事業の経過及び成果

 エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境としては、コンシューマ分野におきまして、ゲームプラットフォームが拡大・多様化するとともに、ゲームコンテンツやサービスのデジタル化が進行しております。その結果として、パッケージ販売に加え、ダウンロード販売、F2P、サブスクリプションサービス等の登場・発展、及びグローバルでのコンテンツ・サービス提供機会の拡大による収益機会の多様化や、販売期間の長期化等、市場環境が大きく変化し続けております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界規模での消費行動変化の反動から、市場動向には落ち着きが見られたものの、依然としてグローバルでのゲーム市場の活性化や成長に対する期待が持続しています。アミューズメント機器市場につきましては、円安に起因した原材料の高騰の影響を受けながらも、プライズカテゴリーが好調に推移し、市場全体を牽引し、全体としては底堅く推移しました。
 遊技機業界におきましては、パチンコ機については定番機種を中心に稼働する状況が続く一方で、パチスロ機については規制見直しを反映した6.5号機及びスマートパチスロの導入に伴い、稼働水準は上昇傾向にあります。部材調達面では引き続き注視が必要ですが、調達状況では改善傾向が見られました。
 リゾート業界におきましては、国内においては、当連結会計年度において新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置の実施による行動制限が行われなかったほか、観光需要喚起策としての全国旅行支援策も寄与し、旅行需要の回復幅は高い傾向が見られました。インバウンドについては、日本入国時における水際対策の緩和が進み、一部回復傾向が見られました。

 このような経営環境のもと、当連結会計年度における売上高は389,635百万円(前期比21.4%増)、営業利益は46,789百万円(前期比46.0%増)、経常利益は49,473百万円(前期比48.4%増)、また、米国子会社における繰延税金資産の計上、繰越欠損金による課税所得の減少や、英国子会社における研究開発に関する税額控除により法人税等が減少したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は45,938百万円(前期比24.1%増)となりました。


 セグメント別の概況は以下のとおりであります。
 なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 エンタテインメントコンテンツ事業 


 コンシューマ分野におきましては、フルゲームにおいて、新作タイトルとして『ソニックフロンティア』、『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』リマスター版、『龍が如く 維新! 極』等を販売し、販売本数は1,009万本(前期は877万本の販売)と好調に推移しました。他方、リピートタイトルの販売は市場動向の落ち着きにより軟調に推移し、販売本数は1,779万本(前期は1,843万本の販売)となりました。その結果として、フルゲームの販売本数は全体で2,789万本(前期は2,720万本の販売)となりました。F2Pにおいては、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』、及び開発は株式会社セガ、パブリッシャーは株式会社バンダイナムコエンターテインメントが担う『ONE PIECE バウンティラッシュ』が牽引し、好調に推移いたしました。
 アミューズメント機器分野におきましては、UFOキャッチャー®シリーズやプライズ等を中心に販売いたしました。
 映像・玩具分野におきましては、映像において劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』を公開したほか、映像制作や配信に伴う収入等を計上し、玩具において『カメラもIN!マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコン プレミアムプラス デコ』等の新製品や定番製品を販売いたしました。
 以上の結果、売上高は282,881百万円(前期比19.9%増)、経常利益は41,181百万円(前期比11.7%増)となりました。

 遊技機事業 


 パチスロ機におきましては、『パチスロ甲鉄城のカバネリ』や『パチスロ幼女戦記』等の6.5号機が好調に推移し、94千台の販売(前期は77千台の販売)となりました。特に『パチスロ甲鉄城のカバネリ』については、2022年7月の発売後から高水準の稼働を維持しており、複数回にわたって追加販売を実施したことから、期初計画を大幅に上回る販売台数となりました。パチンコ機におきましては、主力シリーズ機『P真・北斗無双 第4章』等の販売を行い、103千台の販売(前期は97千台の販売)となりました。なお、2024年3月期発売タイトルについて、一部台数を2023年3月期中に先行納品しており、当該台数につきましては2023年3月期に計上しております。
 以上の結果、売上高は94,253百万円(前期比24.2%増)、経常利益は20,713百万円(前期比101.4%増)となりました。

 リゾート事業 


 リゾート事業におきましては、『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、政府や独自の観光需要喚起策が寄与したことや、個人客を中心に各種施策やCRM強化に取り組んだことにより、当グループとなって以来、最高の売上高と初の黒字化を達成いたしました。
 海外におきましては、PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が運営する『パラダイスシティ』において、2022年6月以降は渡航制限の緩和に伴いカジノ売上の回復が徐々に見られ、2022年10月以降の日本人VIP客のドロップ額(チップ購入額)については新型コロナウイルス感染症拡大前を超える水準での急速な回復が見られました。
 ※PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.は12月決算のため3ヶ月遅れで計上
 以上の結果、売上高は11,540百万円(前期比33.2%増)、経常損失は3,217百万円(前期は経常損失6,738百万円)となりました。


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2023/06/22 12:00:00 +0900
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