第19期 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 6619

事業の経過及び成果

 当連結会計年度の世界経済は、緩やかな回復基調が続く一方で、物価上昇による影響に加え、欧米を中心とした金融引き締めや中国経済の減速による影響等、不透明な状況が続きました。
 なお、当連結会計年度は決算期変更の経過期間にあたるため、2023年1月1日から2024年1月31日までの13か月間となっております。前期は12か月であるため比較対象期間が異なりますが、参考数値として増減額及び増減率を記載しております。
 当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業においては、車載用電池市場の成長は続いているものの、欧州や中国での補助金政策の見直しなどにより、EV販売台数の成長が鈍化し車載用電池需要が減少しました。また、民生用途の電池需要についても世界的な在庫調整の影響により、電池メーカー各社の生産量が減少しました。このような状況において、当社の車載用セパレータはハイエンド向けが主力であるため、当初見通しは下回ったものの販売数量は増加し、車載用電池向けの売上高は、前年同期比130.9%の29,766百万円となりました。一方で、民生用途については、コードレス家電およびE-Bike用の電池需要は安定しているものの電動工具の需要が落ち込んでいるため、民生用電池向けの売上高は、前年同期比70.7%の15,818百万円となりました。また、新規事業であるイオン交換膜の生産が始まり、これに伴う売上高は2,458百万円となりました。これらの要因により当期連結売上高は48,043百万円となり、前年同期比2,942百万円(同6.5%増)の増収となりました。
 営業利益に関しては、売上高が前年同期比2,942百万円の増収となった一方で、販売数量の増加に伴い原材料費846百万円、減価償却費527百万円、人件費1,056百万円など、売上原価等の費用が前年同期比6,527百万円増加しました。なお、当連結会計年度に負担が大きかった水道光熱費は、前年同期比521百万円の増加となりました。また、研究開発費に関しては、車載用途新モデルの開発費及び生産性改善のための工程テストの費用を中心に前年同期比28百万円の増加となりました。また、世界的なコスト上昇が継続している中、生産性の改善は継続して行っております。
 これらの結果、当連結会計年度の営業利益は前年同期比で3,963百万円減少し、3,865百万円(前年同期は7,829百万円)となり、営業利益率は8.0%(前年同期は17.4%)となりました。
 製造の状況に関しては、W-SCOPE KOREA CO., LTD.で行っていた既存成膜ラインの生産性向上のための改修工事は完了し、複数の顧客に対して量産サンプルを提出し、評価を継続している状況です。W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.においては、当第4四半期連結会計期間において新規成膜ライン2本の据え付けに取り組んでおりますが、新規成膜ラインの量産稼働はなく、設備は総じて安定的な稼働状況となりました。
 営業外収益は米ドル建て債権債務で為替評価差益217百万円を計上しており、営業外費用として支払利息497百万円などがありました。結果として、税金等調整前当期純利益は4,600百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益8,294百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は939百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益4,413百万円)となりました。
 当連結会計年度の平均為替レートにつきましては1米ドルが140.64円、1,000韓国ウォンが107.6円となりました。なお、在外連結子会社の収益及び費用は、連結子会社期中平均レート(1米ドル140.18円、1,000韓国ウォン107.4円)により円貨に換算しております。

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2024/04/25 12:00:00 +0900
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