第4号議案
〔株主提案〕定款の一部変更の件(パリ協定目標と整合する中期および短期の温室効果ガス削減目標を含む事業計画の策定開示)

提案内容
当会社の定款に以下の章を新設し、以下の条項を追加的に規定する。
第 章 脱炭素社会への移行
第 条(パリ協定目標と整合する中期および短期の温室効果ガス削減目標を含む事業計画の策定開示)
 当会社の長期的成功を促進するため、気候変動に伴うリスクと事業機会に鑑み、当会社が気候変動におけるパリ協定に沿った取り組みを表明していることに従い、当会社は、すべての投融資ポートフォリオにわたりパリ協定第2条第1項(a)(「パリ協定目標」という)と整合性がある短期および中期の温室効果ガス削減目標を含む事業計画を策定し、開示する。
② 当会社は、上記削減目標の進捗状況を年次報告書において開示する。

提案理由
本提案は、パリ協定目標に沿って、すべての投融資ポートフォリオにわたる短期(2025年まで)および中期(2030年まで)の温室効果ガス削減目標を含む事業計画を策定し、開示することにより、当会社が気候変動に伴うリスクを適切に管理し、情報の透明性を確保するとともに、企業価値を維持向上させることを目的とする。
日本政府の策定した2050年ネットゼロ目標および当会社のすべての投融資ポートフォリオを含めたネットゼロ目標を達成するためには、具体的な短期および中期の目標の設定を伴う事業計画の策定は必須であり、削減目標の進捗状況を年次に開示することにより、当会社からの資金の流れが目標に適合することを確実にすることができる。
本条項を定款に加え、事業計画を策定・開示することで、当会社における気候変動リスクを適切に管理し、長期のネットゼロ目標を達成するとともに、当会社の持続的成長を促進することが可能となる。

〔(会社注)以上は、株主から提出された書面に記載された提案内容及び提案理由を原文のまま記載したものです。〕


当社取締役会の意見本議案に反対いたします。
 当社をはじめとするSMBCグループは、気候変動対策を重要な経営課題の一つと位置付けて真摯に取り組んでおり、本株主提案が求める内容(パリ協定の目標に沿った投融資を実施すること)についても、経営方針の一部として既に取組みを推進しております。SMBCグループは、提案株主をはじめとする環境NGOや機関投資家等と、気候変動対策について開かれた対話を継続的に行っております。

 パリ協定の採択以降、世界的に気候変動問題への対策が加速しており、日本政府も2020年10月、2050年までに温室効果ガス(GHG)の排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、脱炭素社会の実現を目指すことを公表しております。このような状況下、SMBCグループは、グローバルに事業を展開する複合金融グループとして、日本政府の方針を支持するとともに、パリ協定の目標に沿ってGHG排出量の削減に真摯に取り組んでいるほか、脱炭素社会への移行と実現に資するお客さまの取組みを支援しております。

 一方、定款は会社を運営するうえでの基本的な方針を定めるものであり、個別具体的な業務執行に関する事項を定款に規定することは適切ではありません。本株主提案は、パリ協定に沿ったGHG排出量の削減目標を含む事業計画の策定及びその開示という、個別具体的な業務執行に関する事項を定款に規定することを求めています。当社は、刻々と変わる情勢を踏まえつつ、GHG削減目標や事業計画の機動的な見直しとその迅速な実践を行ってまいりますが、定款はその変更に株主総会における特別決議を必要とするものであることから、仮に本議案が可決された場合、当社の機動的な対応をかえって難しくしてしまうおそれがあります。

 SMBCグループは、現行の定款のもと、2030年までにSMBCグループ自身が排出するGHGをネットゼロとすることに加え、2050年までに投融資ポートフォリオ全体でのGHG排出量をネットゼロとすることを、2021年8月にコミットしています。2021年10月には、国際的なイニシアティブである「Net-Zero Banking Alliance」(※)に参加いたしました。また、3年程度の短期・中期的に実行する具体的な施策を「アクションプラン」と位置付け、グループ全体で気候変動対策に取り組んでおります。2021年5月には「アクションプランSTEP1」として2023年4月までに実行する施策を公表しており、「アクションプランSTEP1」の主要施策の一つが投融資ポートフォリオGHG排出量(Financed Emissions/FE)の把握と削減目標の策定です。この施策の具体的成果として、2021年8月に公表した「SMBCグループ TCFDレポート2021」において、電力セクターにおける足許のコーポレートファイナンスを含めたFEの値を開示しており、2022年5月には、電力セクターのFE削減目標の公表や石油・ガスセクターのFE算出を行い、気候変動対策の強化を進めております。従って、当社は、本株主提案が求める内容について、公表済の「アクションプラン」等に組み入れた形で取締役会のコミットメントとし、適時に公表しております。

 また、2021年6月に改訂された本邦コーポレートガバナンス・コード(CGコード)では、サステナビリティを巡る課題への積極的な対応を求められておりますが、SMBCグループは以下の取組みを行い、CGコードが求める事項を全て遵守しております。

<サステナビリティについての取組み>

● 当社は経営理念に「社会課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する」旨を定めており、持続可能な社会の実現を目指すうえでのSMBCグループの基本姿勢・方針として、「SMBCグループ サステナビリティ宣言」を制定しています。同宣言ではサステナビリティを「現在の世代の誰もが経済的繁栄と幸福を享受できる社会を創り、将来の世代にその社会を受け渡すこと」と定義し、SMBCグループが重点的に取り組む課題を設定のうえ、サステナビリティの実現に向けて行動していくこととしています。取り組むべき重点課題として、人類共通の財産である「環境」、人々が相互に助け合い、安心して活動できる「コミュニティ」、より良い社会を受け渡していく「次世代」を設定しており、SMBCグループの価値創造プロセスの根底に据えて事業を展開しています。【CGコード補充原則3-1③及び4-2②関連】

●当社は「SMBCグループ サステナビリティ宣言」に基づく2030年までの計画として「SMBC Group GREEN×GLOBE 2030」を策定しています。“GREEN” は当社のコーポレートカラーと環境、“GLOBE” は地球、国境のない世界を表しており、それらを“ × ”でつなぐことで足し算ではない掛け算での広がりを表しています。「SMBC Group GREEN×GLOBE 2030」では、2020年度から2029年度までにグリーンファイナンス及びサステナビリティに資するファイナンスを30兆円実行するなどのKPIを設定しています。【CGコード補充原則3-1③関連】

●当社はこのようなサステナビリティへの取組みを実効的に執行・監督する体制を構築し、その継続的な強化を図っています。具体的には、2021年4月、グループ全体のサステナビリティに関する施策の企画・立案やサステナブルビジネスの推進を統括するグループCSuO(Chief Sustainability Officer)を新設しました。また、グループにおけるサステナビリティ経営の浸透に関する事項やサステナビリティを推進するために必要な諸施策については、グループCEOを委員長とする「サステナビリティ推進委員会」にて協議しています。加えて、2021年7月に取締役会の内部委員会として新設した「サステナビリティ委員会」では、サステナビリティに関する重要な事項について審議し、取締役会に助言しています。取締役会では、サステナビリティ関連業務の運営方針や進捗に関する審議を定期的に実施し、サステナビリティに関する業務執行の監督を行っています。更に、当社では役員等の報酬体系にもESGへの取組みを定性指標及び定量指標として組み込んでいます。【CGコード補充原則2-3①及び3-1③関連】

●当社は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けた気候変動対策の長期行動計画及び短期・中期的に実行する具体的な施策をそれぞれ「気候変動対策ロードマップ」、「アクションプラン」と称し、気候変動対策の強化に取り組んでいます。当社は2021年、自社が排出する温室効果ガス及び投融資ポートフォリオ全体での温室効果ガス排出量をそれぞれ2030年、2050年までにネットゼロとすることをコミットしました。これらを含め、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響の説明等、当社の気候変動に対する取組みを、TCFD提言に沿い「SMBCグループ TCFDレポート2021」でまとめ、公表しています。【CGコード補充原則3-1③関連】

以上の理由から、本定款変更議案に反対いたします。

(※)

Net-Zero Banking Alliance
国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)の主導のもと2021年4月に発足した、科学的根拠に基づく中長期GHG排出量削減目標の設定やその進捗報告を通じて、2050年までに投融資ポートフォリオから排出されるGHGをネットゼロとすることを目指す国際的なイニシアティブ。

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2022/06/29 12:00:00 +0900
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