ご参考 コーポレート・ガバナンスに関する取り組み

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

 リコーグループは、経営者の活動を含む企業活動全体が社会的良識に適い、多様なステークホルダーの期待に応えられるように、企業倫理と遵法の精神に基づき、経営の透明性を確保しつつ、競争力の強化を目指したコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。これにより、持続的な成長と企業価値・株主価値の向上を図ってまいります。
 リコーグループは、企業活動の基礎となる理念・価値観を「リコーウェイ」として定めています。「リコーウェイ」は、「創業の精神」および「私たちの使命・私たちの目指す姿・私たちの価値観」で構成されています。経営の方針・戦略はリコーウェイに基づき策定されるなど、リコーウェイは自律的なコーポレート・ガバナンスの根本的な考え方となっています。
 当社は監査役制度を採用しています。また、取締役会による経営監督の強化、ならびに執行役員制度による経営執行の効率化を図っています。さらに社外取締役を招聘し、当社から独立した客観的な立場での議論を通じた意思決定および経営監督によりコーポレート・ガバナンスのさらなる強化を図っています。
 取締役および執行役員の指名・報酬については、取締役会の諮問機関であり、委員の半数以上を社外取締役で構成する「指名委員会」、「報酬委員会」において、審議を行い、取締役会へ答申しています。


■取締役会

 取締役会では経営監督およびグループ経営に関わる重要な意思決定を行っています。独立性の高い社外取締役を招聘することにより、経営の透明性の確保と公正な意思決定の一層の向上を図っています。
 社外取締役と非執行取締役、執行を担う取締役がそれぞれの専門性や経験などを活かし、重要案件に対して深い議論を行うことで、成長につながる新たな挑戦を促すとともに、株主をはじめとする多様なステークホルダーの視点で経営の監督が行われる体制を構築しています。
 取締役8名のうち、4名が社外取締役(独立役員)で構成されており、多様な意見を取り入れるとともに、経営の恣意性を排除するよう努めています。

取締役会の内容
定数:15名以内
人数:8名
  (うち社外取締役4名)
任期:1年
2019年5月17日現在


■監査役会

 監査役会では監査の方針および業務の分担などを協議決定し、経営への監督機能を果たしています。監査役は、取締役会にとどまらず、重要な会議に出席し、また、代表取締役と定期的な情報交換を行っています。
 監査役および監査役会の活動状況については、監査実績説明書(招集ご通知94頁から97頁)をご参照ください。


監査役会の内容
定数:5名以内
人数:5名
  (うち社外監査役3名)
任期:4年
2019年5月17日現在

■指名委員会/報酬委員会

 指名、報酬決定等については、取締役会の経営監督機能の一環として、非執行取締役を委員長、委員の過半数を非執行取締役とし、半数以上を社外取締役とする「指名委員会」、社外取締役を委員長、委員の過半数を非執行取締役とし、半数以上を社外取締役とする「報酬委員会」を設置することで、取締役、執行役員等の選解任や報酬の透明性、客観性を確保しています。
 2018年度の指名委員会は社外取締役3名、社内非執行取締役1名、社内執行取締役1名の体制、報酬委員会は社外取締役4名、社内非執行取締役1名、社内執行取締役1名の体制で構成され、両委員会とも社外取締役が過半数かつ委員長も社外取締役となっています。


取締役・監査役のトレーニング

 当社の取締役・監査役に向けたトレーニングは、社内と社外の取締役・監査役それぞれの役割や状況に応じた知識の習得・更新を行うことによって、取締役会における監督機能を発揮し、企業価値・株主価値の向上に資する議論が建設的に行われ、会社の重要な統治機関の一翼を担う者として期待される役割・責務を適切に果たすことを目的としています。
 社内取締役・監査役の就任に際しては、役割と責務の確認、コーポレート・ガバナンスや法務・財務等の責務の履行に必要な知識を習得するための研修を実施しています。また、就任後においても、最新の知識の更新を目的に、各取締役・監査役に適合した社内外の研修やEラーニング等によるトレーニングの機会を確保しています。
 社外取締役・監査役には、責務の履行にあたって十分な知見と経験を有する者から選任しています。就任に際しては、当社の状況に関する理解を深めるための知識として、事業戦略、財務状況、組織体制等の説明や、必要に応じて主要拠点の現場視察等の機会を設けています。また、就任後においても、当社の状況や経営環境等の情報を継続的に提供・共有することにより、取締役会の経営監督機能および監査役の監査の実効性確保、向上を図っています。
 上記対応が適切に行われていることを確認するため、これらの実績は、取締役会に報告しています。

■グループマネジメントコミッティ

 取締役会から権限委譲された意思決定機関として、一定の資格要件を満たす執行役員で構成される「グループマネジメントコミッティ(以下、GMC)」を設置し、グループ全体の経営について、全体最適の観点での審議および意思決定を迅速に行っています。

■開示委員会

 開示委員会は、投資家の投資判断に影響を与える情報の適切な開示に加え、投資家の投資判断に資する会社情報の主体的な開示を実施することで、株主および資本市場との対話を促進し、それを通じて株主および資本市場との信頼関係を構築し、当社に対する適正な評価の獲得を実現することを目的としています。
 当委員会は、開示統括部門/経理部門/法務部門/情報発生・情報認知部署/関連会社の主管管理部門/内部統制部門の各機能の代表と開示責任者であるCFOで構成されています。
 当委員会では、開示手続における情報開示の要否および開示内容の適切性・正確性について判断するとともに、開示責任者であるCFOの判断に関するモニタリングを実施します。また、開示情報の適時性、開示書面内容の正確性・妥当性、開示判断の合理性等に関して、内部統制部門が定期的に評価を行い、内部統制委員会、取締役会へ報告を行います。

■内部統制委員会

 内部統制委員会は、リコーグループ全体の内部統制に関する審議および意思決定を行うための機関です。
 当委員会は、委員長であるCEOとGMCメンバーで構成されています。
 CEOの委任を受けて、内部統制原則に則り、リコーグループ全体の内部統制に関する活動方針を決定するとともに、定期的に内部統制の整備・運用状況の評価・是正を行います。また、環境変化などを考慮し、必要に応じて内部統制原則の改定を取締役会に提案します。

■リスクマネジメント委員会

 リスクマネジメント委員会は、GMCの諮問委員会と位置づけ、リコーグループのリスクマネジメント活動におけるGMCの判断をサポートするとともに、グループ全体のリスクマネジメント活動の促進と、リスクマネジメントシステムの定期的な見直しによる実態に合った実行性の高い仕組みづくりを役割としています。
[リスクマネジメントシステムの中での委員会(長)の役割]
1.リスクを①多様化する事業環境の中で戦略実行上直面する経営課題(戦略リスク)、②事業オペレーションにおいて発生するリスク(オペレーションリスク)に大別し、当委員会が体系的・網羅的にリスクを抽出・評価した上でGMCへ“経営重点リスク”の候補を提案し、その決定をサポートします。
2.重点化した各“経営重点リスク”に対して対応責任部門を設定し、その部門のリスクマネジメントPDCA活動をサポートします。また、GMCメンバーを評価者として任命し、各リスクマネジメント推進活動に評価・提言を行うプロセスを推進し、経営のリスクマネジメントへの関与と対策実効性の強化の両立を図っています。
3.重点化した“経営重点リスク”以外にも、当社各部門・リコーグループ各社のリスクマネジメント体制と連携を取り、個別に保有するリスクの把握や“経営重点リスク”の共有・展開を行うことによりグループ全体のリスクマネジメント活動の強化を主導します。
 当委員会は、CEOの指名する委員長と、本社機能を中心とした各組織の代表者から構成されています。“リスクに対して常にオープン”を基本姿勢とし、委員会外からのリスクの示唆があった場合においても、必要に応じて委員会を開催し、GMCへの提言等を行います。


■投資委員会

 投資委員会は、GMCの諮問委員会と位置づけ、投資について、資本コストも踏まえた財務的視点での妥当性、事業戦略視点での収益性や成長性リスク等の観点で投資計画の検証を行います。多様化する外部への投融資案件について、専門的なメンバーが事前に確認/協議することにより、経営戦略との整合性や投資効果を高め、投資判断のスピードと適確性を向上させることを狙いとしています。
 当委員会は、戦略、財務、リスクを主な審議の視点としており、そのメンバーは、CEOの指名する委員長と、各視点の専門家として経営企画/経理/法務/内部統制の各機能の代表と案件に応じた有識者から構成されています。立案部門との関係では、事前協議先として対象案件の投資価値を総合的に審議の上、評価、アドバイスすることを役割としているため、投融資案件についての決定権および拒否権は有しませんが、各案件に対し、当委員会としての審議結果を明確に出すことにより、各案件決裁者の客観的判断をサポートします。
 GMCの諮問機関として当社全体の外部投融資判断の適確性を向上させるために、GMC決裁基準金額以下の案件も審議の対象とし、立案部門の投資判断力強化を行うとともに必要に応じて決裁基準金額の変更等、GMCに対して提言を行います。

■ESG委員会

 ESG委員会は、環境・社会・ガバナンス分野におけるリコーグループの中長期的な課題を経営レベルで継続的に議論し、グループ全体の経営品質の向上につなげていくことで、ステークホルダーからの期待・要請に迅速かつ適切に応えていくことを目的としています。
 当委員会は、具体的に以下の役割を担っています。
1.SDGsへの取り組みなど、ビジネスを通じた社会課題解決を経営の根幹に据えるためのリコーグループサステナビリティ戦略の策定
2.グループ全体の中長期的なサステナビリティリスク・機会および重要課題の特定(TCFD*で求められる気候変動リスク・機会に関する投資判断など)
3.グループ全体のサステナビリティ戦略/重要課題/各事業部門のKPIの進捗状況の監督および助言
4.取締役会で審議すべきサステナビリティ課題の特定と取締役会への上申
 当委員会はCEOを委員長とし、GMCメンバーと監査役およびサステナビリティ推進本部長から構成されます。四半期に一度開催される委員会では議論するテーマに応じて事業部門の責任者を招集し、サステナビリティ課題を横断的に検討・議論していく体制を整えています。
*TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース。金融安定理事会(FSB)によって設立され、企業に対する気候関連リスク・機会の情報開示の促進と、低炭素社会へのスムーズな移行による金融市場の安定化を目的としている。

株主との建設的な対話に関する方針

●当社は、株主と積極的かつ建設的な対話を行い、その対話を通して得られた意見を企業活動に反映させるサイクルを通じ、相互理解による信頼関係の醸成を行います。また、そのサイクルに基づく企業活動を通じて、世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、提供しつづけることで、人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献し、中長期的な企業価値の向上に努めます。
●株主との対話の責任者は社長執行役員とし、必要に応じて担当役員を置きます。
●株主との対話を促進するためIR専任部署を設け、関連部署との連携はIR専任部署が行います。
●株主との対話は原則としてIR専任部署が行いますが、個別の要望がある場合は必要に応じて社長執行役員または担当役員が面談に臨みます。
●株主との面談以外に、機関投資家向けに中期経営計画説明会、決算説明会およびスモールミーティングなどを行い、個人投資家向けには外部主催のIRイベントなどに参加し説明会を行います。また、株主総会後に株主懇談会を実施します。
●株主との対話を通して得られた意見などは四半期ごとに経営層に対しフィードバックを行います。
●インサイダー情報取扱に関する内規を遵守し、個別株主との対話ではインサイダー情報の開示は行いません。なお、インサイダー情報漏洩を防止し情報開示の公平性を保つため決算期末日の翌日から決算発表日までを沈黙期間とします。

取締役選任の考え方

取締役の選任基準

[経営能力]
(経営機能の適切な遂行にあたっての高い洞察力および判断力)
1.事業・機能の広い領域に識見をもち、全社的・長期的視点に立って適切に思考し、判断する能力を有すること
2.本質を見極め、課題を明らかにする洞察力を有すること
3.グローバルに発想し、グローバルに最適な判断を行うことができること
4.判断力・洞察力の基点として幅広い経験を有し、企業価値および競争力の飛躍的向上に繋がる高い実績をあげていること
5.コーポレート・ガバナンスのあり方をしっかり認識した上で、株主および顧客をはじめとする多様なステークホルダーの視点に立って、適切に思考し判断を行うことができること

[人格・人間性]
(監督機能の円滑な遂行にあたっての取締役相互および経営執行との良好な信頼関係)
1.高潔(誠実かつ高い道徳観・倫理観を有する)であり、法令および社内ルールの厳格な遵守はもとより、高い道徳観、倫理観に基づくフェアで誠実な判断・行動を率先していること
2.人間尊重の精神に立って、他者に対し敬意と信頼を持って接するとともに、多様な価値観や考え方を深く理解・受容し、個々の人格と個性を尊重した判断・言動・行動を率先していること

社外取締役の選任基準

社外取締役の選任基準は、社内取締役と同じ上記の基準に加え、異分野に関する専門性、問題の発見および解決能力、洞察力、戦略的思考能力、リスク管理能力、指導力等に優れていることを付加的な基準とします。

ダイバーシティについ

取締役の選任にあたっては、人種、民族、性別、国籍などを理由として選任候補の対象外としないこと。

取締役の選任プロセス・評価プロセス

 当社は、持続的な成長と企業価値・株主価値の向上のためコーポレート・ガバナンスの強化・充実に継続して取り組んでいます。

[指名委員会]
 取締役会は、取締役、CEO、および経営陣幹部等の選解任・評価における手続の客観性・透明性・適時性を確保するため、取締役会の諮問機関である指名委員会を設置しています。
 指名委員会は、客観性・独立性を高めるために、非執行取締役を委員長、過半数を非執行取締役、かつ半数以上を社外取締役で構成することとしています。
(2018年度は、社外取締役3名、社内非執行取締役1名、社内執行取締役1名で構成されており、社外取締役が過半数、かつ指名委員長も社外取締役となっています。)
 指名委員会は、以下の諮問事項について審議を行い、取締役会へ審議内容および結果を報告・答申しています。

(諮問事項)
①CEOおよび取締役候補者の指名
②CEOおよび取締役の職務継続の妥当性評価
③CEOおよび取締役の実績評価
④CEO後継計画ならびに将来のCEO候補者の育成状況の確認
⑤執行役員、グループ執行役員、顧問およびフェローの選解任案および選解任理由の確認
⑥取締役、執行役員およびグループ執行役員の選解任制度制定・改廃の可否

[選任プロセス]
 取締役候補者の指名にあたっては、経営能力や人格・人間性などを基準にしながら、取締役会の監督機能を向上させる資質を重視し、指名委員会が2回の審議を経て、候補者の適格性を審査するとともに、指名の根拠を明確にした上で取締役会へ答申します。その後、取締役会は、指名委員会からの答申を踏まえ株主視点で審議を行い、株主総会へ付議する取締役候補者を決定します。

[評価プロセス]
 取締役の評価は、指名委員会が毎年実施しており、2018年度よりこれまでの一段階の評価から二段階による評価へと変更しました。一次評価は、取締役の職務継続の妥当性について慎重かつ適正に審議することで、選解任の適時性を確保しています。また、二次評価においては、実績を多面的に評価し、課題等を明確にして、本人へ評価結果のフィードバックを行うことにより、経営の質的向上を図っています。なお、指名委員会での取締役の評価に関する審議の内容および結果は、取締役会へ報告され、取締役会で取締役の職務継続の妥当性について監督を徹底することとしています。
 なお、評価にあたっては、「取締役として経営監督の遂行状況」、「業績・資本収益性・その他の主要経営指標など財務の視点」、ならびに「株主への貢献度や資本市場の評価の視点」などを基準としています。

CEO評価とサクセッションプラン

 リコーグループが中長期にわたり、継続的に株主価値・企業価値を高め、社会の構成員としてその社会的責任を果たし永続していくための重要な取り組みとして、CEOサクセッションプランを位置付けています。
 コーポレート・ガバナンスの強化の観点から、客観性、適時性、透明性の高い手続によるCEOサクセッションプランの構築を目指しています。

①CEO評価
 CEOの評価は指名委員会が毎年実施しており、2018年度から二段階による評価へと変更しました。一次評価は、職務継続の妥当性について慎重かつ適正に審議することで、選解任の適時性を確保しています。また、二次評価においては、実績を多面的に評価し、課題等を明確にして、本人へ評価結果のフィードバックを行うことにより、経営の質的向上を図っています。なお、指名委員会での評価に関する審議の結果は、取締役会へ報告され、CEOに対する実効性の高い監督を行うこととしています。

<CEO評価の主な項目>
(1)財務の視点
●業績、資本収益性、その他の主要経営指標など
(2)株主・資本市場の視点
●TSR等の株式関連指標、アナリスト評価など
(3)非財務の視点
●ESGへの取り組み、顧客・社員満足度、安全・品質など

②CEO候補者の選定・育成・評価
 年に1回、CEOは将来のCEO候補者案を作成するとともに、それらのCEO候補者に対する育成計画を策定し、指名委員会でCEO候補者案および育成計画について説明を行っています。指名委員会は、CEO候補者案ならびに育成計画の妥当性を審議するとともに、CEOに対して育成に関する助言を行い、その結果を取締役会へ報告しています。取締役会は、指名委員会からの報告を受けて候補者選定および育成計画の妥当性を確認する等、CEO候補者の選定・育成に主体的に関与しています。

<候補者の選定>
 CEO候補者の選定にあたっては、交代時期を想定し以下のターム毎の候補者を選定しています。なお、下表の事故あるときの交代候補者1名は、CEOの選定と同時に取締役会の決議により決定しています。

<候補者の育成>
 CEOは、将来のCEO候補者の育成計画についての指名委員会での審議・助言を踏まえて、CEO候補者それぞれの課題に応じた当人の成長に必要なチャレンジの場を付与し、実績を積ませるとともに、CEO候補者のアセスメントを踏まえ当人の成長に必要な助言等を実施しています。

<候補者の評価>
 CEO候補者の評価は毎年実施し、CEOはCEO候補者の実績および成長状況について指名委員会へ報告を行っています。指名委員会は、CEO候補者の継続・交代等について審議を行い、その結果を取締役会へ報告しています。取締役会は、指名委員会からの報告を受けてCEO候補者の評価および継続・交代における審議の妥当性を確認する等、CEO候補者の評価プロセスに主体的に関与しています。

取締役の報酬に関する考え方

 当社は、リコーおよびリコーグループの株主価値の増大に向けて、中長期にわたって持続的な業績向上を実現することに対する有効なインセンティブとして、役員報酬を位置付けています。また、コーポレート・ガバナンス強化の視点から、報酬水準の設定や個別報酬の決定について、客観性・透明性・妥当性の確保を図るための取り組みを行っており、以下の基本方針に基づいて報酬を決定しています。
1)取締役に期待される役割・能力を反映する基本報酬、会社業績を反映する賞与(業績連動報酬)、中長期的な株主価値向上を反映する報酬の3つの要素で構成する。
2)報酬水準設定や個別報酬決定にあたり、適切な外部ベンチマークや、報酬委員会での審議を通じ、客観性・透明性・妥当性を確保する。

「役員報酬の内訳と比率」

基本報酬は、経営監督の役割に対する報酬、経営責任や役割の重さを反映する報酬から構成されます。加えて、代表取締役や取締役会議長、指名委員長・報酬委員長等の役割給が加算されます。2018年度の支給総額は、2億7,630万円です。

賞与は、営業利益を支給額算出の基準としています。時価総額と相関の強い営業利益を重要指標に設定することにより、取締役が全社業績と株主価値向上に責任を持つことを明確にしています。加えて、仕組み上算出された結果に関わらず、ガバナンスや非財務等の状況も含め、賞与支給の可否を報酬委員会で審議の上、取締役会で決定します。
(ご参考)
賞与の支給額は、報酬委員会の審議において適切であると判断し、決定された以下のフォーミュラにより算出されます。
取締役の賞与支給額=算定基礎額(基本報酬月額)×利益係数(連結営業利益から決定される月数※5)
※5月数=連結営業利益額(単位:百万円)÷20,000

株価を反映する報酬のうち、株式取得目的報酬は、中長期の株主価値増大に対するインセンティブとして、支給全額をリコー役員持株会において株式の取得に充てます。また、第4号議案に記載のとおり、「株価連動給」の新規支給を取り止め、株価条件付株式報酬を導入いたします。併せて、取締役在任期間中に、会社に損害を及ぼす重大な不適切行為があった場合には、取締役会の決議等、必要な手続きを踏まえ、株式報酬の返還要請を行うべく、いわゆるクローバック(報酬の返還)条項を織り込みます。なお、2018年度の株式取得目的報酬および株価連動給については、どちらも当社から各取締役へキャッシュでの支払いを行っており、支給総額は2,325万円です。

 なお、業務執行から独立した立場にある社外取締役は、業績連動報酬等の変動報酬はなく、基本報酬のみの支給としています。加えて、役員退職慰労金制度については、2007年6月27日開催の第107回定時株主総会の日をもって廃止しています。また、2018年度に支払った取締役の報酬総額は3億9,400万円となります。

取締役の報酬に関する今後の見直しについて

 当社は、取締役の報酬水準および基本報酬・変動報酬の比率等についての客観性・透明性・妥当性を確保することを重視しており、取締役報酬に関する他社ベンチマークも踏まえた報酬委員会での審議を毎年10月に実施し、必要に応じて報酬水準および比率の見直しを検討いたします。

報酬の検討プロセス

 当社は、競争力強化と企業価値向上およびコーポレート・ガバナンス強化に向け、より客観的で透明性のある報酬の検討プロセスを構築するために、任意の報酬委員会を設置しています。報酬委員会は、取締役の報酬基準、業績、および個々の評価に基づき、複数回の審議を経て、①賞与以外の基本報酬、株式取得目的報酬および株価連動給に関する各々の報酬額を決定し、②賞与については各々の報酬案を決定し、取締役会へ答申します。その後、賞与については取締役会での審議を経て、株主総会への取締役賞与支給議案付議の要否を決定します。また、新たに導入する株価条件付株式報酬については基本報酬と同様に、報酬委員会が取締役の報酬基準、当社株価とTOPIXとの比較結果などに基づき各々の株式交付数を決定し、取締役へ答申します。

2018年度 取締役会の実効性評価の結果概要

 当社は、2018年度(2018年4月から2019年3月まで)に開催された取締役会の実効性評価会を2019年5月9日に実施しましたので、その結果概要について以下のとおり開示します。

Ⅰ.取締役会の実効性評価にあたって

 2019年度は、第19次中期経営計画(以下「19次中計」)で掲げた目標を達成するとともに、第20次中期経営計画(以下「20次中計」)を策定する重要な一年になります。当社取締役会は、引き続き経営に対する適切な監督と支援を行い、19次中計の達成と成長戦略を通じた企業価値向上を図るべく、取締役会およびガバナンスの一層の改善にむけて実効性評価を実施しました。
 評価にあたっては、昨年同様、取締役会の実効性に留まらず執行における対応も対象とし、取締役および監査役による記述評価を共有した上で討議を行いました。
 なお、当社取締役会は、2017年度の実効性評価を受け、2018年度 取締役会運営の基本方針ならびに改善を着実に実施するための3つの改善項目を以下のとおり設定し、実効性向上に取り組んでまいりました。

<2018年度の基本方針>
1)稼ぐ力の向上と成長戦略の実行を確保するための監督と支援を行う
2)グローバルでの事業展開において適切にリスクをマネジメントする環境整備を促す

<2018年度の改善項目>
①成長戦略の進捗状況(戦略0,1,2)をモニタリングし、状況に応じた適切な議論と支援を行う
②グローバルでの事業活動を支えるガバナンスおよびリスクマネジメントの点検と改善を図る
③残存する重要な経営課題である北米販売体制最適化や原価低減等については、モニタリングと執行への働きかけを通して、迅速かつ的確な対応を促す

Ⅱ.2018年度「取締役会実効性評価」の結果概要

以下の結果概要は、取締役・監査役による記述評価および討議の内容を総括したものとなります。

1.取締役会の監督における実効性に関する評価
◎取締役会および指名委員会/報酬委員会の実効性について、以下の評価がありました
・取締役会および諮問機関である指名委員会/報酬委員会ともに構成は適切で、社外取締役を中心に活発な議論がされており、実効性の高い監督が行われている
・重要なテーマに対して、計画的に十分な時間をかけ、株主視点に立った審議や意思決定を通じて、経営の監督の実効性を確保している
◎一方で、経営状況に応じた報告の充実/効率化に努めるとともに、中長期的な企業価値向上にむけた議題に関する審議をさらに充実させる必要があるとの指摘がありました

2.成長戦略の進捗状況に応じた適切な議論・支援に関する評価(改善項目①)
◎取締役会における審議を通じて、成長戦略の展開にあたって以下の重要事項が認識され、確実に決定・実行された点について評価されました
・成長戦略の実行にむけた組織体制の刷新および各事業分野の責任者の明確化
・成長戦略を支えるガバナンスならびに本社機能の継続的強化
◎一方で、持続的な企業価値向上にむけた将来ビジョン、人材戦略、技術戦略等の中長期視点に立った議論を充実する必要があるとの指摘がありました

3.ガバナンスおよびリスクマネジメントの点検・改善に関する評価(改善項目②)
◎CEOを含む役員選解任プロセスの見直し、株式報酬制度の導入等の株主視点に立ったガバナンス強化が図られたことに加え、リスクマネジメントに関する点検・整理、専門委員会の設立等の体制整備が速やかに決定・実行された点について評価されました
◎一方で、ガバナンスおよびリスクマネジメントの点検と改善を継続するとともに、リコーグループとして企業価値の最大化を図る攻めの議論も重要であるとの指摘がありました

4.重要な経営課題へのモニタリング・執行への働きかけに関する評価(改善項目③)
◎北米販売体制の最適化について、現地責任者による詳細な報告にもとづく適切なモニタリングの実施が業績回復につながったこと、また前年度に続き事業再編など構造改革の重要テーマが速やかに決定・実行された点が評価されました
◎一方で、原価低減については、事業構造・収益構造の変化に即応できる取り組みとして、引き続き取締役会でのモニタリングが必要であるとの指摘がありました

5.執行における評価
◎取締役会で確認された執行の対応等に関して、以下のような評価がありました
・資本コストを意識した経営への転換を図っている他、IR Dayの開催やSRの強化など、株主・投資家への対応の継続的な強化・改善を図っている
・社長のリーダーシップにより、重要な経営課題に対して取締役会の場に限らず監督と執行が議論を重ね、迅速かつ的確な合意形成に努めている
・経営判断や計数管理に資する主要指標が速やかに経営陣に共有できる体制・体質へと変わりつつある
◎一方で、成長戦略の展開に伴う事業構造や収益構造の転換を見据えた、管理会計・投資管理・リスクマネジメント等の経営システムの継続的な深化が必要であるとの指摘がありました

Ⅲ.2019年度 取締役会 実効性向上にむけた取り組み

 上記のような評価を踏まえ、当社取締役会は、19次中計の達成と20次中計の策定による企業価値向上の実現にむけ、以下の〈基本方針〉にもとづいて運営し、3つの〈改善項目〉を軸として取締役会の実効性向上に取り組んでまいります

<2019年度の基本方針>
1)19次中計の最終年度として、中計目標の達成にむけた進捗のモニタリングと支援を強化する
2)20次中計の策定にあたって、企業価値向上のための中長期視点をふまえた議論を充実する

<2019年度の改善項目>
①19次中計で掲げた重点施策の進捗状況と、財務目標・非財務目標・主要管理指標等の達成度をモニタリングし、状況に応じた適切な審議と支援を行う
②成長戦略、人材戦略、技術戦略等の重要テーマについて中長期視点での議論を重ね、20次中計に反映させる
③20次中計を視野に入れた経営システムの継続改善をモニタリングし、成長戦略の本格展開にむけた環境整備を促す

監査役選任の考え方・選任プロセス

 監査役候補者の選任にあたっては、監査役の独立性確保を重視するとともに、監査役候補者の選任基準に基づき、その適格性を客観的に確認するものとします。
 監査役候補者の指名は、所定の選任基準に則って、監査役会主導で行われ、取締役会へ提案されます。取締役会は、監査役会の判断を尊重し、監査役候補者の指名について決議されます。

社外役員の独立性基準

1.当社の社外取締役および社外監査役は、原則として独立性を有するものとし、以下各号のいずれにも該当する者とする。なお、リコーグループとは、当社および当社の子会社で構成される企業集団をいう。

  1. 当社の総議決権の10%以上の株式を有する者(以下「主要株主」という。)または当社の主要株主の取締役、監査役、会計参与、執行役、理事、執行役員、支配人またはその他の使用人でないこと。
  2. リコーグループが主要株主となっている会社の取締役、監査役、会計参与、執行役、理事、執行役員、支配人またはその他の使用人でないこと。
  3. 現在リコーグループの取締役、監査役、会計参与、執行役、理事、執行役員、支配人またはその他の使用人でないこと、または就任の前10年内にリコーグループの取締役、監査役、会計参与、執行役、理事、執行役員、支配人またはその他の使用人でなかったこと。
  4. 直近事業年度においてまたは直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおいて、リコーグループを主要な取引先としていた者(リコーグループへの売上額がその者の連結売上額の2%以上である者をいう。)またはその者(その者の親会社および子会社を含む。)の取締役(独立性を有する社外取締役を除く。)、執行役、理事、執行役員、支配人若しくはその他の使用人でないこと。
  5. 直近事業年度においてまたは直近事業年度に先行する3事業年度のいずれかにおいて、リコーグループの主要な取引先であった者(その者への売上額がリコーグループの連結売上額の2%以上である者をいう。)またはその者(その者の親会社および子会社を含む。)の取締役(独立性を有する社外取締役を除く。)、執行役、理事、執行役員、支配人若しくはその他の使用人でないこと。
  6. リコーグループから役員としての報酬以外で直近事業年度においてまたは過去3事業年度の平均で1事業年度に1,000万円以上の金額の金銭その他の財産を直接または間接に得ているコンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士またはその他の専門家でないこと。
  7. リコーグループから直近事業年度においてまたは過去3事業年度の平均で1事業年度にその団体の総収入の2%以上の金額の金銭その他の財産を直接または間接に得ている法律事務所、監査法人、税理士法人、コンサルティング・ファームまたはその他の専門的アドバイザリー・ファーム等の団体に所属する者でないこと。
  8. 第1号から第7号までに該当する者の配偶者、二親等内の親族または生計を一にする親族でないこと。
  9. リコーグループから取締役を受け入れている会社またはその会社の親会社若しくは子会社の取締役、監査役、会計参与、執行役、理事、執行役員、支配人またはその他の重要な使用人である者でないこと。
  10. その他、当社との間で実質的に利益相反が生じるおそれのある者でないこと。

2.前項第1号および第4号ないし第9号のいずれかに該当しない者であっても、当社の社外取締役および社外監査役として適格であると判断される者については、当該人物が社外取締役および社外監査役として適格であると判断する理由を対外的に説明することを条件として、当該人物を社外取締役および社外監査役に選任することができる。

株価・TSRの推移

 当年度の当社株価は、2017年度からの「リコー再起動」による構造改革の進展と、2018年度からの成長戦略「リコー挑戦」における事業構造変革の取り組みと収益改善の着実な進展等が資本市場から評価されたことから、TOPIXを上回るパフォーマンスとなりました。
 直近5年間の株価パフォーマンスでは、2008年の世界金融危機以降に市場全体が回復する一方で、当社株価は、厳しい事業環境が続いたことなどから業績面において資本市場の期待に十分に応えることができなかったこともあり、TOPIXを下回る推移となりました。その結果、5年間の株主総利回り(TSR)においては、TOPIX(配当込み)を下回る推移となりました。しかしながら、2017年4月に山下が社長就任後は上昇に転じ、直近では市場全体を上回るパフォーマンスを示しています。

■株価推移

■TSR*1(株主総利回り)および⽐較指標の直近5年間の推移

*1 TSR(Total Shareholder Return):株主総利回りは、キャピタルゲインと配当を合わせた、株主にとっての総合投資利回りを表します

 なお、CEOおよび取締役の評価にあたっては、「株主への貢献度や資本市場の評価の視点」の基準の1つとしてTSRを採用していますが、突発的な株価変動の影響を避けるため年度平均株価により算出したTSR(下表参照)を使用しています。


2019/06/21 11:30:00 +0900
外部サイトへ移動します 移動 ×