第3号議案
当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の廃止の件(株主提案)

1. 議案の要領

 平成19年6月28日開催の第127期定時株主総会の決議により導入し、平成22年6月29日開催の第130期定時株主総会並びに平成25年6月27日開催の第133期定時株主総会、平成28年6月29日開催の第136期定時株主総会、令和元年6月27日開催の第139期定時株主総会の決議により更新した「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)」を、有効期間満了日である令和4年6月に開催予定の第142期定時株主総会の終結の時を待たず、廃止する。

2. 提案の理由

 金融商品取引法による株式の大量取得行為に関する規制が浸透し、株主が適切な判断をするための必要な情報や時間を確保する上記買収防衛策(以下「本プラン」といいます。)の導入目的も担保されるようになったこと、及びコーポレートガバナンス・コードの浸透等、買収防衛策をめぐる近時の外部環境が本プラン導入時とは変化したことなど、当社を取り巻く経営環境は明らかに変化しており、本プランを継続することの意義が全くないと考えます。なおかつ、当社の企業価値の向上が全く見られない現状において、本プランの導入によって当社株式の潜在的な大量取得に対する経営陣の緊張感が欠け、買収を防ぐために株価を高めるインセンティブが全く働いておらず、資本効率を図る上で重要指標とされるROEの値は2%未満、ROAの値に至っては1%未満と、当社の株主価値を不当に,かつ甚だしく毀損している恐れがあります。
 しかも、買収防衛策の導入企業は年々減少しており、ピーク時に比べて3割の減少となっています(平成30年5月18日付け日本経済新聞(朝刊))。また株式市場では買収防衛策を廃止する企業を評価しています(平成30年5月25日付け日本経済新聞(朝刊))。
 このように、他社の動向、近代経営の流れに逆らう本プランはいかなる形であろうと継続すべきではなく、即刻廃止されるべきで、当社の企業価値向上に必要不可欠なものであると考えます。

【当社取締役会の意見】

 反 対   当社取締役会は、本議案に反対いたします。

 当社取締役会は、当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされた場合においても、これに応じるか否かは最終的に株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。しかしながら、当該買付提案が当社の企業価値および株主共同の利益に資するものであるか否か、株主の皆様に適切に判断していただき、当該買付提案に応じるか否かを決定していただくためには、大量買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えます。また、株主の皆様にとっても、当該買付提案が当社に与える影響や、当社のお客様、取引先、従業員その他ステークホルダーとの関係についての方針を含む、大量買付者の当社経営への参画時における経営方針、事業計画などの内容に関する情報は、当社株式の継続保有を検討する際の重要な判断材料となります。さらに、当社取締役会が大量買付行為に対する意見を開示し、必要に応じ代替案を提示することにより、株主の皆様は、双方の方針、意見などを比較考量することで、当該買付提案に応じるか否かを適切に判断することが可能になります。
 上記のような考えの下、当社は、2007年6月28日開催の第127期定時株主総会において株主の皆様よりご承認を得て、当社株式の大量買付行為への対応策を導入し、その後も関連する指針や証券取引所の諸規則等への適応を図りながら内容の改良を重ね、2019年6月27日開催の第139期定時株主総会において株主の皆様よりご承認をいただき、更新されております。
 提案株主は、「金融商品取引法による株式の大量取得行為に関する規制が浸透し、株主が適切な判断をするための必要な情報や時間を確保する本プランの導入目的も担保されるようになった」と主張していますが、例えば、金融商品取引法上の公開買付制度が適用される場合であっても、公開買付の開始前には事前の情報提供の必要がなく、公開買付開始公告から10営業日以内という極めて短い期間で当社が意見表明報告書を提出することが求められます。一方、本プランでは、原則として、公開買付の開始前に、本プランに定める買付提案書の提出が必要となり、当社から追加情報提供を請求することも可能となります。また、それらの内容を当社が検討する期間も60日以内または90日以内となります。この結果、株主の皆様に対して十分な情報開示が可能となり、公開買付に応じるか否かを十分に検討する時間が確保されます。
 また、公開買付制度は、市場内での買付けには原則として適用されませんが、本プランは市場内での大量買付行為全般に適用されるため、市場内での濫用的な買収を目的とした買付行為にも対応できます。
 このように、当社取締役会は、依然として買収防衛策の必要性は高いものと考えております。
 加えて、提案株主は、「本プランの導入によって当社株式の潜在的な大量取得に対する経営陣の緊張感が欠け、買収を防ぐために株価を高めるインセンティブが全く働いておらず」と主張していますが、本プランは前述のとおり、株主の皆様に対し適切かつ十分な情報を提供することと、検討のための十分な期間を確保することを目的として合理的かつ適正な手続を定めたものであり、独立委員会の勧告を踏まえるばかりでなく、必要に応じて当社から独立した地位にある専門家である第三者の助言を得るものとされ、経営陣・取締役会の保身として機能し得るものではありません。買付提案に基づく大量買付行為が、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく害するものに該当することが客観的に明白な場合に限定されるように制度設計がなされています。一方、株価に対するインセンティブという観点では、2018年6月28日開催の第138期定時株主総会において株主の皆様よりご承認いただいた「業績連動型株式報酬制度」の導入により、取締役等が株価上昇によるメリットのみならず、株価下落リスクまでも株主の皆様と共有することで、中長期的な業績の向上と企業価値の増大に貢献する意識を高めております。
 なお、提案株主は、「株式市場では買収防衛策を廃止する企業を評価しています(平成30年5月25日付け日本経済新聞(朝刊))。」と主張していますが、買収防衛策廃止を決めた企業の翌営業日以降の株価は上昇する場合も下落する場合もあることから、当社取締役会は、必ずしも株式市場が買収防衛策の廃止を評価するとは考えておりません。


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2020/06/26 12:00:00 +0900
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