当年度の当社、連結子会社および持分法適用会社(以下「当社グループ」という。)を取り巻く経済環境は、ウクライナ、中東および南シナ海情勢等の国際情勢や各国の通商政策において不透明な状況が続き、一部の地域において弱さがみられるものの、全体としては緩やかな持ち直しが続きました。米国では、設備投資の拡大や堅調な個人消費により、景気は緩やかな拡大が続きました。欧州では、各国間でペースに差があるものの、景気の持ち直しの動きがみられました。アジアの景気においては、インドでは拡大、インドネシアでは緩やかな回復が継続しました。中国、タイでは、景気の持ち直しは限定的でした。日本では、設備投資や個人消費を中心に内需が下支えし、景気は緩やかな回復が継続しました。
主な市場のうち、⼆輪車市場は前年度にくらべ、ブラジル、インド、ベトナム、インドネシア、タイで拡大しました。四輪車市場は前年度にくらべ、タイ、インド、中国、欧州、ブラジルでは拡大しましたが、米国、日本ではおおむね横ばい、インドネシアでは縮小となりました。
このような中で、当社グループは、「夢」を原動力に、独創的な技術とアイデアによってモビリティを進化させ、より良い社会をリードする総合モビリティカンパニーでありたいと考えています。従来より経営の重要テーマとして掲げてきた「環境」と「安全」に加え、当社グループの成長の原動力である「人」と「技術」、またすべての企業活動の総和ともいえる「ブランド」の5つの非財務領域を重要テーマとして選定し、財務戦略と連携させることで社会的価値・経済的価値の創出に努めてまいりました。研究開発面では、安全・環境技術や商品の魅力向上、モビリティの変革にむけた先進技術開発に、外部とのオープンイノベーションも活用し、積極的に取り組みました。生産面では、生産体質の強化や、グローバルでの需要の変化に対応した生産配置を行いました。販売面では、新価値商品の積極的な投入や、グローバルでの商品の供給などにより、商品ラインアップの充実に取り組みました。
当年度の連結売上収益は、四輪事業における減少や為替換算による減少影響などはあったものの、⼆輪事業における増加などにより、21兆7,966億円と前年度にくらべ0.5%の増収となりました。
営業損失は、売価およびコスト影響による利益増などはあったものの、EV(電気自動車)関連損失の影響や関税影響などにより、4,143億円と前年度にくらべ1兆6,278億円の減益となりました。税引前損失は、EV関連損失の影響などにより、4,033億円と前年度にくらべ1兆7,209億円の減益、親会社の所有者に帰属する当期損失は、4,239億円と前年度にくらべ1兆2,597億円の減益となりました。なお、EV関連損失の影響については、連結計算書類 連結注記表のその他の注記を参照ください。






