第29期定時株主総会招集ご通知 証券コード : 3769
GMOペイメントゲートウェイ株式会社文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。
❶ 連結経営成績の概況
当連結会計年度(2021年10月1日~2022年9月30日)の業績は、以下のとおりです。
a.売上収益
売上収益は50,298,354千円(前年同期比20.7%増)となりました。オンライン課金分野・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面分野においても当社グループのサービス提供を拡大したことにより、決済代行事業が増収となりました。金融関連事業は、後払い型の決済サービス「GMO後払い」の取扱高が引き続き伸長したことに加え、早期入金サービス及び海外FinTech事業者に向けたレンディングサービスの拡大により増収となりました。オンライン課金分野、継続課金分野、対面分野と「GMO後払い」合計の決済処理件数は前年同期比37.2%増、決済処理金額は前年同期比41.5%増となり、決済代行事業の売上収益は37,978,077千円(前年同期比23.3%増)、金融関連事業の売上収益は11,402,183千円(前年同期比12.3%増)、決済活性化事業の売上収益は942,703千円(前年同期比31.3%増)となりました。詳細については、「1.企業集団の現況に関する事項(1)事業の経過及び成果 ❷セグメントの業績状況」に記載しております。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の今後の影響については、ワクチン接種等の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策が進み、人々の行動制限や水際対策が緩和される一方で、世界的に金融引締めが進む中での金融資本市場の変動に加え、原材料価格の上昇や円安の影響により、民間消費全般の見通しは依然として不透明感が残っております。しかしながら、当社グループの事業自体は様々な業種の加盟店にサービスを提供しておりマクロ経済の影響を受けにくい特徴があることに加え、決済のオンライン化、キャッシュレス化の流れが後押しされる状況にもあることや、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することでビジネスモデルの転換やコスト削減を実現しようとする企業ニーズを捉えた事業が拡大していることから、当社グループの売上収益に対する影響は現時点では軽微と判断しております。加えて、大手及び成長性のある加盟店の開拓、大型案件の獲得のほか、業種毎DXプラットフォームや次世代決済プラットフォーム「stera」、金融機関や事業者等に対するBaaS(Banking as a Service)支援等重点施策の収益拡大により、全てのセグメントにおいて売上収益の拡大を見込んでおります。
なお、品目別売上収益は以下のとおりです。
b.営業利益
営業利益は16,249,114千円(前年同期比25.1%増)となり、当連結会計年度の業績予想及び当社グループが経営目標として掲げる25%の営業利益成長を達成しております。
決済代行事業のセグメント利益(営業利益)は17,539,462千円(前年同期比21.6%増)となり、金融関連事業のセグメント利益(営業利益)は2,466,696千円(前年同期比17.8%増)、決済活性化事業のセグメント利益(営業利益)は174,462千円(前年同期はセグメント損失106,886千円)となりました。
c.税引前利益
税引前利益は34,756,561千円(前年同期比161.6%増)となり、当連結会計年度の営業利益が前年同期比25.1%増だったのに対し、税引前利益が前年同期比161.6%増となりました。これは主に為替差益1,022,366千円、投資事業組合運用益371,034千円により金融収益が1,621,118千円、持分法適用関連会社であった2C2P Pte. Ltd.の全株式を譲渡したことにより持分法による投資の売却益16,932,140千円が計上されたことによるものです。
❷ セグメントの業績状況
セグメントの業績は以下のとおりです。
a.決済代行事業
決済代行事業については、主にオンライン課金分野・継続課金分野と対面分野における決済代行サービス、金融機関や事業者等に対するBaaS(Banking as a Service)支援の拡大に取り組んでおります。オンライン課金分野・継続課金分野においては、EC市場の順調な成長のもと、大手から中小規模まであらゆる業態の加盟店開拓やEC以外の幅広い事業者における当社グループのサービス利用の拡大に注力いたしました。
当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響は、前連結会計年度に引き続き限定的にとどまりました。オンライン課金分野・継続課金分野においては、ワクチン接種等の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策が進み、行動制限が緩和されたことで、巣籠消費需要の反動が生じ、一部の物販における成長率は低下したものの、移動を伴う外出は増加したことから旅行やチケットの決済は伸長いたしました。また、EC市場及びキャッシュレス決済の拡大により少額決済が増加し、巣籠消費におけるインターネット利用の定着に伴い、日用品、デジタルコンテンツや公金・公共料金等のオンライン決済も増加しております。
当連結会計年度における対面分野は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を受けていた飲食店を中心とした一部の加盟店の取扱件数・金額が回復しました。さらに、現金を媒体としない安心な支払い手段として対面キャッシュレス決済市場の拡大が進んだことに伴い端末販売が好調に推移したことに加え、前連結会計年度に引き続き、次世代決済プラットフォーム「stera」端末の販売台数も増加したことが、イニシャル売上と当セグメントの決済処理件数・金額の拡大に繋がり、収益貢献いたしました。また、注力市場である自動精算機や券売機等の無人決済市場(Unattended Market)での案件の受注も順調に推移しております。
決済のキャッシュレス化やDX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズの拡大を捉えた金融機関や事業者等に対するBaaS(Banking as a Service)支援では、プロセシングプラットフォームサービスの拡大により、成長が加速し収益貢献いたしました。
以上の結果、売上収益は37,978,077千円(前年同期比23.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は17,539,462千円(前年同期比21.6%増)となりました。
b.金融関連事業
金融関連事業(マネーサービスビジネス:MSB)については、加盟店キャッシュ・フロー改善に資する早期入金サービスや、加盟店向け融資サービスであるトランザクションレンディング、海外FinTech事業者に向けたレンディングサービス、送金サービス、給与即時受け取りサービスの「即給byGMO」のほか、連結子会社であるGMOペイメントサービス株式会社を通じて「GMO後払い」を提供しております。
当連結会計年度においては、早期入金サービスが決済代行事業の拡大に伴い好調に推移し、海外FinTech事業者に向けたレンディングサービスにおいても、今後安定的な収益が見込める新たな融資先の開拓が進捗する等、売上収益とセグメント利益の増加に貢献しました。また送金サービスは、売上収益の成長率は低下したものの取扱件数は伸長し、決済サービスである「GMO後払い」は、前年同期における巣籠消費需要の反動を受けました。
以上の結果、売上収益は11,402,183千円(前年同期比12.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は2,466,696千円(前年同期比17.8%増)となりました。
c.決済活性化事業
決済活性化事業については、当社グループ加盟店の売上向上に繋げるマーケティング支援サービスや、連結子会社であるGMO医療予約技術研究所株式会社を通じて医療受付現場の業務効率化に繋がる医療特化型予約管理システム「メディカル革命byGMO」等を提供しております。
GMO医療予約技術研究所株式会社は、予約・問診票記入・受付・決済といった行為をスマホアプリから行えるほか、導入している複数の医療機関の診察券をスマートフォン1つに集約することができるサービスを提供しており、当連結会計年度において、前連結会計年度に引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による需要の高まり等から売上収益が前年同期比78.4%増となりました。また、マーケティング支援サービス及びSSLクーポンも伸長し、当セグメントの黒字化に貢献いたしました。
以上の結果、売上収益は942,703千円(前年同期比31.3%増)となり、セグメント利益(営業利益)は174,462千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)106,886千円)となりました。
各セグメントにおいて提供する主なサービス及び会社は、以下のとおりです。