当期の事業の概況

 当連結会計年度における世界経済は,新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いていますが,米国・中国を中心に回復が見られました。
 また日本経済においても,世界経済の持ち直しを受け,製造業を中心に回復しつつあります。
 そのような中で,当社グループの主要な販売市場である通信装置や,ロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が増加しました。
 また,フィリピン政府による新型コロナウイルス感染拡大防止政策による一斉の休業命令により,当社グループのフィリピン工場も昨年3月中旬より5月中旬まで余儀なく操業停止となり,第1四半期の売上低下の要因となりましたが,当該フィリピン工場は,現在,操業停止前を上回る水準で稼働しています。
 その結果,当連結会計年度における連結売上収益は77,506百万円(前年同期比9.6%増)となり,連結営業利益は4,830百万円(前年同期比362.7%増),連結税引前当期利益は4,996百万円(前年同期比406.3%増),親会社の所有者に帰属する当期利益は3,942百万円(前年同期比824.7%増)となりました。
 受注高は86,325百万円(前年同期比19.9%増),受注残高は25,727百万円(前年同期比52.2%増)となりました。





セグメント別の業績

日本


 日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は78,146百万円(前年同期比8.0%増)となり,セグメント利益は2,667百万円(前年同期はセグメント損失257百万円)となりました。

北米


 北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は10,724百万円(前年同期比30.7%増)となり,セグメント利益は769百万円(前年同期比403.5%増)となりました。

ヨーロッパ


 ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPES.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は4,552百万円(前年同期比1.7%増)となり,セグメント利益は240百万円(前年同期比20.8%減)となりました。

東アジア


 東アジアには,連結子会社の山洋电气(上海)贸易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋电气技术有限公司,山洋电气贸易(深圳)有限公司,中山市山洋电气有限公司,山洋电气精密机器维修(深圳)有限公司および山洋电气(天津)贸易有限公司があります。セグメント売上収益は12,689百万円(前年同期比44.6%増)となり,セグメント利益は809百万円(前年同期比263.1%増)となりました。

東南アジア


 東南アジアには, 連結子会社のSANYO DENKIPHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。
 なお,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.においては,フィリピン政府による感染防止の政策による一斉の休業命令により,昨年3月中旬より5月中旬まで操業停止を余儀なくされ,第1四半期の売上低下の要因となりました。第2四半期以降,当該フィリピン工場は操業を順調に回復し,当連結会計年度末にかけては操業停止前を上回る水準の稼働となりました。
 セグメント売上収益は23,910百万円(前年同期比27.2%増)となり,セグメント利益は534百万円(前年同期比47.6%増)となりました。


事業部門別の業績

クーリングシステム事業

San Ace(サンエース)は,冷却ファン,ファンユニットなど,山洋電気のクーリングシステム製品を総称するブランドです。

 

 クーリングシステム製品「San Ace」は,通信装置や,ロボット・半導体製造装置などのファクトリーオートメーション向けの需要が増加しました。また,医療機器や空気清浄機向けの需要も大幅に増加しました。一方,プリンター,太陽光発電装置向けの需要は低調でした。
 その結果,売上収益は23,350百万円(前年同期比5.4%増),受注高25,096百万円(前年同期比10.3%増),受注残高6,423百万円(前年同期比37.3%増)となりました。

主要製品
DCファン ファンユニット
耐久ファン エアフローテスター
ACファン PWMコントローラ

 



パワーシステム事業

SANUPS(サナップス)は,無停電電源装置(UPS),インバータ,太陽光発電システム用パワーコンディショナなど,山洋電気のパワーシステム製品を総称するブランドです。

 


 パワーシステム製品「SANUPS」は,防災システム,半導体製造装置,および医療機器向けの需要が増加しました。一方,半導体製造装置以外の産業設備,再生可能エネルギー設備向けの需要は低調でした。
 その結果,売上収益は7,223百万円(前年同期比7.8%減),受注高6,905百万円(前年同期比15.3%減),受注残高1,834百万円(前年同期比14.8%減)となりました。

主要製品
UPS(無停電電源装置) インバータ
パワーコンディショナ 無瞬断切換装置
グリッド管理装置 防災用ディーゼル発電装置
瞬時電圧低下補償装置



サーボシステム事業

SANMOTION(サンモーション)は,サーボモータ・アンプ,ステッピングモータ・ドライバ,コントローラ,エンコーダなど,山洋電気のサーボシステム製品を総称するブランドです。

 


 サーボシステム製品「SANMOTION」は,中国における5G関連機器や自動車向けの設備投資の増加により,当社の主要な販売市場であるロボット,電子部品実装機,射出成形機,半導体製造装置向けなどの需要が大幅に伸びました。
 その結果,売上収益は40,661百万円(前年同期比24.4%増),受注高48,073百万円(前年同期比44.9%増),受注残高15,928百万円(前年同期比87.0%増)となりました。

主要製品
ACサーボシステム ステッピングシステム
DCサーボシステム モーションコントローラ
リニアサーボシステム



電気機器販売事業

電気機器販売事業は,産業用電気機器,制御機器,電気材料などの販売をおこなう事業です。

 

  産業用電気機器,制御機器,および電気材料の販売は,半導体業界の需要の増加により,大幅に増加しました。一方,リチウムイオン電池を搭載した無停電電源装置の需要は設備投資計画延期の影響により低調でした。
 その結果,売上収益は4,295百万円(前年同期比27.1%減),受注高4,435百万円(前年同期比24.4%減),受注残高993百万円(前年同期比16.5%増)となりました。



電気工事事業

電気工事事業は,産業用コントロールシステムの設計,開発,施行,保全工事を提供する事業です。

 

 主要顧客である鉄鋼業界の需要は回復傾向にありますが,設備投資抑制の影響が大きく低調でした。一方,太陽光発電事業および医療機関向け外部工事は,順調に推移しました。
 その結果,売上収益は1,976百万円(前年同期比7.0%減),受注高1,815百万円(前年同期比11.8%減),受注残高547百万円(前年同期比22.7%減)となりました。



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2021/06/16 11:30:00 +0900
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