2025年度定時株主総会招集ご通知 証券コード : 6324

事業の経過及び成果

① 事業概況
 当連結会計年度における世界経済は、全体としては底堅く推移したものの、米国における保護主義的な通商政策の動向、ウクライナ情勢の長期化に加え、中東地域における地政学的リスクの高まりを背景とした資源価格及び原材料価格の上昇、サプライチェーンの不安定化などにより、先行きに対する不透明感が継続しました。

② 受注高の概況
 当社グループの受注環境は、産業用ロボット向けは自動化投資や、電子部品・半導体関連分野を中心とする生産設備の増強投資が進んだことにより、受注高が増加しました。また、生成AI関連を中心とした先端半導体分野への設備投資需要が年明け以降拡大し、半導体製造装置向けの受注高も増加しました。加えて、今後の市場拡大が期待されるAI技術を活用したロボット(以下、AIロボット)向けのお客様の量産移行に伴う受注を獲得いたしました。結果として、連結受注高は前期比16.2%増加の616億13百万円となりました。

③ 売上高の概況
 用途別の売上高の動向は、産業用ロボット向けは、中国向けの売上高が減少したものの、国内向けの売上高がそれを上回って増加したことから、産業用ロボット向け全体の売上高は増加しました。半導体製造装置向けは、前期まで調整局面が続いていたものの、当年度はデータセンター用途や生成AI関連用途向けの需要が拡大したことから、売上高は増加しました。なお、車載用途につきましては、お客様における生産調整の影響を受け、売上高は減少しました。
 これらの結果、連結売上高は前期比7.0%増加の595億57百万円となりました。

④ 利益の概況
 損益面につきましては、資材価格及び労務費の上昇が続く厳しい事業環境のもと、当社グループでは、製品価格改定による採算性の改善に取り組むとともに、全社横断のコスト革新プロジェクトを前年度から立ち上げ、製造工法の見直しや業務効率の改善など、収益性向上に向けた取り組みを進めました。また、日本セグメントの工場稼働率の上昇を背景に製造原価率が改善したことにより、営業利益は前年度の6百万円から25億67百万円となり、会社想定を上回る水準で着地いたしました。一方、営業利益は増加したものの、投資有価証券の売却益が57億79百万円減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比53.7%減少の16億8百万円となりました。

⑤ 事業上の取り組みの概況
 2025年度は、中期経営計画(2024年度〜2026年度)の2年目として、当該計画に掲げた各施策に取り組んでまいりました。
 営業面におきましては、成長分野であるAIロボット市場をはじめとする重点用途に対し、積極的な顧客開拓と関係構築に取り組んでまいりました。その一環として、2025年12月に開催された国際ロボット展ではAIロボット向けアクチュエータやヒューマノイドロボットハンドデモを展示し、将来の成長が見込まれる分野における認知度向上と新規顧客との接点拡大を図りました。また、既存のお客様に対しては、課題解決型の提案活動を一層強化するとともに、開発・供給面を含めた社内連携を通じて、より迅速な対応に努めることで、受注機会の着実な獲得に取り組んでまいりました。加えて、原材料価格や事業環境の変化を踏まえた製品価格の見直しにも継続的に取り組み、収益性の改善に向けて一定の成果を上げております。
 研究開発面におきましては、モータ、センサ、ベアリングなどの分野でトップクラスの技術を有するミネベアミツミ株式会社と当社が連携し、ヒューマノイドロボットハンドの研究開発に取り組み、その共同研究の成果を世界最大級のテクノロジー見本市である「CES 2026」において展示いたしました。また、他社製品に比べて省スペース化を実現した精密遊星減速機タイプのサーボアクチュエータ「FPAシリーズ」を市場に導入することで、高付加価値メカトロニクス製品のラインアップ強化・拡大を図りました。さらに、5年に1度開催している国際シンポジウムを2025年10月に開催し、国内のみならず欧米・アジアのお客様やパートナーとの間で、モーションコントロール技術の応用事例や将来動向に関する情報交換を行うなど、技術交流の深化を図りました。
 生産面におきましては、全社コスト革新プロジェクトを推進し、製造工法の見直しや海外での組立活用などを通じたコスト低減に取り組んでまいりました。また、生産性向上と現場管理の高度化を図るため、DXソリューションを活用した生産体制の強化を進めております。具体的には、製造工程の稼働状況の可視化や予実管理、対応策の指示・支援をリアルタイムで管理する「MES(製造実行システム)」を有明工場(長野県)に導入し運用を開始するとともに、穂高工場への導入にも着手し、生産のDX化を段階的に推進してまいりました。
 海外生産拠点であるドイツ及びアメリカの子会社においては、各地域のお客様ニーズに対応した現地生産体制の強化を目的に、生産品目の拡大に向けた製品の生産移管を実施するなど、グループ全体の生産効率向上に取り組んでおります。加えて、アメリカにおいては、2026年度の売上高拡大を見据えた生産能力の増強に向けた取り組みを開始いたしました。
 品質面におきましては、各種製造・検査データの「見える化」を推進し、不適合の早期把握や原因分析、是正・予防処置を体系的に行うことで、品質管理体制の高度化に取り組んでまいりました。また、グループ各社との連携を強化し、生産移管の推進に伴う「世界共通品質」の維持・向上に取り組んでまいりました。
 サステナビリティ活動の取り組みでは、前期に策定した「ハーモニック・ドライブ・システムズグループ人権方針」に基づき、当社単体の人権デュー・ディリジェンスを実施し、事業活動における人権尊重の取り組みを着実に進めてまいりました。また、2023年4月に発足したサステナビリティ委員会を中心に、経営層が主体的に関与するガバナンス体制のもと、環境、社会、ガバナンスに関する重要課題への対応を進め、持続可能な企業価値の創出に取り組んでまいりました。あわせて、トップダウンの取り組みに加え、全社員が主体的に参画できる「SDGs提案制度」も定着するなど、グループを挙げたサステナビリティ活動を推進しました。

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2026/06/19 11:00:00 +0900
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