企業集団の現況

当連結会計年度の事業の状況

① 事業の経過及び成果

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策等の効果もあって、景気の緩やかな回復基調が続いております。個人消費につきましては、消費者マインドの持ち直しとともに、緩やかではありますが持ち直しております。

 一方、海外では、アメリカの金融政策正常化の影響、中国を始めとするアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響等による国内景気への影響が懸念されております。

 家電販売市場につきましては、2018年12月1日より新4K8K衛星放送が開始となり、4Kテレビが好調に推移したほか、エアコンが好調に推移し、冷蔵庫、洗濯機が堅調に推移したものの、PC本体等は低調に推移し、市場全体ではおおむね横ばいで推移しております。

 携帯電話等販売市場につきましては、2016年に適用開始となった電気通信事業法の一部改正の影響による過度な販売競争の抑制の結果生じた買換需要の低迷を背景に、キャリアブランドの端末販売台数は引き続き低調に推移しております。

 インターネット接続市場につきましては、スマートデバイス普及による場所を選ばないインターネット利用への移行が進展したことで、移動系高速ブロードバンド接続サービスの契約数が大幅に増加している一方、固定系ブロードバンド接続サービスは、主力のFTTH接続サービスの契約数の伸び率が鈍化傾向にあります。他方、インターネット広告市場につきましては、主にスマートフォンの利用者拡大を背景に拡大基調にあります。

 このような状況下におきまして、当社グループは「デジタル一番星」、「お客様満足度No.1」を常に追求し、その実現のために「選びやすい売場」及び「お客様の立場に立った接客」を心がけ、コンサルティングセールスのレベルアップやお客様のニーズに合致したサービスの充実に取り組んでまいりました。

 デジタル家電専門店運営事業では、変化するお客様のライフスタイルに応えるため、勉強会や研修を通して知識・経験の共有及び深化を図り、お客様のニーズを満たす新しい商品・サービスの充実に取り組んでおります。

 キャリアショップ運営事業及びインターネット事業では、新卒社員の採用強化や、教育・研修の推進、更に当社グループにおける経営方針の共有を通じて、グループとしての一体感を醸成するとともに、生産性の向上及び一層のサービス品質の向上に取り組んでおります。

 店舗展開につきましては、デジタル家電専門店運営事業では、スクラップアンドビルドを含め、デジタル家電専門店19店舗を新規出店、6店舗を閉店し175店舗となり、通信専門店を合わせて205店舗となりました。

 キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせて、スクラップアンドビルドを含め、30店舗を新規出店・新規獲得し、47店舗を閉店・譲渡したため、646店舗となりました。

 以上の結果、当連結会計年度末における総店舗数は851店舗(海外子会社77店舗除く)となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は5,130億57百万円(前年同期比102.2%)、営業利益は192億12百万円(前年同期比112.7%)、経常利益は210億46百万円(前年同期比117.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は146億80百万円(前年同期比107.7%)となりました。

 また、当社グループの経営指標として重要視しておりますEBITDA(※)は、330億95百万円(前年同期比108.7%)となりました。

(※)EBITDA=経常利益+支払利息+社債利息+減価償却費+のれん償却額


 セグメントの業績は次のとおりであります。

(デジタル家電専門店運営事業)

 デジタル家電専門店運営事業においては、エアコン、冷蔵庫、洗濯機等が好調に推移いたしました。

 また、前年にグループ入りした子会社ニフティ株式会社とのシナジー効果が出たことに加え、当社の強みであるお客様に寄り添ったコンサルティングセールスが、「質」を求めるお客様のニーズに合致し、新商品や白物家電の比率が向上したことにより収益が伸長いたしました。

 この結果、売上高は2,180億85百万円(前年同期比109.5%)、セグメント利益は115億90百万円(前年同期比106.6%)、のれん償却前セグメント利益(※)は115億90百万円(前年同期比106.6%)となりました。

(キャリアショップ運営事業)

 キャリアショップ運営事業においては、2018年4月1日付でノジマグループ内でKDDI事業を行っている西日本モバイル株式会社をアイ・ティー・エックス株式会社が吸収合併し、アイ・ティー・エックス株式会社がdocomo事業・KDDI事業に全力で向かえる体制を整備する等、企業競争力の更なる向上に取り組んでまいりました。

 主要な子会社でありますアイ・ティー・エックス株式会社においては、買換需要の低迷も伴い販売台数は前年同期を下回りましたが、営業力強化の結果、売上総利益は横ばいにとどまり、営業利益は伸長いたしました。今後の営業力向上のため、人材育成及び店舗移転・改装への投資を積極的に行っております。

 この結果、売上高は2,380億52百万円(前年同期比96.7%)、セグメント利益は65億42百万円(前年同期比106.0%)、のれん償却前セグメント利益(※)は124億52百万円(前年同期比103.5%)となりました。

(インターネット事業)

 インターネット接続事業部門においては、競争環境が厳しい中、NTT東日本、NTT西日本が提供するフレッツ光の卸サービス「@nifty光」のグループ店舗での販売等、効率的な新規顧客の獲得に注力いたしました。WEBサービス事業部門においては、前年より不採算事業の整理を行い、有望サイトに経営資源を集中し、2018年4月に分社化したニフティライフスタイル株式会社(不動産サイト事業、求人サイト事業、温泉サイト事業)に続き、2018年10月1日よりニフティネクサス株式会社(ニュースサイト事業、ポイントビジネス事業、デジタルマーケティング事業)をスタートさせる等、より迅速な経営判断を行い、収益性を高めながら成長できる体制を整備してまいりました。

 この結果、売上高は503億38百万円(前年同期比100.6%)、セグメント利益は27億62百万円(前年同期比340.9%)、のれん償却前セグメント利益(※)は52億1百万円(前年同期比160.2%)となりました。

(海外事業)

 当連結会計年度末に家電、IT製品及び家具の小売事業及びクレジットでの販売をシンガポール・マレーシア・インドネシアに展開するCourts Asia Ltd.を連結子会社としたことにより海外事業セグメントを追加いたしました。

 なお、Courts Asia Ltd.については、貸借対照表のみを連結しております。

(※)のれん償却前セグメント利益=セグメント利益+のれん償却額+契約関連無形資産償却額+顧客関連無形資産償却額


② 設備投資の状況

 当連結会計年度において実施いたしました設備投資の総額は42億44百万円で、その主なものは次のとおりであります。

㈱ノジマ


③ 資金調達の状況

 当社グループは、運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能にするため、主要取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。

 当社は、運転資金を調達するため、財務制限条項が付されたリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。


④ 他の会社の株式その他の持分又は新株予約権等の取得又は処分の状況

 該当事項はありません。

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2019/06/14 12:00:00 +0900
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