第3号議案
取締役等に対する業績連動型株式報酬等の報酬制度の導入の件

1.提案の理由及び当該報酬等を相当とする理由

本議案は、当社の取締役(社外取締役及び国内非居住者を除きます。)及び執行役員(国内非居住者を除きます。以下総称して「取締役等」といいます。)を対象に、業績目標の達成度等に応じて当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」といいます。)の交付及び給付(以下「交付等」といいます。)を行う業績連動型株式報酬等の報酬制度(以下「本制度」といいます。)を新たに導入することにつき、ご承認をお願いするものであります。

本制度の導入は、当社の中長期的な業績の向上と企業価値の増大への貢献意識を高めることを目的としており、導入は相当であると考えております。なお、当社は、報酬決定プロセスにおける透明性・客観性を担保するため、取締役会の任意の諮問機関として、社外取締役を委員長とし、社外取締役が半数を占める報酬委員会を設置しており、本制度の導入については、報酬委員会の審議を経ております。

本議案は、2007年6月27日開催の第4回定時株主総会においてご承認いただきました社外取締役を除く取締役の報酬等の額(年額5億5,000万円以内(使用人兼務取締役の使用人分給与を含まない。))とは別枠で、取締役等に対して株式報酬を支給するものであります。
なお、本制度の対象となる取締役(社外取締役及び国内非居住者を除きます。)の員数は、第2号議案(取締役7名選任の件)が原案どおり承認可決されますと、本総会終結の時において5名となります。また、本制度は執行役員(国内非居住者を除きます。)も対象としており、本制度の対象となる取締役を兼務しない執行役員の員数は、第2号議案が原案どおり承認可決されますと14名となる予定です。本制度に基づく報酬には執行役員に対する報酬も含んでおりますが、本制度は、取締役に対する株式報酬と執行役員に対する株式報酬とを一体として取り扱うものであるため、本議案は、本制度に基づく報酬の全体につき、取締役等の報酬等として、その額、内容及び算定方法を提案するものであります。
本議案が原案どおり承認可決されますと、当社の取締役等の報酬等は、「基本報酬」及び「業績連動に基づく金銭報酬」並びに「株式報酬」により構成されることになります。


2.本制度における報酬等の額・内容等

(1)本制度の概要

本制度は、当社が拠出する取締役等の報酬額を原資として当社株式が信託を通じて取得され、当該信託を通じて取締役等に当社株式等の交付等を行う株式報酬制度です。本制度に基づく報酬は、「業績連動部分」と「固定部分」から構成されます。業績連動部分は、取締役等の役位に応じて当社が掲げる中期経営計画の対象となる3事業年度における各事業年度の親会社の所有者に帰属する当期純利益(以下「連結当期純利益」といいます。)の額に連動して、一定数の当社株式等の交付等を行うものです。固定部分は、業績とは連動せずに、取締役等の役位・基本報酬に応じて一定数の当社株式等の交付等を行うものです(詳細は下記(2)以下のとおり)。

①本議案の対象となる当社株式等の交付等の対象者

・取締役(社外取締役、国内非居住者を除く。)

・執行役員(国内非居住者を除く。)

②本議案で交付等の対象となる当社株式が発行済株式総数に与える影響

当社が拠出する金員の上限(下記(2)のとおり)

・3事業年度を対象として合計7億円

取締役等に対して交付等が行われる当社株式(換価処分の対象となる株式を含みます。)の数の上限及び取得方法(下記(2)及び(3)のとおり)

・3事業年度を対象として信託期間中に取締役等に付与するポイントの上限は300万ポイント(300万株相当)

・1事業年度あたりの平均は100万ポイント(100万株相当)であり、当社発行済株式総数(2018年3月31日現在、自己株式控除後)に対する割合は約0.08%。

・当社株式は、株式市場から取得するため、本制度による希薄化は生じない。

③業績達成条件の内容(下記(3)のとおり)

・各事業年度の連結当期純利益の額に応じて変動

④取締役等に対する当社株式等の交付等の時期(下記(4)のとおり)

・退任後


(2)当社が拠出する金員の上限等

本制度の対象となる期間は、当社が掲げる中期経営計画の対象となる3事業年度(以下「対象期間」といいます。)とします。なお、当初の対象期間は、2019年3月31日で終了する事業年度から2021年3月31日で終了する事業年度までの3事業年度とします。
当社は、取締役等の報酬として、対象期間ごとに上限額を7億円として信託金を拠出し、以下に定める受益者要件を充足する取締役等を受益者として対象期間に相当する期間の信託(以下「本信託」といいます。)を設定します。本信託は、信託管理人の指図に従い、信託金を原資として当社株式を株式市場から取得します。
当社は、信託期間中、取締役等に対し、株式交付ポイント(下記(3)に定めます。)の付与を行います。付与された株式交付ポイントは毎年累積され、取締役等の退任後に、累積された株式交付ポイント数(以下「累積株式交付ポイント数」といいます。)に相当する当社株式等の交付等を本信託から行います。
また、本信託の信託期間の満了時において、信託契約の変更及び追加信託を行うことにより本信託を継続することがあります。その場合、さらに本信託の信託期間を3年間延長し、当社は延長された信託期間ごとに、本総会の承認決議を得た信託金の上限額の範囲内で追加拠出を行い、引き続き延長された信託期間中、取締役等に対し、株式交付ポイントの付与を継続します。ただし、かかる追加拠出を行う場合において、延長する前の信託期間の末日に信託財産内に残存する当社株式(取締役等に付与された株式交付ポイントに相当する当社株式で交付等が未了であるものを除く。)及び金銭(以下「残存株式等」といいます。)があるときは、残存株式等の金額と追加拠出される信託金の合計額は本総会で承認決議を得た信託金の上限額の範囲内とします。この信託期間の延長は、一度だけに限らず、その後も同様に本信託を再継続することがあります。
本信託を終了する場合においても、信託期間(本信託の継続が行われた場合には、延長後の信託期間)の満了時に、受益者要件を満たす可能性のある取締役等が在任している場合には、直ちに本信託を終了させずに、当該取締役等が退任し、当社株式等の交付等が完了するまで、最長で10年間、本信託の信託期間を延長します。ただし、その場合には、取締役等に対する新たな株式交付ポイントの付与は行いません。

(受益者要件)


(3)取締役等に交付等が行われる当社株式(換価処分の対象となる株式を含みます。)の数の上限及び算定方法

信託期間中の毎年6月頃に、所定の任期を取締役等として在任した者を対象に、以下に定める方法にて算定した株式交付ポイントを付与します。
付与された株式交付ポイントは毎年累積され、取締役等の退任後に、累積株式交付ポイント数に応じて、1ポイントにつき当社株式1株として、当社株式等の交付等を行います(1ポイント未満の端数は切り捨て)。

なお、本信託に属する当社株式が株式の分割、株式の無償割当て、株式の併合等によって、増加または減少した場合、当社は、その増加または減少の割合に応じて、1ポイント当たりに交付等が行われる当社株式等の数を調整します。

また、本信託の信託期間中に取締役等に対して付与される株式交付ポイントの総数の上限は3事業年度ごとに300万ポイント(年平均100万ポイント)といたします。この株式交付ポイントの総数の上限は、上記(2)の信託金の上限額を踏まえて、直近の株価等を参考に設定しています。


(株式交付ポイントの算定式)

①業績連動株式交付ポイント

個別株式報酬額(※1)÷2018年7月(※2)の東京証券取引所における当社株式の終値の平均値

※1 個別株式報酬額は、各事業年度の連結当期純利益を用いて算定された総株式報酬額に基づき、算定されます。

▪総株式報酬額

=各事業年度の連結当期純利益(注1)×α%(注2)×対象となる取締役の役位ポイントの総和÷539(1円未満切り捨て)

(注1)任期の途中で退任(傷病等やむを得ない事由による自己都合退任を含め、それ以外の自己都合退任を除く。)し、または死亡した者については、その時点で開示済みの四半期決算報告における親会社の所有者に帰属する四半期純利益(以下「連結四半期純利益」といいます。)の額を1年間の連結当期純利益の額に換算(たとえば第1四半期決算が開示済みの場合、当該第1四半期決算における連結四半期純利益を4倍にした額)した上で上記連結当期純利益の額の算定をします。任期の途中で国内非居住者となった者についても同様とします。

(注2)αの値は、各事業年度の目標連結当期純利益に応じて調整し、かかる目標連結当期純利益の設定と共に取締役会にて決議の上、開示するものとします。なお、2018年度に適用するαの値は、0.078となります。

▪個別株式報酬額

=総株式報酬額×(各取締役の役位ポイント÷取締役の役位ポイントの総和)(千円未満切り捨て)

(役位ポイント)

役位 役位ポイント
取締役 取締役会長 86
取締役副会長 73
取締役社長 100
取締役副社長執行役員 73
取締役専務執行役員 67

※2 信託期間の延長が行われた場合には、延長時の前月とします。

なお、任期の途中で退任(傷病等やむを得ない事由による自己都合退任を含め、それ以外の自己都合退任を除く。)し、または死亡した者については、在任月数(1月未満切り捨て)に応じて按分した業績連動株式交付ポイントを付与します。任期の途中で国内非居住者となった者についても同様とします。

また、取締役等のうち、執行役員(取締役兼務者を除く。)に対して付与される業績連動株式交付ポイントは、取締役に準じた方法により算定するものとします。

②固定株式交付ポイント

役位別株式基準報酬額(※3)÷2018年7月(※4)の東京証券取引所における当社株式の終値の平均値

※3 役位別株式基準報酬額は、各取締役の役位・基本報酬に応じて決められます。

※4 信託期間の延長が行われた場合には、延長時の前月とします。

なお、任期の途中で退任(傷病等やむを得ない事由による自己都合退任を含め、それ以外の自己都合退任を除く。)し、または死亡した者については、在任月数(1月未満切り捨て)に応じて按分した固定株式交付ポイントを付与します。任期の途中で国内非居住者となった者についても同様とします。

また、取締役等のうち、執行役員(取締役兼務者を除く。)に対して付与される固定株式交付ポイントは、取締役に準じた方法により算定するものとします。

(4)取締役等に対する当社株式等の交付等の方法及び時期

受益者要件を満たす取締役等は、退任後(死亡時は除きます。)に、上記(3)に基づき算定される累積株式交付ポイント数の70%に相当する株数の当社株式(単元未満株式については切り捨て)の交付を受け、残りの当該ポイント数に相当する株数の当社株式については、本信託内で換価した上で、その換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。
また、信託期間中に受益者要件を満たす取締役等が死亡した場合は、その時点での累積株式交付ポイント数に応じた株数の当社株式について、その全てを本信託内で換価した上で、その換価処分金相当額の金銭について、当該取締役等の相続人が本信託から給付を受けるものとします。

(5)本信託内の当社株式に関する議決権行使

本信託内にある当社株式(取締役等に交付等が行われる前の当社株式)については、経営への中立性を確保するため、信託期間中、議決権を行使しないものとします。

(6)本信託内の当社株式の配当の取扱い

本信託内の当社株式について支払われた配当は、本信託が受領した後、本信託の信託報酬・信託費用に充てられるほか、配当基準日における取締役等の累積株式交付ポイント数に応じて、1ポイント当たり1株の配当額に相当する金額を留保し、上記(4)により交付等が行われる当社株式等と共に取締役等に給付されます。

(7)その他の本制度の内容

本制度のその他の内容については、本信託の設定、信託契約の変更及び本信託への追加拠出の都度、取締役会にて定めます。

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2018/06/19 12:00:00 +0900
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