当社は、取締役(社外取締役および国内非居住者を除く。以下本議案において同じ。)および当社と委任契約を締結している執行役員(以下「取締役等」という。)を対象とした業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」といいます。)について、2016年6月29日開催の第93回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、導入いたしました。
今般、本制度が対象としておりました3事業年度(2017年3月末日で終了する事業年度から2019年3月末日で終了する事業年度まで)が終了いたしましたが、2020年3月末日で終了する事業年度以降についても本制度を継続するにあたって、本制度の内容を一部改定させていただきたく、本議案のご承認をお願いするものであります。
本制度の改定は、中長期的な業績向上や企業価値の増大、株主重視の経営意識を高めるのみならず、環境保全をはじめとした持続可能な社会の構築に向けた取り組みの推進を目的としており、また、本制度の開始当初よりも取締役等が増加していることを踏まえた変更であり、本制度の継続ならびに改定は相当であると考えております。
なお、本制度の内容改定に際し、人事報酬諮問委員会の審議結果をふまえた上で本議案を付議しております。
本制度の対象となる取締役の人数は、第2号議案「取締役10名選任の件」が原案どおり承認された場合、7名となります。また、現時点で本制度の対象となる取締役を兼務しない当社と委任契約を締結している執行役員は27名となります。
本制度の一部改定について
(1) 本制度の改定内容
当社は、2019年9月30日に信託期間が満了する設定済みの役員報酬BIP信託について、信託契約の変更および追加信託を行うことにより、信託期間を3年間延長し、本制度を継続します。本制度の継続にあたり、本株主総会において承認を得ることを条件として、従前の制度から以下の点を改定いたします。以下に記載する内容を除き、第93回定時株主総会招集ご通知に記載した本制度の内容を維持します。
本制度における報酬等の額・内容等
(1) 本制度の概要
本制度は、当社が拠出する取締役等の報酬額を原資として当社株式が信託を通じて取得され、当該信託を通じて取締役等に当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」という。)の交付および給付(以下「交付等」という。)を行う株式報酬制度です。(詳細は(2)以降のとおり。)
(2) 当社が拠出する金員の上限
当社は、連続する3事業年度(当初は2020年3月末日で終了する事業年度から2022年3月末日で終了する事業年度までの3事業年度とし、下記の信託期間の延長が行われた場合には、以降の各3事業年度とする。以下「対象期間」という。)を対象とします。当社は、対象期間ごとに合計245百万円を上限とする金員を、取締役等への報酬として拠出し、受益者要件を充足する取締役等を受益者とする信託期間3年間の信託(以下「本信託」という。)を設定(本(2)第2段落の信託期間の延長を含む。以下同じ。)します。本信託は、信託管理人の指図に従い、信託された金員を原資として当社株式を株式市場または当社(自己株式処分)から取得します。当社は、信託期間中、取締役等に対するポイント(下記(3)のとおり。)の付与を行い、信託期間中、当社株式等の交付等を行います。
なお、本信託の信託期間の満了時において、新たな本信託の設定に代えて信託契約の変更および追加信託を行うことにより、本信託を継続することがあります。その場合、当初の信託期間と同一期間だけ本信託の信託期間を延長し、信託期間の延長以降の3事業年度を対象期間とします。当社は、延長された信託期間ごとに、合計245百万円の範囲内で、追加拠出を行い、引き続き延長された信託期間中、取締役等に対するポイントの付与を継続し、延長された信託期間中、当社株式等の交付等を継続します。ただし、かかる追加拠出を行う場合において、延長する前の信託期間の末日に信託財産内に残存する当社株式(取締役等に付与されたポイントに相当する当社株式等で交付等が未了であるものを除く。)および金銭(以下「残存株式等」という。)があるときは、残存株式等の金額と追加拠出される信託金の合計額は、245百万円の範囲内とします。
また、信託期間の終了時に、受益者要件を満たす可能性のある取締役等が在任している場合には、それ以降、取締役等に対するポイントの付与は行われませんが、当該取締役等に対する当社株式等の交付等が完了するまで、一定の期間を定めた上で、本信託の信託期間を延長させることがあります。
(3) 取締役等が取得する当社株式等の算定方法および上限
取締役等に対して交付等が行われる当社株式等の数は、毎年一定の時期に、毎事業年度の役位および会社業績(連結売上高、連結営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益および二酸化炭素の排出量)の目標値に対する達成度等に従って付与されるポイントに基づき、定まります。なお、1ポイント=1株とし、本信託に属する当社株式が株式の分割、株式無償割当て、株式の併合等によって増加または減少した場合、当社は、その増加または減少の割合に応じて、1ポイント当たりに交付等が行われる当社株式の数を調整します。
取締役等が付与を受けることができる1年当たりのポイント数の総数の上限は140,000ポイントとします。
(4) 取締役等に対する当社株式等の交付等の方法および時期
受益者要件を充足した取締役等は、当該取締役等の退任時に、上記(3)に基づき算出される数の当社株式等の交付等を受けるものとします。このとき、当該取締役等は、当該ポイントの80%(単元未満株式は切り捨て)の当社株式について交付を受け、残りについては本信託内で換価した上で、換価処分金相当額の金銭の給付を受けるものとします。なお、取締役等が在任中に死亡した場合、原則としてその時点における累積ポイント数に応じた当社株式について、本信託内で換価した上で、当該取締役等の相続人が、その換価処分相当額の金銭の給付を受けるものとします。
(5) 本信託内の当社株式に関する議決権
本信託内にある当社株式については、経営への中立性を確保するため、信託期間中、議決権は行使されないものとします。
(6) その他の本制度の内容
本制度に関するその他の内容については、本信託の設定、信託契約の変更および本信託への追加拠出の都度、取締役会において定めます。