分野別売上高・営業損益の状況



* 売上⾼は、外部顧客向けのみを含み、営業損益は、外部顧客向けおよびセグメント間を含む

(注)

当年度よりオフィスサービス分野の⼀部の事業について、オフィスプリンティング分野、その他分野へ事業区分変更を⾏いました。また、⼀部の本社費⽤を該当分野へ配賦を⾏っています。これらの変更に関して、前年度についても遡及適⽤した数値で表⽰しています。


オフィスプリンティング


■ 主要な事業内容
オフィスプリンティング分野は、当社の基盤事業として、世界トップシェアを有するオフィス向け複合機をはじめ、プリンターなどの画像機器や関連サービスなどを提供しています。

■ 主な製品・サービス
複合機・複写機・プリンター・印刷機・広幅機・FAX・スキャナなど機器、関連消耗品・サービス・サポート・ソフトウェアなど

 

 オフィスプリンティング分野は、2017年度以降、利益重視の戦略に転換し、体制の最適化を図りながら、新たな提供価値を創出することで、収益力強化に取り組んできました。
 当年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい事業環境が継続することも念頭に置きながら、開発テーマの見直し、生産拠点の最適化も含めたデジタルマニュファクチャリングの強化、販売・サービスオペレーションの生産性向上など、バリューチェーンの徹底した効率化を進めました。特に、ダウンタイムの大幅な低減によるサービス効率化を実現する新世代複合機「RICOH IM」シリーズの新製品として、2020年5月に高速デジタルフルカラー複合機「RICOH IM C8000/C6500」、2021年1月に高速デジタルモノクロ複合機「RICOH IM9000/8000/7000」を発売し、主要複合機ラインアップの新世代化をほぼ完了しました。今後は市場稼働機の増加によってさらなるサービス効率化が期待できます。
 さらに、これら新世代複合機の生産時の電力は100%再生可能エネルギーを活用しており、事業拡大と環境負荷低減の両立を図っています。加えて、これらの複合機は、お客様の業種・業務にあわせたアプリケーションやクラウドサービスと組みあわせたパッケージ型の販売展開によって、新たな顧客価値を創出しています。
 当年度のオフィスプリンティング分野の売上⾼は、前年度に比べ19.5%減少し8,158億円となりました。コロナ禍の影響により、年間を通じロックダウンや行動自粛に伴う販売・納品活動の停滞、欧米を中心としたオフィス出社率低下によるドキュメントボリューム減少などの影響を受け、ハードウエアや関連消耗品などの売上高が減少しました。営業利益は、オペレーションの効率化によるコスト削減が進んだ一方で、売上高減少に伴う売上総利益の減少、恒久的な体質強化に向けた施策費用の計上に加え、前年度に一過性の収益が含まれていたこともあり、前年度825億円から、当年度は67億円と大幅な減益となりました。営業損益は、上期は大幅な減収により赤字となりましたが、下期に徐々に回復が進み、通期では黒字で着地させることができました。


オフィスサービス

■ 主要な事業内容
オフィスサービス分野は、新しい働き方を支援する製品やサービスの提供など、IT環境の構築からネットワーク環境の運用支援、ユーザーサポートなどを組みあわせたトータルソリューションを通じてオフィスのお客様の課題解決に貢献しています。

■ 主な製品・サービス
パソコン・サーバー・ネットワーク関連機器、関連サービス・サポート・ソフトウェア、ドキュメント関連サービス・ソリューションなど

 オフィスサービス分野は、全世界に広がる顧客基盤をベースに、お客様の働き方改革を支援するソリューションの提供など、お客様のさまざまな経営課題をデジタルで解決するサービスの提供を通じた事業成長を目指しています。
 当年度は、国内では、中小企業のお客様を中心に、在宅勤務やリモートワークの導入など、お客様の業種・業務ごとのワークフローをデジタル化するIT機器・ソフトウエア・サービスが一体となったパッケージ型ソリューション(スクラムパッケージ)の拡販を進めました。欧州では、重点国でのITサービスの販売やサービス基盤の強化・拡大に向けてICT企業5社の買収を行うとともに、在宅・リモートワーク向けを中心にパッケージ型ソリューション販売の本格展開を開始し、売上高を大きく伸長させることができました。加えて、前年度に買収したドキュウェア社のドキュメントワークフロー管理アプリケーションの販売も大幅に増加しました。北米では、事業の中心であるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)が、新型コロナウイルス感染症によるお客様の拠点閉鎖の影響を受け減収となったものの、業務プロセスのデジタル化を進めました。
 当年度のオフィスサービス分野の売上⾼は、前年度に比べ4.5%減少し5,323億円となりました。パッケージ型ソリューションなどのITサービス・アプリケーションが増収となったものの、前年度のWindows10切り替え需要の反動減からITハードが減収となりました。営業利益は、パッケージソリューションの売上拡大により収益性の改善が進展し、前年度326億円から、当年度は354億円と前年度比増益となりました。また、営業利益率も前年度の5.9%から6.7%と改善しており、OAメーカーから「デジタルサービスの会社」への転換を着実に進めることができました。

 業種・業務ごとのパッケージ型ソリューション(スクラムパッケージ)

製造業:https://youtu.be/LYcj2R53TAU

建設業:https://youtu.be/CtXPvZkyY1M

福祉・介護業:https://youtu.be/aKHAjHCIpLs

不動産業:https://youtu.be/ts4bMs0BDz0


商用印刷

■ 主要な事業内容
商用印刷分野は、印刷業を営むお客様に、多品種少量印刷に対応可能なデジタル印刷関連の製品・サービスを提供しています。

■ 主な製品・サービス
カットシートPP(プロダクションプリンター)・連帳PPなど機器、関連消耗品・サービス・サポート・ソフトウェアなど

 商用印刷分野は、⾼画質や⾼生産性、幅広い用紙への対応力のみならず、新たなビジネスを切り開く付加価値の⾼い印刷物の生産に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大によって、需要の変動にフレキシブルに対応できるデジタル出力へのニーズが⾼まっており、今後の市場拡大が見込まれます。こうした商用印刷のお客様ニーズにお応えしながら、お客様のビジネス成長に貢献することで、事業の拡大を図っています。
 当年度は、商用印刷のお客様に向けて、2020年5月にカラープロダクションプリンター「RICOHPro C5310S/C5300S」、トランザクション市場のお客様に向けて、2021年1月に高速インクジェット・プリンティング・システム「RICOH Pro VC40000」を発売し販売を推し進めました。「RICOH ProC5310S/C5300S」は、多彩かつ効率的な印刷物の制作を可能にし、印刷業におけるプリントオンデマンドビジネスの可能性を広げます。「RICOH Pro VC40000」は、基幹業務印刷において要求される生産性や用紙対応力、システム構成の柔軟性を強化しました。
 当年度の商用印刷分野の売上⾼は、前年度に比べ24.5%減少し1,346億円となりました。これは、主力市場の欧米でコロナ禍に伴う営業活動の制約による商談延期やお客様の投資意欲減退などの影響によるハードウエア販売の減少と、経済活動の低下による商用印刷の出力量の減少などによるものです。なお、第2四半期以降、お客様のイベント、事業活動の再開による印刷需要の増加により消耗品などの売上高は徐々に回復傾向となっています。営業損益は、基幹系プリンターの関連消耗品などの減収による売上総利益の減少などに加え、開発資産などの固定資産の減損損失を計上したことにより、前年度の216億円から、当年度は146億円の営業赤字となりました。減損損失を除いた営業利益は118億円の黒字となります。
 なお、当年度に計上した減損損失は、第3四半期に新型コロナウイルス感染症拡大による業績影響を踏まえて将来収益見通しを見直したことによる減損損失を計上したことに加えて、第4四半期に、社内カンパニー制移行に伴う生産体制再編に基づいて関連諸経費の配分を変更した結果、将来収益の見直しを行ったことによるものです。


産業印刷

■ 主要な事業内容
産業印刷分野は、家具、壁紙、自動車外装、服飾品生地など、多種多様な印刷を可能とする産業用インクジェットヘッド、インクジェット用インク、産業用プリンターなどを製造・販売しています。

■ 主な製品・サービス
インクジェットヘッド・作像システム・産業プリンターなど

 産業印刷分野は、耐久性に優れ、さまざまなインクへ対応できるリコーのインクジェットヘッドを核として、産業向けの新たな市場・お客様の獲得を目指しています。インクジェットプロセスによる産業印刷のデジタル化は、テキスタイル業界の課題であったアナログ捺染による排水汚染や大量生産による在庫破棄などの環境負荷の大幅な低減にも貢献します。
 当年度は、前年度に発売したインクジェットヘッドの拡販に取り組みました。さらに、2021年3月、サインディスプレイ市場に向けた新製品を2機種発売し、さらなる事業拡大に向け、産業プリンターのラインアップ拡大を進めました。UVインク対応の大判フラットベッドプリンター「RICOH Pro TF6251」は、オリジナルデザインニーズのある内装建材や家具をはじめとしたインテリア分野にもインクジェットの可能性を広げます。また、ラテックスインク対応の大判インクジェットプリンター「RICOH Pro L5160e/L5130e」は、屋内外のサインディスプレイや壁紙市場において、多品種少量や短納期へのニーズに柔軟に対応する製品・サービスを提供します。
 当年度の産業印刷分野の売上⾼は、前年度に比べ7.3%増加し246億円となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、欧米のお客様向けのインクジェットヘッドの販売が減少した一方で、主力市場である中国でのインクジェットヘッドの販売が回復したことに加え、米国で産業プリンターの販売が拡大したことなどによります。営業損益は、事業成長に向けた製品開発経費の増加などにより、当年度は16億円の営業損失となりました。しかしながら、第4四半期には黒字転換するなど、前年度から37億円の利益改善となります。


サーマル

■ 主要な事業内容
サーマル分野は、食品用のPOSラベル、バーコードラベル、配送ラベルなどに利用されているサーマルペーパーや、衣料品の値札やブランドタグ、チケットなどに使われる熱転写リボンを製造・販売しています。

■ 主な製品・サービス
サーマルペーパー、サーマルメディアなど

 サーマル分野は、eコマースの拡大による荷札ラベルへのニーズが全世界的に拡大するなど、需要が堅調に拡大する中で、リコーグループが長年培ってきた材料技術などを活かし、耐熱性、耐擦過性、印字精細性、保存性などに優れたサーマルペーパーやリボンなどを提供し、事業を着実に拡大しています。また、独自に開発したレーザーにより非接触でラベルの書き換えを可能にした「リライタブル レーザーシステム」など新たな価値提供の拡大にも取り組んでいます。
 当年度は、中国市場での競争激化や、ラベルサイズ縮小などの顧客ニーズの変化に対応するために、製品の供給拡大とともに原価低減に取り組みました。また、剥離紙のない環境配慮型製品の提供などによる新たなお客様・用途の開拓を進めました。さらに、2020年8月に世界最速*1で可変画像印字が可能な高出力*2レーザーマーカーを開発しました。これにより、大量生産ラインの速度で個別に異なる画像の印字が可能になり、さまざまな生産ラインでの活用が期待されます。
 当年度のサーマル分野の売上⾼は、前年度に比べ8.1%減少し568億円となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるロックダウンや行動自粛を受けてイベント・交通チケットの需要が低迷したこと、eコマース需要が増加したもののラベル面積が縮小したことなどにより売上が減少しました。営業利益は、供給安定化による原材料価格の低下や⼯程改善による原価率低減を進めたことにより、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による売上高減少を補い、前年度の30億円から、当年度は26億円と前年度比でわずかな減益にとどめました。

*1 世界最速で可変画像印字が可能な高出力レーザーマーカー:当社調べ 2020年8月19日時点
*2 レーザーマーカーとしては世界最高出力となる2000Wのレーザー:当社調べ 2020年8月19日時点

高出力レーザーマーカー(動画):https://jp.ricoh.com/release/2020/0819_1


その他分野

■ 主要な事業内容
その他分野は、「産業プロダクツ」、「Smart Vision」、その他の事業分野を含む「その他」から構成されています。リコーグループの持つ技術力などを活かして、産業向けからコンシューマー向けまで幅広い製品・サービスを提供しています。

「産業プロダクツ」:光学技術や画像処理技術を活かした精密機器部品などを提供しています。

「Smart Vision」:360°カメラ、プロユースの一眼レフカメラ、防水・防塵・対衝撃性能に優れたアクションカメラなどユニークで魅力的な製品を製造・販売しています。

「その他」:3Dプリンターの導入から運用を含めたソリューションの提供、脳磁計事業を中心とするメディカルイメージング(ヘルスケア)、環境技術や環境事業の創出など、新たな事業機会の拡大を行っています。また、関連会社が独自に事業拡大を行っている事業なども含まれています。

■ 主な製品・サービス
産業用光学部品・モジュール、電装ユニット、精密機器部品、デジタルカメラ、3Dプリント、環境、ヘルスケア、金融サービスなど

 その他分野において、産業プロダクツでは、安全運転支援システムの普及が進む自動車業界への光学デバイスの提供をはじめとして顧客基盤の拡大を図っています。また、Smart Visionでは、リコーの強みであるキャプチャリング技術や画像処理技術を活かした360°カメラと物件案内をバーチャルに行うアプリケーションを不動産業界に提供し、好評をいただいています。
 当年度は、産業プロダクツではオートモーティブ事業中心に自動運転・高度運転支援を実現する製品の拡販を進めました。Smart Visionでは、THETA 360.biz オフィシャルパートナープログラムを開始しました。さらにAI(人工知能)が360°パノラマ画像にCG(コンピューターグラフィックス)家具を自動で配置する「AIステージングβ版」の提供を開始しました。物件の検討者に、より豊かな居住イメージを持っていただくことで、不動産物件の訴求力アップを支援します。
 当年度のその他分野の売上⾼は、前年度に比べ32.8%減少し1,176億円となりました。営業損益は、224億円の損失となりました。これは、主にリコーリースの持分法適用会社への移行によるものです。なお、リコーリース非連結化影響を除いた営業損益はほぼ前年度並みとなります。

360°パノラマ画像(サンプル):https://jp.ricoh.com/release/2021/0120_1/

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2021/06/24 11:30:00 +0900
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