第74回 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 7313
テイ・エス テック株式会社主要な事業内容は以下のとおりです。
四輪⾞⽤シートおよび内装品等の製造販売
主要な製品
二輪⾞⽤シートおよび樹脂部品等の製造販売
主要な製品
二輪・四輪以外のシート並びに部品等の製造販売および国内物流⽀援等
主要な製品
当期の世界経済は、米中貿易摩擦による不透明感の⾼まりや、インドを中⼼としたアジア経済の鈍化等、引き続き厳しい市場環境となりました。加えて、第4四半期以降は新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡⼤に伴い、⾃動⾞市場においても工場の稼働停⽌や⼤幅な減産等、⼤きな影響が⽣じました。
当グループにおいては、第3四半期までは中国セグメントでの増産はありましたが、その他セグメントでは経済や客先動向を受けて減産となりました。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡⼤による各国政府主導の操業制限等に伴う客先の⽣産停⽌を受け、中国を⽪切りに、米州やアジア・欧州セグメントにおいて工場の稼働停⽌が発⽣するとともに、稼働可能な工場においても⾃動⾞需要の減退等による受注台数の減少もあり、中国セグメントを除くすべての地域で前年に対して減産となりました。
そのような中、当グループでは新規顧客・新商権獲得に向けた積極的な営業展開、将来を⾒据えた次世代技術開発やさらなる⾼効率体制構築に向けた⽣産ラインの完全⾃動化を⽬指すプロジェクトの推進等に加え、徹底した原価低減を進めてきました。
しかしながら、当連結会計年度における連結業績は、新型コロナウイルス感染症影響等による減産や為替影響により、売上収益は3,596億82百万円と前連結会計年度に⽐べ523億89百万円(12.7%)の減収となりました。利益⾯では減収影響に加え、英国主要客先での2021年⽣産終了の決定を受け、TS TECH UK LTD( 以下、TSUK)において現在の事業規模を維持していくことが難しい状況にあることから、従業員解雇を想定した解雇費⽤引当⾦等の計上を⾏ったことにより、営業利益は263億26百万円と前連結会計年度に⽐べ124億67百万円(32.1%)の減益となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は150億64百万円と前連結会計年度に⽐べ106億86百万円(41.5%)の減益となりました。
USドル/円平均為替レート
前連結会計年度累計平均:110.9円
⇒当連結会計年度累計平均:108.7円
人⺠元/円平均為替レート
前連結会計年度累計平均:16.5円
⇒当連結会計年度累計平均:15.6円
■ 企業集団の事業別売上収益
当連結会計年度において実施した設備投資の総額は76億19百万円となりました。主な投資内容は、新機種に係る設備等であります。
特記すべき事項はありません。
■ セグメント別の状況
前連結会計年度との主な増減理由
客先による⼀部機種の⽣産停⽌や新機種量産開始時期の遅れ等による減産により減収となりました。
前連結会計年度との主な増減理由
諸経費の抑制および原価低減に努めましたが、減収影響等により減益となりました。
当期は、ホンダ新型N-WGNや新型FIT⽤シート等の⽣産を開始しました。
新型コロナウイルス感染症影響について、2020年3⽉末時点で工場の稼働停⽌等は発⽣しておらず、当期のセグメント業績への影響は軽微です。
前連結会計年度との主な増減理由
新型コロナウイルス感染症影響等による減産、⾦型売上の減少や為替換算影響等により減収となりました。
前連結会計年度との主な増減理由
諸経費の抑制および原価低減に努めましたが、減収影響等により減益となりました。
当期は、工程ごとの品質保証能⼒強化による品質コスト抑制に取り組み、⾼収益体質の構築に努めました。
新型コロナウイルス感染症影響について、2020年3⽉下旬より⼀部の工場を除き稼働を停⽌したため、当期のセグメント業績に影響が⽣じています。
前連結会計年度との主な増減理由
前期に⽣じた客先による⼀部機種の⽣産停⽌影響の解消等により増産となりましたが、新型コロナウイルス感染症影響や為替換算影響等により減収となりました。
前連結会計年度との主な増減理由
諸経費の抑制および原価低減に努めましたが、減収影響等により減益となりました。
当期は、武漢地区でホンダ新型ENVIX⽤シート、広州地区でホンダ新型BREEZE⽤シート等の⽣産を開始しました。
新型コロナウイルス感染症影響について、春節(2020年1⽉23⽇)から3⽉中旬まで工場が稼働を停⽌したため、当期のセグメント業績に影響が⽣じています。
前連結会計年度との主な増減理由
インドや英国を中⼼とした減産影響および部品売上の減少等により減収となりました。
前連結会計年度との主な増減理由
諸経費の抑制および原価低減に努めましたが、減収影響やTSUKでの解雇費⽤引当⾦等の計上により減益となりました。
当期は、タイでホンダ新型ACCORDや新型CITY⽤シート等の⽣産を開始しました。
新型コロナウイルス感染症影響について、2020年3⽉下旬より⼀部の工場を除き稼働を停⽌していますが、当期のセグメント業績への影響は軽微です。
中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
2019年(2019年1⽉〜12⽉)の⾃動⾞市場は、中国やインドでの新⾞販売台数が⼤きく落ち込みましたが、減速傾向であった中国市場にあっても主要客先をはじめとする⽇系⾃動⾞メーカーのシェア拡⼤が⾒られました。⼀⽅、米国や⽇本、EUの新⾞販売台数は前年並みに留まりました。
2020年に⼊り、世界的に感染が広がった新型コロナウイルス感染症による影響は⼤きく、各国での操業制限や⾃動⾞需要の減退等による⼤幅な減産が予想され、今後も⾮常に厳しい市場環境が続くものと⾒込まれます。
また、⾃動⾞業界では技術⾰新が進み、⾃動⾞の概念を変えうる⼤変⾰期に突⼊しました。ユーザーニーズの変化、熾烈な開発競争、新たな競合の台頭や業界再編等、事業環境の変化が急速に進んでいます。
当グループはこれまで蓄積してきたシート・内装システムサプライヤーならではの多岐にわたる技術を礎に、変化する事業環境の中で、これまでにない新たな価値を創造し続け、社会とともに継続的な事業成長を遂げるため、2030年ビジョンのステートメントに「Innovative quality company - 新たな価値を創造し続ける -」を掲げました。2020年ビジョンに込めた想いでもある当グループが持つ「改⾰」という強い意志を持ち、ぶれることなく引き続き質の⾼い経営とともに新たな価値を創造し続けていきます。新商品・新技術開発、財務・収益体質、人的資源、社会課題対応といった各領域の⽬標を達成し「世界で信頼されるシート・内装のシステムサプライヤー」になるべく、これまで築いた財務基盤をはじめ、すべての経営資源を惜しみなく投⼊し、2030年ビジョン達成に向けて邁進していきます。
最初の⼀歩となる第14次中期経営計画(2020年4⽉〜2023年3⽉)では「ESG※1経営による企業進化」を経営⽅針に、第13次中期経営計画(2017年4⽉〜2020年3⽉)で残した課題を諸施策に反映し、各組織にブレイクダウンしています。「攻め」の施策である「事業成長に向けた進化」と「守り」の施策である「進化を⽀える事業体質強化」の2軸を企業重点施策とし、次の7つの取り組みを加速させていきます。
①オリジナル技術の商品化
次世代⾃動⾞の開発競争が激化する中、センシング技術を活⽤し、シートの持つ新たな可能性を示した「愛されるシート※2」や、⾃動運転時代での新たな⾞室空間を提案した「イノヴェージ※3」をはじめ、これまでにない価値を社会に提供してきました。将来にわたる収益源泉の確保に向け、次世代技術開発を加速させ、独⾃技術をもって顧客の潜在ニーズを引き出す魅⼒ある商品開発に取り組んでいきます。
②戦略的商権の拡大
当グループは事業ドメインを広く構えつつもコア事業であるシート・内装事業に経営資源を集中させ、システムサプライヤーとしての厚い信頼を獲得し、これを事業基盤として継続的な成長を続けてきました。今後、さらなる事業規模拡⼤に向けて主要客先のシェア向上を図るとともに、新規顧客・新規商権獲得のため、オリジナル技術やコスト競争⼒等、当社の強みを最⼤限に活かした営業活動を強⼒に推進していきます。
③事業体制の最適化
当グループは世界14か国に49か所の⽣産拠点を有しており、⾼い商品供給⼒で世界のお客さまに⽇々製品をお届けしています。新規顧客への拡販や既存顧客の新たなニーズに応えるとともに効率化とリスク対応の観点から、⽣産のみならず管理領域も含めたアロケーションを⾒直し、グループ全体で事業の最適化を図ることで、さらなる資本効率の向上を⽬指していきます。
④サステナブル社会への貢献
軽量化技術による⾃動⾞のCO2排出量削減等、事業を通じた社会課題の解決に向けた取り組みはもちろん、企業としての社会的責任を積極的に果たすとともに、社会に利益を還元していくことが、持続的成長には不可欠だと考えています。サステナブルな社会の実現に向け、重要課題(マテリアリティ)への取り組みを加速させるとともに、積極的な情報開示を実施していきます。
⑤品質No.1評価の獲得
ユーザーの命を守る製品をお届けしている当グループにとって、品質は永続的に追求し続けなければならない課題です。また、⾼品質製品の安定供給はコスト低減に結び付き、収益性を⼀層⾼めることにつながると考えています。製造現場での工程検証・改善はもちろん、取引先の管理体制強化、⽣産設備の進化、開発段階における仕様の⾒直し等、あらゆる観点から品質向上を追求し、世界のお客さまから品質No.1の評価獲得を⽬指します。
⑥持続的な収益体質の強化
世界経済の不確実性が⾼まる中でも、⾃動⾞の変化に呼応したオリジナル技術開発など、今後の事業成長に欠かせない分野への徹底した経営資源の投⼊は不可欠です。IoT・AIの活⽤による⽣産⾃動化、オフショア開発のさらなる活⽤、管理体制の強化等、あらゆる角度から効率性・収益性を⾼め、「攻め」の施策展開を⽀える収益体質の強化を図ります。
⑦人・組織の生産性最大化
社員⼀人ひとりが持つ価値観の多様性を認知し、誰もが活き活きと働くことができる諸制度の整備を進めてきました。今後も取り組みを加速させ、個人の⾃律を促し、エンゲージメント※4を醸成するための制度や環境整備により、社員の働きがいを⾼めるとともにさらなる業務効率の向上を図っていきます。
※1 ESG:Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)
※2 愛されるシート:⾃動⾞⽤シート技術とIoTを融合し、乗員の動きをセンシングし、シートをコントローラーとして活⽤できるシートシステム。詳細は愛されるシート特設サイトへ(https://aisareru.jp/)
※3 イノヴェージ:呼吸や⼼拍、運転姿勢等のセンシングや、⾃動運転を想定したこれまでにないシートアレンジ等、当社が持つ未来技術を結集し、次世代の⾞室空間を提案した東京モーターショー2019出展品
※4 エンゲージメント:会社と社員が信頼し貢献し合う関係
1)企業集団の財産および損益の状況の推移
2)当社の財産および損益の状況の推移
(注)
「『税効果に係る会計基準』の⼀部改正」(企業会計基準第28号 2018年2⽉16⽇)等を第73期の期首から適⽤しており、第72期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適⽤した後の指標等となっております。
1)重要な子会社の状況(2020年3月31日時点)
(注)
2020年5⽉15⽇付で株式会社ホンダカーズ埼玉北の全株式を取得し、連結子会社といたしました。
2)その他の重要な企業結合の状況
本田技研工業株式会社は、当社の株式を15,360千株(22.6%)保有しており、当社は同社の持分法適⽤の関連会社であります。当社は同社へ当社製品を販売しております。
1)当社グループの従業員の状況
(注)
2)当社の従業員の状況
(注)
該当する事項はありません。
該当する事項はありません。