対処すべき課題

 今後の我が国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調が継続することが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動をはじめ内外の情勢に留意が求められ、引き続きマーケットの変化を注視する必要があると思われます。
 不動産業におきましては、オフィスビル市場は、企業の旺盛なオフィス拡張需要から引き続き堅調に推移すると見込まれますが、今後の東京都心部におけるオフィス供給増加の影響を注視する必要があると考えております。また分譲住宅市場における新築分譲価格の高止まりを背景に、中古住宅市場やリフォーム・リノベーション市場が徐々に存在感を高めております。
 このような事業環境のなか、当社グループは、中期経営計画「Value Frontier 2020 STAGE2」に基づく、2つの基本方針と3つの成長戦略を引き続き推進してまいります。

 渋谷駅周辺では、東京急行電鉄㈱とともに、世界を牽引する新しいビジネスやカルチャーを発信するステージとして、「エンタテイメントシティSHIBUYA」の実現を目指し、関係者と協力して再開発事業を推進しております。
 2019年度開業予定の施設では、まず「道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」において、商業施設ゾーンに「東急プラザ渋谷」の開業を決定いたしました。新たな「東急プラザ渋谷」では、成熟した大人たちへ、「本物」「本質的」「普遍的」なものの良さを大切にし、時間を積み重ね「成熟」していく豊かな人生を楽しむ新しいライフスタイル観、“MELLOW LIFE”を提案・発信していく計画です。また、「(仮称)南平台プロジェクト」では、多様なワークスタイルをサポートするIoTを活用したスマートオフィスを提供し、社会のニーズにお応えしてまいります。
 あわせて、渋谷のさらなる活性化を図り、イノベーション創出を支えるため、「SHIBUYA スタートアップ100」プロジェクトを開始するなど、広域渋谷圏の街の価値向上に注力してまいります。

 次に、住まいを起点としたライフスタイル提案型街づくり事業として、「LIFE STORY TOWN」を始動いたしました。世代循環型の街づくりを推進している「世田谷中町プロジェクト」を第一弾として、当社グループ各社が竣工後も長期的に街と関わり、社会課題の解決に取り組みながら、新しい時代の、新しいライフスタイルをご提案していくプロジェクトとして、順次展開してまいります。

 広域渋谷圏や住まいに向けたこれらの取り組みなどを通じて、当社グループならではの新たな働き方、住まい方、過ごし方の創造・提案を推進し、“ハコ”や“モノ”を超えてライフスタイルを創造・提案する「価値を創造し続ける企業グループ」を目指してまいります。

 循環型再投資事業の領域拡大では、従来のオフィス、商業施設、賃貸住宅等に加え、再生可能エネルギーや物流等のインフラ・インダストリー、パブリックホテルへと投資領域を拡げてまいりました。また、東急不動産㈱と、2016年度にグループに加入した㈱学生情報センターのリソースを活かした学生レジデンス事業などに引き続き注力し、グループ各社の強みを相互に連携した取り組みによる関与アセットの拡大と収益力の強化を図ってまいります。

 ストックの活用強化では、フロー型社会からストック型社会への環境変化を捉え、お客さまのニーズにお応えするサービスの拡充に引き続き取り組むとともに、リフォーム事業の拡大に向けて設立した㈱東急Re・デザインと管理・仲介の連携によるストック活用ビジネスの領域拡大に努めてまいります。

 ますます重要性が高まるESG(環境・社会・ガバナンス)につきましては、グループの持続的成長と長期的な企業価値向上の実現に向けた重要な経営課題と位置づけております。サステナビリティ(持続可能性)の考え方を事業活動に取り入れ、本業を通じた貢献により社会的責任を果たしていくことを目指し取り組んでまいる所存です。

 株主の皆様におかれましては、引き続き倍旧のご支援とご協力を賜りますようお願い申しあげます。


2018/06/27 12:00:00 +0900
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