対処すべき課題

 パチンコ業界におきましては、2018年の規則改正からおよそ3年半が経過し、足元では新たなゲーム性を搭載した遊技機の数々が市場に投入され、多様なゲーム性と適度な消費金額の枠内で遊びやすい遊技機がホールならびにファンから一定の評価を得ております。パチンコでは内規の変更等を受けて、1機種あたり3万台から5万台の販売が可能な遊技機の開発環境が整いつつあり、パチスロでも自主規制の見直し等により、ファンが安価で気軽に楽しめる遊技機の開発が可能となりつつあります。こうした動向から、今後の市場活性化が期待されております。
 また、世界のコロナ禍をめぐる状況推移は、イギリス・アメリカ等先進諸国を中心にワクチン接種の急速な普及を牽引役として、ロックダウン等の多方面における規制緩和が進みつつあり、コロナ禍中に伸長したオンラインエンタテインメントだけでなく、従来型のエンタテインメントについても新しい生活様式に即した再成長に向けた明るい陽射しが差し込んでおります。

 このような環境認識のなか、当社グループとしましては、アフターコロナ/ウィズコロナ時代に人々に求められる娯楽・余暇の在り方の変化を前向きにとらえ、企業理念である「すべての人に最高の余暇を」のもと、「PS事業」と「IP事業」の2つの大きな柱に事業ドメインを再構成いたします。そして、「成熟市場下での安定的なPS事業の基盤構築」と「IP企業へのシフト」を強くスピーディーに推し進める新たな中期事業戦略を構築している最中であります。

 PS事業については、今後の環境変化に即した商品企画・開発、マーケティングプロモーション、販売、保守に至る活動プロセスの根本的な見直しを行い、そのプロセスをDX(デジタル・トランスフォーメーション)化していくことで、成熟市場においても効率的に収益を確保し、持続的な成長が可能な事業基盤を構築してまいります。

 IP事業については、中期事業戦略に基づき、引き続き円谷プロダクションとデジタル・フロンティアの2社をグローバルなIP企業として育成することにフォーカスしてまいります。特に、円谷プロダクションについては、2018年からの同社の中期事業戦略に基づき仕込んできた「大型新規IPの開発、およびそのフランチャイズ化」「デジタル領域へのシフト」「中国・アジア・北米を中心とした海外展開」が進捗していることは前述のとおりであります。
 これら世界的にもニーズがあり成長余力の大きな円谷プロダクションのIPを新たなビジネスモデルと共に育てることにフォーカスし、そこで得られた知見や仕組みを次のステップで拡張・横展開することによって、当社グループがIP企業にシフトしていく展望を持っております。

 これらの取り組みを通じて、グループ全体の持続的な成長を続けてまいります。

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2021/06/16 14:00:00 +0900
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