾向となりました。
 このような経営環境のなか、当社グループは、安定生産力の完全定着、紐付き価格の是正及び変動費改善と固定費の大幅圧縮を進めるとともに、昨年2月に決定した生産設備構造対策を含む収益基盤の強化と経営ソフト刷新施策に取り組んでまいりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響による鉄鋼需要の変化に対して、迅速かつ適切に取り組んでまいりました。

【事業分野別の概況】
 当社グループと致しましては、各事業分野において各社がそれぞれの環境変化に対応しながら、最大限の経営努力を重ねてまいりました。

製鉄事業

 製鉄事業については、安全・環境・防災・品質とコンプライアンスへの万全な対応をベースに、安定生産力の完全定着、紐付き価格の是正及び変動費改善と固定費の大幅圧縮を進めるとともに、昨年2月に決定した生産設備構造対策を含む収益基盤の強化と経営ソフト刷新施策に取り組んでまいりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響による鉄鋼需要の変化に対しては、高炉の一時休止・再稼働等の生産対応、BCP(事業継続計画)の実行、臨時休業の実施、営業キャッシュ・フローの悪化を踏まえた対策等に迅速かつ適切に取り組んでまいりました。当期の製鉄事業の業績につきましては、上期は鉄鋼需要の減少に伴う生産・出荷数量の減少やグループ会社の収益悪化等の影響により⼤幅な⾚字となりました。⼀⽅で、下期は製造業向けを中⼼とした鉄鋼需要の回復に迅速かつ適切に対応した⽣産に取り組むとともに、固定費の⼤幅圧縮や変動費改善等による単独営業利益の⿊字構造への転換を達成し、通期の売上収益は4兆2,284億円、事業利益は635億円となりました。

 当期においては、具体的に以下の取組みを進めてまいりました。

 当社は、世界戦略を支える国内マザーミルの競争力を強化するために、設備の新鋭化及び戦略商品の供給力拡充のための投資や、高付加価値品の集中生産によるコスト低減を実行していく必要があります。これらを実現していくために、商品と設備の徹底した取捨選択による国内最適生産体制への移行を進めてまいりました。当期においては、九州製鉄所八幡地区(小倉)の鉄源設備(高炉・製鋼)、東日本製鉄所君津地区(東京)の小径シームレス鋼管工場、瀬戸内製鉄所広畑地区のブリキ製造ライン及び同製鉄所阪神地区(堺)の電気亜鉛めっきライン等を休止し、競争力のあるラインへ生産を集約致しました。また、設備の健全性の維持・強化とさらなる生産性向上を図るべく室蘭製鉄所(北海製鉄㈱)第2高炉の改修を実行致しました。


 当社は、世界最大規模・最高水準の技術開発力を活かし、世界に通用する戦略商品の質・量両面の強化を図り、限界利益の最大化に取り組むとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいりました。当期においては、自動車・電力向け需要の拡大とハイグレード化のニーズに対応すべく、瀬戸内製鉄所広畑地区における電磁鋼板製造設備の増強を決定致しました。また、本年1月には東日本製鉄所君津地区において第6CGL(溶融亜鉛めっき設備)の商業運転を開始し、超ハイテン鋼板の供給体制を強化致しました。

 海外事業については、鋼材需要の伸びが確実に期待できる地域や、当社グループの技術力・商品力が活かせる分野に重点を置いて展開し、各国・地域の発展に貢献するとともに、当社企業価値の向上に取り組んでまいりました。当期においては、アルセロールミッタル社との合弁会社である⽶国のAM/NS Calvert LLCにおける電気炉の新設を決定し、北米において、先端商品も含めたフルメニューの高級鋼板製造・供給体制をさらに強化することと致しました。一方で、⽶国の⾃動⾞⽤ 鋼板合弁事業の持分売却、中国等におけるブリキ事業の再編及びブラジルのシームレス鋼管合弁事業の撤退等を進め、事業の選択と集中を行い、経営資源の適正な再配分に取り組んでまいりました。

 事業環境変化の振幅拡大と変化スピードの増大に的確に対応するために、経営ソフトを刷新致しました。コーポレート・ガバナンスについて、昨年6月の監査等委員会設置会社への移行により、経営に関する意思決定の迅速化や取締役会における議論の充実化、さらに経営に対する監督機能の強化を図りました。加えて、昨年4月の製鉄所の統合・再編成をはじめとした全社組織のスリム化により、業務運営の一層の効率化を実現していくことと致しました。

 また、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、データとデジタル技術を駆使した事業競争力の強化にも積極的に取り組んでおります。当社が保有する膨大なデータを全社で共有し活用する仕組みの構築、つなげたデータの活用を通じた改善・改革サイクル創出による業務プロセス及び生産プロセスの改革を行い、意思決定の迅速化、課題解決力の向上を目指しております。当期においては、製鉄所での設備状態監視基盤の構築に向け、日本電気㈱の「インバリアント分析技術」を活用したAI技術ソフトウェアの長期間運用テストを開始するなど、製造現場におけるDXを加速させております。

 環境面においては、世界最高水準にある鉄鋼製造段階でのエネルギー効率のさらなる向上や、環境にやさしい製品の開発・生産等、省エネ、CO₂削減、循環型社会の形成に貢献してまいりました。世界的に気候変動に関する問題意識が高まるなか、当社は部門横断のゼロカーボン・スチール委員会を設置し、脱炭素社会に向けた当社シナリオ(2030年ターゲット、2050年ビジョン)や、低CO₂技術に関する研究開発等についての検討を開始し、本年3月には当社独自の新たな取組みとして「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050~ゼロカーボン・スチールへの挑戦~」を掲げ、経営の最重要課題として、2050年カーボンニュートラルの実現にチャレンジしていくことを公表致しました。

 当社は、多様な従業員が誇りとやりがいを持って活躍できる企業の実現を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンにも積極的に取り組んでまいりました。当期においては、新たに東日本製鉄所鹿島地区と室蘭製鉄所において自社保育所を開設することを決定致しました。また、本年3月には「女性活躍推進に優れた企業」として、経済産業省と㈱東京証券取引所が選定する「なでしこ銘柄」に選ばれました。

 日本製鉄グループは、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて、社会の発展に貢献するという企業理念に則り、持続可能な社会の実現への貢献と企業価値の向上に努めてまいります。

エンジニアリング事業

 日鉄エンジニアリング㈱においては、電力ビジネス事業の規模減少等により全体として売上収益が減少しましたが、製鉄プラント分野の設備改修工事、環境・エネルギー分野のガス化溶融炉や都市インフラ分野の物流施設建設等で、過年度に受注した大規模案件を中心に着実なプロジェクト実行管理を行ったことや複数の案件が完工したこと等により全体として増益となりました。一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、受注の遅れや工程遅延等の影響が一部プロジェクトで生じましたが、事業環境の変化にきめ細やかに対応しながら事業に取り組みました。エンジニアリング事業として、売上収益は3,244億円、事業利益は177億円となりました。

ケミカル&マテリアル事業

 日鉄ケミカル&マテリアル㈱においては、新型コロナウイルス感染症の影響により世界的に景気が低迷するなか、上期は厳しい収益状況となりましたが、下期においては事業環境が改善し、コスト削減等の収益改善努力や退職金制度変更等の影響もあり、通期では黒字を確保しました。コールケミカル事業につきましては、主力の黒鉛電極向けニードルコークスの需要低迷が継続しましたが、化学品事業において、昨年初めから低迷していたスチレンモノマーやビスフェノールAの市況が下期に入って回復しました。機能材料事業では、半導体関連材料や液晶ディスプレイ用材料の販売が年度を通じて堅調に推移したことに加えて、年度当初低迷したスマートフォン向け材料の販売が回復に転じました。複合材料事業では、炭素繊維による土木・建築分野向け補強材料が過去最高の年間売上を記録するとともに、エポキシ樹脂も車載機器及び半導体パッケージ基板向けに販売を伸ばしました。ケミカル&マテリアル事業として、売上収益は1,786億円、事業利益は76億円となりました。

システムソリューション事業

 日鉄ソリューションズ㈱においては、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動水準が厳しい状況にあるなかで、新しい働き方へのITニーズに対してデジタルワークプレースソリューションの提供等を行いました。また、お客様のDXの推進を支援するため、デジタルイノベーション共創プログラムの提供や製造・エネルギー業界を中心としたローカル5Gソリューション及びIoXソリューションの推進等に取り組みました。
 しかしながら、前期における大型基盤案件の反動減等の影響により、売上収益は減収となりました。事業利益につきましても、主に売上総利益が減少した結果、減益となりました。システムソリューション事業として、売上収益は2,524億円、事業利益は239億円となりました。

【売上・損益】
 当期の連結業績については、上期は新型コロナウイルス感染拡大の影響による鉄鋼需要の減少に伴う生産・出荷数量の減少やグループ会社の収益悪化等の影響により⼤幅な⾚字となりましたが、下期は製造業向けを中⼼とした鉄鋼需要の回復に迅速かつ適切に対応した⽣産に取り組むとともに、固定費の⼤幅圧縮や変動費改善等による単独営業利益の⿊字構造への転換を達成し、通期の売上収益は4兆8,292億円、事業利益は1,100億円となりました。これに加えて、事業再編損の計上等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は△324億円となりました。
 当期の各事業部門の売上収益及び事業利益は、以下のとおりです。

【各事業部門の売上収益及び事業利益】

 また、当期の単独業績については、売上高は2兆8,209億円、営業利益は△1,047億円、経常利益は△254億円、当期純利益は△420億円となりました。

【資産、負債及び資本】
 当期末の連結総資産については、現金及び現金同等物の増加(700億円)、有形固定資産の増加(1,423億円)、非流動資産のその他の金融資産の増加(1,471億円)がありました。一方、国内外の鉄鋼需要の変化に即した生産対応に伴う棚卸資産の減少(1,828億円)、米国の冷延・メッキ鋼板事業を営むI/N Tek・I/N Koteの売却や、ブラジルのシームレスパイプ事業を営むVSBの売却等に伴う持分法で会計処理されている投資の減少(609億円)等があり、前期末(7兆4,449億円)から1,289億円増加し7兆5,739億円となりました。
 負債については、劣後ローンの借換等により有利子負債が2兆5,592億円と前期末(2兆4,887億円)から705億円増加した一方、営業債務及びその他の債務の減少(670億円)等があり、前期末(4兆4,483億円)から57億円減少し4兆4,425億円となりました。
 資本については、親会社の所有者に帰属する当期損失324億円による減少があった一方、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産の公正価値の増加(1,220億円)、確定給付負債(資産)の純額の再測定の増加(451億円)等により、前期末(2兆9,966億円)から1,347億円増加し3兆1,313億円となりました。なお、当期末の親会社の所有者に帰属する持分は2兆7,599億円となり、親会社の所有者に帰属する持分に対する有利子負債の比率(D/Eレシオ)は0.93倍(劣後ローン・劣後債資本性調整後0.70倍)となりました。

【剰余金の配当】
 当社は、業績に応じた利益の配分を基本として、企業価値向上に向けた投資等に必要な資金所要、先行きの業績見通し、連結及び単独の財務体質等を勘案しつつ、第2四半期末及び期末の剰余金の配当を実施する方針と致しております。「業績に応じた利益の配分」の指標としては、連結配当性向年間30%程度を目安と致します。なお、第2四半期末の剰余金の配当は、中間期業績及び年度業績見通し等を踏まえて判断することとしております。
 第2四半期末の配当については、上記方針に従い、その実施を見送ることとさせていただきました。当期末の配当については、同方針に従い、足元の業績が回復していることや、先行きの業績見通し等を勘案し、第3四半期決算発表時(2021年2月5日)に公表致しましたとおり、1株につき10円(年間配当金としては、1株につき10円。)とさせていただきたく存じます。

【今後の経営課題】
(次期の見通し)
 世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による景気減速から回復に向かい、日本経済も回復していくと想定しております。⼀⽅で、製鉄事業環境については、新型コロナウイルス感染拡⼤前から続く国内鉄鋼需要の減少や、中国における⾼⽔準の銑鉄⽣産の影響による鉄鉱⽯等の主原料価格の⾼⽌まり、さらに⽯油価格低迷によるエネルギー分野の新規投資の低迷等、厳しい状況が続くと考えております。
 次期の鉄鋼需要については、国内外ともに回復傾向が継続し、引き締まった需給環境が続くと想定しております。中国においては政府による景気対策が継続することにより、鋼材消費、粗鋼生産ともに高水準で推移することが想定されます。鉄鋼市況については、引き締まった需給環境を背景に国内外で上昇傾向にあり、今後の動向については、新型コロナウイルス感染症の影響を含め、引き続き注視してまいります。
 こうしたなか、当社は、固定費の大幅圧縮や変動費改善等により構築した単独営業利益⿊字構造をベースに、安定生産力の完全定着、紐付き価格の是正を進めるとともに、輸出市況も含めた堅調な事業環境を確実に捕捉する施策等に取り組むことにより、新型コロナウイルス感染拡⼤前から続く厳しい製鉄事業環境下においても⾼⽔準の収益を⽬指してまいります。2021年度の業績につきましては、連結売上収益は6兆円、事業利益は4,500億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,400億円となる見通しです。

 当社は、将来に亘って日本の産業競争力を支える「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指して成長し続けることを念頭に、本年3月に「日本製鉄グループ中長期経営計画」を策定致しました。国内製鉄事業については、最高級の商品を効率的に生産し得る強靭な体制を構築致します。海外市場においては、需要地での一貫生産体制を拡大し、現地需要を確実に捕捉する体制を構築し、国内マザーミルと海外現地ミルを合わせた当社グループトータルでグローバル粗鋼1億トン体制を構築致します。また、気候変動問題にも積極的に対応し、2050年カーボンニュートラルを目指してまいります。さらに、DXを強力に推進し、鉄鋼業におけるデジタル先進企業を目指してまいります。
 株主の皆様におかれましては、なにとぞ、以上の諸事情を御賢察のうえ、今後ともよろしく御支援を賜りますようお願い申しあげます。

(御参考1)「2020年中期経営計画」主要施策の実行状況
1.社会・産業の変化に対応した素材とソリューションの提供
 軽量化や小型化、信頼性向上等のニーズを背景に、素材に求められる特性が多様化・高度化するなか、お客様ニーズの変化に対応した素材開発及び利用加工技術等のソリューション提供を拡大。

(実施施策)
  • ● 超ハイテン鋼板供給体制強化(東日本製鉄所君津地区第6CGL稼働)
  • ● NSafe®-AutoConcept発表(鉄鋼素材による自動車車 体重量約30%軽量化)
  • ● 日鉄ケミカル&マテリアル㈱発足(お客様のマルチマテリアル化への対応)


2.グローバル事業展開・国内事業再編
 伸長する海外需要に対して、国内からの高級鋼を中心とした輸出と、現地生産を担う海外事業会社による供給により対応。また、インフラ需要等が伸長する地域への鋼材供給を拡大するために、鉄源から一貫した生産拠点を拡充。さらなるグループ内での再編や「選択と集中」の実行。

(実施施策)
  • ● エッサールスチール社のアルセロールミッタル社との共同買収(アルセロールミッタル ニッポンスチール インディア社の発足)
  • ● オバコ社の買収・完全子会社化、山陽特殊製鋼㈱によるオバコ社の完全子会社化【特殊鋼事業の再編・強化】
  • ● 日鉄日新製鋼㈱との合併及び関連事業・グループ会社の再編・強化
    • ・ステンレス事業再編(日鉄ステンレス㈱、日鉄ステンレス鋼管㈱の発足、NSステンレス㈱と日鉄ステンレス販売㈱の合併)
    • ・建材薄板系事業再編(日鉄鋼板㈱と日鉄日新製鋼建材㈱の合併、日鉄建材㈱と神鋼建材工業㈱の道路関連事業統合(予定))
    • ・日鉄テックスエンジ㈱と日鉄日新工機㈱、日鉄物流㈱と日鉄日新海運㈱の統合再編
    • ・日鉄物産㈱による日本鐵板㈱の子会社化


3.国内マザーミルの「つくる力」の継続強化
 国内マザーミルの「つくる力」を強化し、技術開発並びにコスト・生産性改善の拠点として進化を続け、国内外への鋼材の安定供給と海外事業を支援。

(実施施策)
[高炉・製鋼]
  • ● 室蘭製鉄所(北海製鉄㈱)第2高炉改修
  • ● 関西製鉄所和歌山地区 高炉新鋭化(第5高炉休止、新第2高炉稼働)
  • ● 九州製鉄所八幡地区 鉄源設備の集約(新鋭連続鋳造設備稼働(戸畑)、第2高炉・製鋼工場休止(小倉))
[コークス]
  • ● 室蘭製鉄所(北海製鉄㈱) 第5コークス炉リフレッシュ
  • ● 東日本製鉄所君津地区 第5コークス炉リフレッシュ
[鋼管]
  • ● 東日本製鉄所君津地区(東京) シームレス鋼管工場休止、関西製鉄所和歌山地区(海南)へ生産集約
  • ● 東日本製鉄所鹿島地区 大径管工場休止、同製鉄所君津地区へ生産集約


4.鉄鋼製造プロセスへの高度ITの実装
 高度IT(AI・IoT・BigData 等)を積極的に活用し、安全かつ競争力のあるユニバーサルな製造現場、安定生産、品質の向上及び業務の高度化を実現。

(実施施策)
  • ● 「 安全見守り」の全社展開(スマートフォンを使った現場作業者の安全サポート)
  • ● ローカル5G実証実験開始(室蘭製鉄所)
  • ● NS-DIG®導入(データ解析、AI開発のプラットフォーム)


5.持続可能な社会の実現への貢献(SDGs)
 「常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて、社会の発展に貢献する」ことを企業理念に掲げ、鉄づくりを通して、持続可能な社会の実現に向けてさまざまな取組みを推進。

(実施施策)
  • ● 鉄のライフサイクルでエコを考えるLCA動画の制作
  • ● 鉄鋼製品のライフサイクル環境負荷計算方法の国際規格(ISO 20915)発行
  • ● TCFDへの賛同を表明
  • ● エコリーフ環境ラベルをH形鋼製品、ブリキ製品で取得
  • ● 24時間対応可能保育所の設置(大分、君津、八幡、名古屋、広畑、鹿島(予定)、室蘭(予定))

(御参考2)日本製鉄グループ中長期経営計画(2021年3月公表)の概要
 当社は、将来に亘って日本の産業競争力を支える「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指して成長し続けることを念頭に、このたび新たな経営計画を策定致しました。

中長期経営計画の4つの柱
1.国内製鉄事業の再構築とグループ経営の強化
2.海外事業の深化・拡充に向けた、グローバル戦略の推進
3.ゼロカーボン・スチールへの挑戦
4.デジタルトランスフォーメーション戦略の推進
 いずれも長期的ビジョンに基づき、ロードマップに沿って実行していくものですが、とりわけ「国内製鉄事業の再構築とグループ経営の強化」については、効率的かつ強靭な生産体制を早期に確立し、国内マザーミルの収益基盤を再構築する観点から、2025年度までに完遂します。

1.国内製鉄事業の再構築
  「戦略商品への積極投資による注文構成の高度化」、「技術力を確実に収益に結びつけるための設備新鋭化」、「商品と設備の取捨選択による生産体制のスリム化・効率化」を基本方針として、国内製鉄事業の最適生産体制を構築するとともに、競合他社を凌駕するコスト競争力の再構築と適正マージンの確保によって収益基盤を強化します。

2.海外事業の深化・拡充
 従来の国内からの高級鋼を中心とした鋼材輸出と現地生産を担う冷延・めっき等製品工程中心の海外事業会社による供給から、現地需要全体を捕捉する一貫生産体制を拡大し、より高い付加価値を確保していく本格的な海外事業へとステージを上げていく方針です。


3.ゼロカーボン・スチールへの挑戦
 人類の存続に影響を与える重要課題である気候変動問題に対する当社独自の新たな取組みとして「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050~ゼロカーボン・スチールへの挑戦~」を掲げ、経営の最重要課題として、2050年カーボンニュートラルの実現にチャレンジします。

(ゼロカーボン・スチール実現への挑戦と社会との連携)
 当社は、日本の鉄鋼業が引き続き世界をリードし、日本の産業全般の競争力を維持・強化するために必須である、ゼロカーボン・スチールの実現に向けた超革新技術の他国に先駆けた開発・実機化に、経営の最重要課題として果敢に挑戦します。

ゼロカーボン・スチール実現に伴う3つのコストアップ
①巨額の研究開発費
②実機化のための巨額の設備投資
③安価なカーボンフリー水素・カーボンフリー電力が調達できた場合においても、操業コストが上昇
粗鋼の製造コストは現状の倍以上となる可能性


ゼロカーボン・スチール実現に必要な3つの連携
①「環境と成長の好循環」を実現する国家戦略
 非連続的イノベーション等の研究開発に対する長期かつ継続的な政府の支援
 安価安定大量の水素供給インフラ確立、国際競争力あるコストでのカーボンフリー電源の実現、CCUS等の開発・実用化のための国家プロジェクト推進
②国際競争におけるイコールフッティング確保、産業競争力強化、ビジネスチャンスにつながる政策の一体的実現
③社会全体でコスト負担するコンセンサスの形成
 研究開発や既存設備の転換を伴う設備投資、大幅な製造コスト上昇等、ゼロカーボン実現に伴うコストを社会全体で負担する仕組みの構築

4.デジタルトランスフォーメーション戦略の推進
 デジタルトランスフォーメーション戦略に今後5年間で1,000億円以上を投入し、鉄鋼業におけるデジタル先進企業を目指します。具体的には、データとデジタル技術を駆使して、以下のような生産プロセス改革及び業務プロセス改革に取り組み、事業競争力を強化します。

投入計画、財務目標
(成長の実現に向けた経営資源の積極的投入(2021年度~2025年度))
1)5年間で24,000億円の設備投資を実施します。
2)5年間の事業投資規模を6,000億円とします。
(収益・財務体質目標、株主還元(2025年度))
 強固な財務体質(国際格付A格)を確保し、企業価値の回復を図るために、2025年度断面で、以下の指標を実現することを目指します。

「日本製鉄グループ中長期経営計画」の公表資料は、当社ウェブサイトに掲載しております。

https://www.nipponsteel.com/ir/library/strategy.html

2021/06/23 11:00:00 +0900
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