事業の経過および成果

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や所得環境に一定の改善が見られるなど、緩やかな回復基調を継続しておりますが、米中貿易摩擦の動向が世界経済に与える影響など、景気の先行きは依然不透明な状況となっております。
 当社グループが属する建設コンサルタント業界では、激甚化する自然災害に対する防災・減災対策、インフラの老朽化対策、国土の強靭化による安全・安心の確保などに加え、既存ストックの有効活用や持続可能な地域社会の形成など、建設コンサルタントの果たすべき役割は益々大きくなっております。
 このような状況の下で、当社グループは、第11次中期経営計画(2016年7月から2019年6月まで)の最終年度においても企業の持続的な発展に資するため、「競争力の強化」「収益性の向上」「社会ニーズへの対応」に対する諸施策に継続して取り組んでまいりました。具体的には、西日本豪雨などで被災した地域の復旧・復興事業への支援、ドローンの活用やAI技術などの技術開発、エネルギー分野の事業開拓などに積極的に努めてまいりました。2018年8月には、木質バイオマス発電所の管理運営を目的に、三洋貿易株式会社と合弁会社「合同会社ふじおやまパワーエナジー」を設立いたしました。また、前期からの繰越業務量が豊富に確保されていた状況から、受注業務の選択と集中を徹底するとともに、生産性の向上と労務環境の改善を目的とした「働き方改革」を進めてまいりました。さらに、北陸支社の移転および本社社屋の売却を実施し、職場環境の整備・改善ならびに財務体質の健全化を進めてまいりました。
 これらの結果、当連結会計年度における当社グループ全体の業績は、受注高が168億3千3百万円(前連結会計年度比102.4%)となり、最高額となった前期の受注額を更に上回り、過去最高の受注高となりました。受注残高についても123億2千1百万円(同109.9%)と高水準を維持し、売上高についても157億2千7百万円(同110.6%)となり、過去最高の売上高となりました。利益面におきましては、働き方改革による生産効率が高まってきた結果、営業利益は12億3千5百万円(同142.0%)、経常利益は12億5千4百万円(同142.3%)となりました。最終の親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として本社社屋の売却益5億2千7百万円、特別損失として本社社屋および北陸支社社屋の減損損失13億4千万円を計上した結果、2億5千4百万円(同45.7%)となり、前連結会計年度に比べ増収減益となりました。
 なお、当社グループは継続的に企業価値の向上を図るため、株主資本利益率(ROE)10.0%以上を安定的に達成できることを目標に掲げておりますが、当連結会計年度におきましては、株主資本利益率(ROE)は4.6%となり、目標を達成することができませんでした。


 部門別の状況を示すと次のとおりであります。なお、当社グループは単一の報告セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
〔構造保全部門〕
 当部門の受注高は90億2千6百万円(前連結会計年度比97.8%)、受注残高は64億2千万円(同118.8%)、売上高は80億1千1百万円(同115.9%)となりました。主な受注業務として、国土交通省近畿地方整備局奈良国道事務所管内における大和北道路西九条地区他橋梁詳細設計業務、東日本高速道路(NEXCO東日本)管内における首都圏中央連絡自動車道五霞地区橋梁設計検討業務があげられます。
〔社会創造部門〕
 当部門の受注高は38億1千9百万円(前連結会計年度比106.4%)、受注残高は23億6千6百万円(同110.6%)、売上高は35億9千3百万円(同96.0%)となりました。主な受注業務として、富山県富山市の木質バイオマスエネルギー利用導入計画策定業務、広島県熊野町の道路災害復旧測量設計調査業務があげられます。
〔防災部門〕
 当部門の受注高は24億9千9百万円(前連結会計年度比121.3%)、受注残高は16億6千4百万円(同132.9%)、売上高は20億8千7百万円(同100.5%)となりました。主な受注業務として、国土交通省近畿地方整備局福知山河川国道事務所管内における由良川三日市地区他築堤等詳細設計業務、広島県の災害関連緊急砂防事業に伴う測量・設計業務があげられます。
〔海外・施工管理部門〕
 当部門の受注高は14億8千7百万円(前連結会計年度比94.9%)、受注残高は18億6千9百万円(同77.3%)、売上高は20億3千5百万円(同136.3%)となりました。主な受注業務として、国際協力機構(JICA)よりザンビア国橋梁維持管理能力向上プロジェクト、国土交通省北陸地方整備局富山河川国道事務所管内における河川事業調査計画資料作成業務があげられます。

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2019/09/26 12:00:00 +0900
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