事業の経過及びその成果

 当連結会計年度における我が国経済は、円安、物価高といった逆風の中、海外経済に起因する懸念材料を抱えながらも、脱炭素やDXに向けた堅調な設備投資意欲や、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限の緩和による個人消費の持ち直し、また年度後半におけるインバウンド需要の回復に支えられ、安定に向けた流れで推移しておりました。しかし、原燃料価格の高止まりによる物価上昇圧力、物価高継続による消費減退への懸念が年度末に向けても続いたことに加え、海外経済の減速への懸念、欧米の金融システムへの不安の高まりにより、景況の良化を見込むことが難しい状況となりました。
 当社では今年度より新たな経営理念、成長戦略「V2030」並びに中期経営計画「MT2024」を掲げ、社会的使命の遂行、「次世代型エンジニアリング商社」としての存在の確立、定性並びに定量目標の達成と企業価値の向上に向けて事業を推進しており、技術・サービス力のさらなる強化、DXによる新たなビジネスモデルの構築を図るとともに、人的資本等の充実、サステナビリティ経営に注力しております。その結果、業績は年度を通じて好調に推移し、当連結会計年度の売上高は、1,536億74百万円(前期比3.8%増)となりました。
 利益面では、営業利益は67億17百万円(前期比2.2%減)、経常利益は71億8百万円(前期比8.8%減)と前年比で減少いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は63億16百万円(前期比17.8%増)と増益となりました。

業績ハイライト


業績の推移

(注)

第99期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、第99期以降の各数値は適用後の数値となっております。

セグメントの状況

 国内外向けの各種プラント用設備や地熱・天然ガス開発向け機材等の売上が大幅に増加し、売上高は53億11百万円増加の171億92百万円(前期比44.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は2億45百万円増加の8億55百万円(前期比40.2%増)となりました。

 国内外向けリチウムイオン電池製造設備等の売上が減少し、売上高は4億95百万円減少の185億9百万円(前期比2.6%減)となり、粗利率の低下及び経費の増加により、セグメント損益(営業損益)は7億64百万円減少の68百万円の損失となりました。

 プラスチックス製品・食品関連業界向けの成形機及び周辺機器や医療関連器具製造装置等の売上が増加したため、売上高は44億91百万円増加の237億66百万円(前期比23.3%増)となりましたが、経費の増加により、セグメント利益(営業利益)は4百万円減少の6億42百万円(前期比0.7%減)となりました。

 IT及びデジタル関連機器製造会社向けの電子部品製造関連設備等の販売が減少したため、売上高は35億37百万円減少の485億61百万円(前期比6.8%減)となりましたが、粗利率の改善により、セグメント利益(営業利益)は90百万円増加の32億15百万円(前期比2.9%増)となりました。

 自動車関連業界向けの自動組立ライン、塗装ライン、車載電子部品製造関連設備等の売上が減少したため、売上高は5億20百万円減少の314億59百万円(前期比1.6%減)となり、セグメント利益(営業利益)は3億29百万円減少の9億9百万円(前期比26.6%減)となりました。

 錠剤印刷検査装置やパッケージング用機器・装置等の売上が増加したため、売上高は2億46百万円増加の114億35百万円(前期比2.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は30百万円増加の11億92百万円(前期比2.7%増)となりました。

 航空機地上支援機材及び空港施設関連機器や自治体及び官公庁向け特殊車両等の売上が微増し、売上高は51百万円増加の25億18百万円(前期比2.1%増)となり、セグメント損失(営業損失)は34百万円減少の45百万円となりました。

2023/06/22 12:00:00 +0900
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