企業集団の現況

当連結会計年度の事業の状況

① 事業の経過及び成果

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策等の効果もあり、緩やかな景気回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、足下の景気は非常に悪化しております。また、消費者マインドの悪化とともに、個人消費は急速に減少しております。

 海外においても、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、景気は急速に悪化しており、極めて厳しい状況にあります。

 家電販売業界につきましては、TVはオリンピックに向けての買い替え需要があったことにより、好調に推移したほか、冷蔵庫、エアコンは堅調に推移し、業界全体では堅調に推移しました。PC本体等は消費増税や、Windows7のサポート終了に伴う駆け込み需要及び新型コロナウイルス感染症対策のための在宅勤務の増加により、販売は一時的に増加しております。本年3月に入り、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、時間短縮での営業等が行われております。

 携帯電話等販売業界につきましては、2019年10月1日より施行された電気通信事業法の一部改正による、販売競争の抑制と、それに伴う買替サイクルの長期化の影響を受け、需要が低迷しております。また、新型コロナウイルス感染症への対策として一部店舗の休業等を行った影響もあり、キャリアブランドの端末販売台数は低調な推移を続けております。

 インターネット接続サービス業界につきましては、スマートデバイス普及による場所を選ばないインターネット利用への移行が進展するなかで、固定系ブロードバンド接続サービスは、IoT市場の拡大を背景に、主力のFTTH接続サービスの契約数の伸び率が底堅く推移しております。他方、インターネット広告市場につきましては、検索連動型広告に加え、動画広告などの運用型広告が拡大基調にあります。

 海外市場につきましては、シンガポールにおいては米中間の通商問題を巡る緊張の増大の影響を受け、経済が停滞していたことに加え、本年3月に入り、新型コロナウイルス感染症対策として、マレーシア、インドネシアにおいて社会全体の活動制限が行われ、足下の経済は極めて厳しい状況となっております。

 このような状況下におきまして、当社グループは「デジタル一番星」、「お客様満足度No.1」を常に追求し、その実現のために「選びやすい売場」及び「お客様の立場に立った接客」を心がけ、コンサルティングセールスのレベルアップやお客様のニーズに合致したサービスの充実に取り組んでまいりました。

 デジタル家電専門店運営事業では、変化するお客様のライフスタイルに応えるため、勉強会や研修を通して知識・経験の共有及び深化を図り、お客様のニーズを満たす新しい商品・サービスの充実に取り組んでおります。

 キャリアショップ運営事業及びインターネット事業では、新卒社員の採用強化や、教育・研修の推進、更に当社グループにおける経営方針の共有を通じて、グループとしての一体感を醸成するとともに、生産性の向上及び一層の店舗品質の向上に取り組んでおります。

 海外事業では、2019年2月よりCourts Asia Ltd.をグループに加え、グローバルにグループ内の人材育成・販売ノウハウを活用し、より多くのお客様に喜ばれるよう、コンサルティングセールスの導入に取り組んでおります。

 店舗展開につきましては、デジタル家電専門店運営事業では、スクラップアンドビルドを含め、デジタル家電専門店15店舗を新規出店、9店舗を閉店し181店舗となり、通信専門店を合わせて210店舗となりました。

 キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせて、スクラップアンドビルドを含め、12店舗を新規出店・新規獲得し、39店舗を閉店・譲渡したため、619店舗となりました。

 海外事業では、7店舗を新規出店し、7店舗を閉店したため、77店舗となりました。

 以上の結果、当連結会計年度末における総店舗数は906店舗となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は5,239億68百万円(前年同期比102.1%)、営業利益は225億82百万円(前年同期比117.5%)、経常利益は242億18百万円(前年同期比115.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は159億11百万円(前年同期比107.4%)となりました。

 また、当社グループの経営指標として重要視しておりますEBITDA(※)は、398億19百万円(前年同期比120.3%)となりました。

(※)EBITDA=経常利益+支払利息+社債利息+減価償却費+のれん償却額

 セグメントの業績は次のとおりであります。

(デジタル家電専門店運営事業)

 デジタル家電専門店運営事業においては、冷夏や暖冬の影響はあったものの、エアコンはほぼ横ばいで推移いたしました。冷蔵庫、洗濯機は堅調に推移し、TV、PC本体等は好調に推移いたしました。

 また、当社の強みであるお客様に寄り添ったコンサルティングセールスが、「質」を求めるお客様のニーズに合致し、お客様の生活をより豊かにする商品の比率が向上し、売上総利益が伸長いたしました。

 一方で、期末における新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響を受け、足下では非常に厳しい状況となっております。

 この結果、売上高は2,162億35百万円(前年同期比99.2%)、セグメント利益は136億61百万円(前年同期比117.9%)となりました。

(キャリアショップ運営事業)

 キャリアショップ運営事業においては、将来を見据えた「質」の向上を目的とする、人材育成への投資として、採用・教育・研修等を充実させております。また、主要な子会社であるアイ・ティー・エックス株式会社においては、市場の冷え込みや、新型コロナウイルス感染症対策として一部店舗の休業を行った影響を受け、売上高は低調に推移いたしました。

 この結果、売上高は2,074億41百万円(前年同期比87.1%)、セグメント利益は67億73百万円(前年同期比103.5%)となりました。

(インターネット事業)

 インターネット接続事業部門においては、競争環境が厳しい中、NTT東日本、NTT西日本が提供するフレッツ光の卸サービス「@nifty光」のグループ店舗での販売等、効率的な新規顧客の獲得に注力いたしました。

 WEBサービス事業部門においては、マーケットプレイス領域での成果報酬型広告が堅調に推移いたしました。

 インターネット事業全体においては、生産性の向上に取り組んだ結果、営業利益が伸長いたしました。

 この結果、売上高は479億9百万円(前年同期比95.2%)、セグメント利益は34億38百万円(前年同期比124.5%)となりました。

(海外事業)

 海外事業においては、今後の市場変化に備え、これまでの自社クレジットの供与を強みとした戦略から、良い商品・良いサービスでお客様の生活を豊かにすることで喜ばれ、当社の顧客を増やす「質」を重視する戦略へと切り替えを行っております。これと並行して、構造改革に伴う販管費の削減を行い、過度なクレジット販売の抑制を進めた結果、売上高・売上総利益は低調に推移いたしました。

 この結果、売上高は466億9百万円、セグメント損失は1億23百万円となりました。

(注)当セグメントは前連結会計年度末より報告セグメントとしているため、前年同期比は記載しておりません。

② 設備投資の状況

 当連結会計年度において実施いたしました設備投資の総額は21億15百万円で、その主なものは次のとおりであります。

㈱ノジマ


③ 資金調達の状況

 当社グループは、運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能にするため、主要取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。
 
 当社は、運転資金を調達するため、財務制限条項が付されたリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。


④ 他の会社の株式その他の持分又は新株予約権等の取得又は処分の状況

 該当事項はありません。

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2020/06/19 12:00:00 +0900
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