第80期定時株主総会招集ご通知 証券コード : 6743

第6号議案
産業用機器関連事業からの撤退に係る定款変更の件 (失われた資本規律の回復のために)

■議案の要領
 現行の定款に以下の条文を追加する。

(産業用機器関連事業からの撤退)
 当会社は、資本の投下における規律回復が喫緊の課題であることに鑑み、第80期定時株主総会終了の翌日から1年後となる日までに、産業用機器関連事業から撤退する。
 また、第80期定時株主総会終了の翌日以降、当会社は、産業用機器関連事業への新規の設備投資・研究開発投資等、一切の投資を停止する。

◆提案理由
 産業用機器関連事業の売上高は全社売上高に対し1割未満の約16億円に留まっている。
 また、2010/3期の売上高約19億円から15年間で、15%以上も減少している。
 この事から、産業用機器関連事業は当会社が経営していたのでは、全く成長や発展が見込めないことが分かる。
 更に問題なのは、当該事業部門の収益性の低さである。
 産業用機器関連事業のROA(総資産純利益率、*6)は、2010/3期から2025/3期までの16年間のうち12年間で3%を下回っており、同じ16年間のうち9年間で2%を下回っている
 これは、鉄道信号事業のROAが、同じ16年間のうち12年間で7%以上と高い値を記録しているのとは対照的である。
 ここから、産業用機器関連事業は、鉄道信号事業と同額の資産を投じても、半分未満の純利益しか上がらない低収益事業であることが分かる。
 ROEは、ROAに財務レバレッジを掛けた値だから、当会社のROE向上には、ROAが極度に低い産業用機器関連事業からは撤退し、収益性の高い鉄道信号事業のみに資本の投下を絞り込むことが不可欠である。
 また、このような少売上高・低収益性の事業が温存されては、経営陣は重要性の低い当該事業部門に関する様々な経営管理に煩わされ、より重要性の高い鉄道信号事業の経営管理に割けるリソース(時間・人員・注意力・資金など)がその分減少してしまう。
 このような経営の注意力の分散は、品質不具合、事故、信用問題など、当会社の株主資本コストを上昇させる様々な問題が生じるリスクを高めることになる。
 事実、当会社は2023年9月に子会社の三工社甲府テクノセンターで火災を発生させ、2024/3期に5.6億円の特別損失を計上した。これは、受取保険金によってカバーできたから問題ないということにはならない。
 また、2018年3月期には、鉄道事業者向けの一部の製品において不具合を発生させ、25.8億円もの特別損失を計上し、当該年度は会社全体として6.5億円の最終赤字となった。
 当該特別損失の25.8億円は、産業用機器関連事業が2010/3期から2025/3期までの16年間で計上した営業利益の合計額:約12.4億円の2倍を超える巨額損失であった。
 当会社の企業価値にとって重要性の低い事業に資本を投じ続けた結果、当該事業部門のわずかながらの利益の合計を簡単に相殺してしまう事故が発生するリスクを負うぐらいであれば、当該事業部門から撤退した方が企業価値向上の観点で望ましいことは明らかである。
 このように、主力の鉄道信号事業において、製品の不具合や火災という巨額損失を伴う問題が複数発生したことからも、当会社は、重要性の低い産業用機器関連事業から撤退し、浮いたリソースを鉄道信号事業の品質管理・リスク管理の強化策に投じる方が、事業リスクは低減される
 これは、株主資本コストの低減を通じて企業価値・株主価値の向上につながることが期待できることを意味する。
 以上の理由により、当該議案を提案するものである。

*6 各事業部門のROAは、有価証券報告書に記載されたセグメント情報の各事業部門のセグメント利益に実効税率を32%として各事業部門の純利益を算出し、各事業部門のセグメント資産で除して算出。

●取締役会の意見
 当社の産業用機器関連事業については、当社グループ特有の技術力や事業基盤を活かした空港関連設備、特殊車両関連装置、鉄道軌道作業支援機器等を中心に、今後、需要が見込まれる分野を含んでおります。これらは、いずれも社会インフラを支える重要な設備であり、このような製品群を生産し続けることも当社の重要な使命だと考えております。
 なお、本議案において提案株主様が定款により対応を義務付けるべきと主張されている内容は、当社が経営環境や事業戦略を踏まえ、都度、検討・判断すべき事項であり、会社の根本規範である定款に定める事項としては適切ではないと考えております。

 以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。

前の議案へ次の議案へ
2026/06/24 11:00:00 +0900
外部サイトへ移動します 移動

カメラをかざして
QRコードを
読み取ってください

{{ error }}