事業の経過及び成果

 遊技機業界におきましては、パチスロ遊技機市場において、新台の販売が低調に推移する傾向が続いております。また、パチンコ遊技機市場において、一部の実績あるシリーズ機を中心に高い評価を受けるタイトルが登場してきております。平成30年2月1日には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則(規則改正)」が施行されております。また、規則改正に伴い日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)及び日本遊技機工業組合(日工組)において自主規制も改正されました。今後の市場活性化に向けては、規則改正及び新たな自主規制に対応した幅広いエンドユーザーに支持される遊技機の開発、供給等が求められております。

 エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境におきましては、スマートデバイス向けなどのデジタルゲーム市場において、国内におけるスマートフォン普及の鈍化、及び有力パブリッシャーの優位性が増していることから、より品質の高いコンテンツの供給が求められており、開発期間の長期化や運営費用が増加傾向にあります。一方、海外におきましては、アジアを中心に今後の成長が期待されております。パッケージゲーム市場におきましては、家庭用ゲーム機の普及による今後の市場拡大に期待が高まっております。PC向けゲーム市場では、Steam等のゲーム配信プラットフォームが拡大傾向にあります。アミューズメント施設・機器市場につきましては、プライズを中心に、施設稼働の向上やユーザー層拡大の兆しがみられております。
 リゾート業界におきましては、訪日外国人数の伸び率は鈍化しているものの増加傾向にあり、ホテルの客室稼働率は引き続き上昇傾向にあります。また、観光立国の実現に向けて、『特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR推進法案)』が国会で成立し、公布、施行されております。

 このような経営環境のもと、当連結会計年度における売上高は3,236億64百万円(前期比11.8%減)、営業利益は177億20百万円(前期比40.0%減)、経常利益は145億78百万円(前期比48.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は89億30百万円(前期比67.7%減)となりました。

 セグメント別の概況は以下のとおりであります。
 なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

遊技機事業

 遊技機事業におきましては、規則改正を受け下期の販売スケジュールの大幅な見直しを行ったことから、パチスロ遊技機におきましては85千台の販売(前期は215千台の販売)、パチンコ遊技機におきましては140千台の販売となりました(前期は138千台の販売)。

 以上の結果、売上高は1,056億49百万円(前期比28.7%減)、営業利益は119億23百万円(前期比54.7%減)となりました。

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

エンタテインメントコンテンツ事業

 デジタルゲーム分野において、既存タイトルに加え、当社連結子会社の株式会社f4samuraiが開発、運営している『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』や、パッケージゲーム『真・女神転生』シリーズ初のスマートフォン向けタイトル『D×2 真・女神転生 リベレーション』の配信を開始したものの、新作タイトルの投入数が当初の想定より下回りました。
 パッケージゲーム分野におきましては、ソニックシリーズの新作『ソニックマニア』、『ソニックフォース』等を発売したほか、海外展開を開始した『ペルソナ5』の累計販売本数が全世界で200万本を突破いたしました。また、過去に発売したタイトルのリピート販売を行ったことから、販売本数は1,733万本(前期は1,028万本の販売)となりました。
 アミューズメント機器分野におきましては、『UFO CATCHER』シリーズ等のプライズ機の販売のほか、CVTキット等の販売を行い堅調に推移しました。
 アミューズメント施設分野におきましては、既存のゲームセンター業態において、プライズを中心に施設オペレーションの強化に取り組んだ結果、国内既存店舗の売上高は前期比で101.9%となりました。
 映像・玩具分野におきましては、平成29年の邦画興行収入ランキングで1位を獲得した劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』の配給収入やアニメのネット配信に伴う収入を計上したほか、玩具において『ディズニー&ディズニー/ピクサーキャラクターズ ドリームスイッチ』等の新製品や、『アンパンマン』シリーズ等の主力製品を中心に展開いたしました。

 以上の結果、売上高は2,080億81百万円(前期比1.2%増)、営業利益は148億41百万円(前期比32.8%増)となりました。

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

リゾート事業

 リゾート事業におきましては、国内有数のリゾート『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、『THE LIVING GARDEN』のオープンや、シーガイアプレミアムメンバーズクラブ会員の増加等により、利用者数は前期比8%増となりました。
 一方で、前期において屋内型テーマパーク事業の開発・運営会社株式の一部売却等を実施したことから、減収となりました。また、IR(統合型リゾート)事業の本格化に向けた先行費用の発生等により、前期比で損失幅が拡大しております。

 以上の結果、売上高は99億32百万円(前期比23.7%減)、営業損失は25億2百万円(前期は営業損失22億44百万円)となりました。

 海外におきましては、Paradise Co., Ltd.との合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が平成29年4月に韓国初のIR(統合型リゾート)『パラダイスシティ』をオープンし、多くのお客様にご利用いただいており、徐々に収益性が改善傾向にあります。

売上高

(百万円)

営業損失

(百万円)

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2018/06/22 12:00:00 +0900
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