対処すべき課題

①中期経営計画(2020年3月期~2026年3月期)
 当社は、企業として存在し続け、持続的な成長を遂げるために「人と共に創る独自性」を経営方針に置いた中期経営計画を策定し、それに基づいた施策を着実に進めております。

中期経営計画 主要施策
 ■ブランド価値向上への投資-独自の商品・技術・生産・顧客体験への投資-
  ・効率化と平準化による継続
  ・段階的な新商品/派生車の導入
  ・継続的な商品改良の実行
 ■ブランド価値を低下させる支出の抑制
 ■固定費/原価低減を加速し損益分岐点台数を低減
 ■遅れている領域への投資、新たな領域への投資開始
 ■協業強化(CASE対応、新たな仲間作り)

 当期までを足場固め期間と位置付け、2023年3月期からの本格成長に向けた準備を計画通り完了させております。これまでに築いてきた資産を活用して本格成長を図るとともに、グローバルでの環境規制の強化・加速などによる経営環境の変化やCASE時代の新しい価値創造競争を踏まえ、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030」の実現に向けて2030年を見据えた事業構造の転換を検討しており、時代の大きな変化に耐えうる強靭な経営体質の実現に向けて取り組みを加速してまいります。

中期経営計画財務指標
 中期経営計画の最終年度となる2026年3月期の財務指標は以下のとおりです。

②新商品の導入によるブランド価値向上への取り組み
 グローバルに成長し続けるSUVセグメントにおいて、クロスオーバーSUV 商品群をさらに拡充し、2022年以降、「CX-50」、「CX-60」、「CX-70」、「CX-80」、「CX-90」の5車種を導入いたします。2023年3月期においては、「CX-60」は、日本、欧州市場を中心に今夏から秋に発売を予定、北米市場向けの「CX-90」は、期中の生産開始を予定しております。販売の質的改善を継続強化し、ブランド価値の向上を図るとともに、本格成長を確実なものとしてまいります。
 当社の持つ技術資産である一括企画(*2)、フレキシブル生産(*3)などを最大限活用することで、これらの商品ラインアップの拡充を低投資かつ効率的に実現し、最新の環境性能と「走る歓び」を両立させた多様な選択肢をお客様に提供してまいります。

*1 現金及び現金同等物から有利子負債を差し引いた金額がプラスの状態を維持すること。
*2将来導入する車種・車格やセグメントを越えて車台や部品を共通化して開発する手法。
*3複数の車種や部品を同じラインで生産し、新車導入にも迅速かつ低投資で柔軟に対応できる生産体制。

③電動化マルチソリューションの推進とカーボンニュートラルに向けた取り組み
 地球温暖化の抑制という社会的責任を果たすため、電動化とカーボンニュートラル化に取り組んでおります。
 ビルディングブロック戦略(*4)に基づき、内燃機関の一層の進化と電動化技術を拡大し、多様な電動化技術を搭載したモデルを導入してまいります。スモール商品群用の横置きパワーユニットとラージ商品群用の縦置きパワーユニットに対応したプラットフォーム「SKYACTIVマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」をベースとして、各国の電源事情や環境規制、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、EV、プラグインハイブリッド、ハイブリッド等のマルチソリューションを展開していく計画です。また、2025年以降、さまざまな車格やボディタイプのEVモデルに適応できる、マツダ独自のEV専用プラットフォーム「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を新たに導入いたします。

<ビルディングブロック構想>

 2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能液体燃料の普及、工場やオフィスのグリーン化を推進するとともに、クルマのライフサイクル全般、さらにはサプライチェーン全体にまで事業視点を広げCO2の削減に取り組んでおります。昨年11月には中国地域における「カーボンニュートラル電力推進部会」に参画し、同地域の再生可能エネルギー由来の電力の需給拡大に向けた活動を当社が事務局となり推進しております。

④電動化、コネクティビティ等に適応する人材の育成と採用への取り組み
 中期経営計画において遅れている領域のひとつとしている人への投資については、自動車業界を取り巻く環境が大きく変化する中、新たな領域となる電動化領域やクルマのソフトウェア領域への人材シフトと能力向上を喫緊の課題と捉えております。新領域の技術・スキルの教育等を通じた人材育成やキャリア採用の強化、また社外機関を活用したデジタル教育など人材面での投資を強化しております。広島大学と連携し、モデルベース開発(*5)に関する教育プログラムを開発し、地域とともに人材育成も推進しております。

⑤DX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けたIT投資の強化
 デジタル技術を活用し、モノ造り革新を進化させてまいります。生産プロセスにおいては、パソコン上でバーチャルの生産ラインを構築し、パソコンと実際の設備とロボットの制御装置をつなぎ、クルマがない段階ですべての動作確認をパソコン上で行う技術を導入し、大幅な工数・費用・準備期間の削減を可能にしております。また開発領域においては、モデルベース開発の適用範囲の拡充を加速させ、クルマ全体でのモデルベース開発を目指すとともに、AIやデジタル技術の活用により開発投資効率が大幅に向上しております。開発と生産のエンジニアの飽くなき挑戦と弛まぬ努力とあわせ、今後も引き続き、デジタル技術への投資を強化し、高効率なモノ造りを追究してまいります。

 半導体の逼迫、物流問題、ウクライナ情勢など、ビジネス環境の不透明感、不確実性は増しております。サプライチェーン(*6)の継続的改革やコスト構造改革など、部門横断型のオペレーション変革をさらに推し進め、環境変化に対してスピード感を持った経営を行ってまいります。また、業務の効率化をさらに進め、将来の成長投資以外の投資や固定費を徹底的に見直すことにより、損益分岐点台数の低減に向けた取り組みを継続強化し、収益力を高めるようグリップを利かせた経営に引き続き取り組んでまいります。

*4クルマの基本性能となるエンジンやトランスミッション、ボディ、シャシーなどの「ベース技術(SKYACTIV技術)」を向上させたうえで、「電気デバイス(アイドリングストップシステム、減速エネルギー回生システム、ハイブリッドシステムなど)」をベース技術に組み合わせていく、マルチソリューションの実現に向けた当社の技術戦略。
*5シミュレーションによる机上検討を開発の中心に据えることで、試作回数や実機評価をできる限り少なくし、効率良く開発を進める手法。
*6商品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れのこと。

※文中における業績予想や将来に関する事項につきましては、本書作成時点において当社グループが判断した一定の前提に基づいたものであり、リスクや不確実性を含んでおります。従いまして、これらの記載は実際の業績や結果とは異なる可能性があります。


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2022/06/24 12:00:00 +0900
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