事業の経過及び成果

 当連結会計年度は、日本国内では新型コロナウイルスの感染者数が増減を繰り返し、経済は一進一退の動きが続きました。一方で、海外では新規変異株のまん延やワクチン接種後のブレイクスルー感染の増加など、感染再拡大のリスクは消えておらず、各国における収束時期の見通しは困難な状況が続いております。
 臨床検査薬業界においては医療費抑制策とコロナ禍における物流コストや原材料調達コストの上昇により経営環境は一層厳しさを増し、各企業はより一層のコスト競争力と積極的な海外展開が求められる状況となっております。
 このような経営環境の下、当社グループは経営構想「EIKEN ROAD MAP 2019」に基づき中期経営計画を策定し、経営効率を高めるための基盤整備、グローバル展開の推進、国内販売の維持とシェアアップ、研究開発力の強化の4つを重点施策として、グループ全体で持続的な成長と収益性の向上に努めております。また、新型コロナウイルス検出試薬の国内安定供給及びグローバル展開を通じ、同感染症対策への貢献を目指しております。
 当連結会計年度の売上高は、各種検診・スクリーニングプログラムの再開や外来患者数が回復傾向となったことから便潜血検査用試薬を含む免疫血清検査用試薬が大きく伸びたほか、第4四半期における新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い新型コロナウイルス検出試薬が大きく伸び、42,996百万円(前期比11.2%増)となりました。
 製品の種類別区分ごとの売上高は、微生物検査用試薬は3,924百万円(同1.6%減)、尿検査用試薬は3,783百万円(同11.9%増)、免疫血清検査用試薬は20,593百万円(同9.8%増)、生化学検査用試薬は599百万円(同0.8%増)、器具・食品環境関連培地は2,252百万円(同6.0%増)となりました。その他(医療機器・遺伝子関連等)につきましては、新型コロナウイルス検出試薬の需要継続により、11,842百万円(同20.5%増)となりました。
 また、海外向け売上高は、各国スクリーニングプログラムの再開により、便潜血検査用試薬・装置が大きく伸び、8,868百万円(同28.6%増)となりました。
 利益面では、新型コロナウイルス検出試薬及び便潜血検査用試薬など高利益品目の売上が増加し、営業利益は8,387百万円(同26.8%増)、経常利益は8,508百万円(同25.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,218百万円(同23.3%増)となりました。

製品種類別売上高


















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2022/06/21 12:00:00 +0900
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