対処すべき課題

 エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境としては、コンシューマ分野におきまして、ゲーム配信プラットフォームの多様化、コンテンツ・サービスのデジタル化によってグローバルでのコンテンツ・サービス提供機会が多様化し、販売機会が長期化するなど市場環境が変化し続けております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界規模で生じた消費行動の変化に対する反動から、グローバルでのゲーム市場成長は短期的に落ち着きが見られるものの、中長期的な市場の活性化や成長については依然として期待が持続しております。このような環境のなか、コンシューマ分野を当グループの成長分野として位置づけ、グローバル規模での事業展開を推進すべく経営資源の集中を進め、優秀な人財の確保・育成による開発体制の充実や良質なコンテンツの開発、IPの創出・活用によるライブラリの拡充、商品・サービスの長期展開に伴うユーザーエンゲージメント強化等の取り組みが重要な経営課題であると考えております。
 遊技機業界では、規制環境や市場環境が大きく変化するなか、パチンコ機については定番機種を中心に堅調な稼働が続く一方で、パチスロ機については2022年6月より導入が開始された6.5号機、及び同年11月より導入が開始されたスマートパチスロの導入以降、稼働水準は上昇傾向にあります。このような環境のなか、規則等に適応し、市場ニーズに応えるゲーム性を備えた製品の開発に取り組むとともに、需要に応じた適切な部材調達を進めたうえで、製品の供給を行うことにより、長期目標として掲げている稼働・設置・販売それぞれのシェアについて維持及び拡大を図る必要があります。また、遊技機の部材共通化を進め、リユース等による原価改善や開発の効率化に取り組む等により、収益性を向上させていくことが経営課題であると考えております。
 リゾート事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限の緩和や、観光需要喚起策等の寄与により、旅行需要の回復傾向が進んでおります。このような環境のなか、引き続き個別集客施策の強化に取り組むほか、差別化された感動体験を伴う高付加価値サービスの提供による持続的な収益体質の構築が経営課題であると考えております。
 なお、2022年3月期~2026年3月期までの5年間において、成長分野であるコンシューマ分野に1,000億円、ゲーミング領域に1,000億円、その他に500億円、合計2,500億円の成長投資を振り向けることとしております。既に一部の検討領域において成長投資を実行しておりますが、引き続き投資機会を見極め、事業成長を実現することにより、企業価値向上に努めてまいります。
 当グループは、「感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~」というミッションを掲げ、持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指しております。2020年10月には、事業に紐づいた重要課題を外部のフレームワーク「SASBモデル」を用いて、以下の取り組むべき5つの重要課題(マテリアリティ)について特定しました。2022年5月にはサステナビリティビジョン「サステナビリティもカラフルに」を策定しました。引き続き当グループとして、ESG(環境、社会、ガバナンス)が掲げる持続可能な社会の実現に対応することが経営課題であると考えております。
・人(感動体験を創る人が育つグループへ)
・製品/サービス(安心・安全かつ革新的な製品/サービスの提供)
・環境(気候変動への対応を戦略に)
・依存症(依存症や障害を防ぐ)
・ガバナンス(サステナビリティガバナンスを強化する)

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2023/06/22 12:00:00 +0900
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