第5号議案
当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続更新の件

 当社は、2020年6月11日開催の第38期定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、「当社株式にかかる大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「現プラン」といいます。)を継続更新しておりますが、現プランの有効期限は2022年6月23日開催の第40期定時株主総会(以下「本総会」といいます。)終結の時までとなっております。
 当社は2022年5月13日開催の取締役会において、さらに2年間の継続更新(以下、継続更新後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)を本総会に上程することを決議いたしました。本議案は、本プランの継続更新につき株主の皆様のご承認をお願いするものであります。

【1】継続更新の必要性
 当社は、買収防衛に関する現プランの内容、そして法制面・経済的環境を多面的に検討した結果、買収防衛策の重要性に変わるところはないと判断し、現プランに所要の変更を加え、本総会に本プランの2年間の継続更新を諮るものであります。

【2】継続更新に伴う変更内容の概要
 本継続更新における本プランの変更点は以下のとおりです。なお、プラン設計上における現プランからの実質的な変更点はありません。
 大項番3「継続更新後の本プランの内容」における「Ⅱ.会社の支配に関する基本方針の実現に関する取組み」の、1.当社グループの事業内容、ならびに2.当社グループの企業価値の源泉、3.企業価値向上のための取組み、の各項番の説明を事業環境の変化ならびに2022年3月期に実施した事業セグメントの再編に合わせて変更しました。

 なお、本プランの継続更新および上記変更内容につきましては、社外監査役3名全員が、具体的運用が適正に行われることを条件として同意しております。
 また、本日現在、当社に対する当社株式の大規模買付行為の提案、申し入れ等は一切ありませんので、念のため申し添えます。また、2022年3月31日現在における当社の大株主の状況は本プラン別紙5のとおりです。

【3】継続更新後の本プランの内容
Ⅰ.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
 当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配することが可能な数の株式を取得する買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであり、そのような買付提案を一概に否定すべきではないと考えております。
 しかしながら、株式市場においては、買付けの対象会社(以下、対象会社)の取締役会の賛同を得ず一方的に大規模買付行為の提案を強行する動きがいまだに発生しております。
 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの経営基本理念、企業価値の源泉、各ステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社グループの企業価値および株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者である必要があります。
 したがいまして、企業価値および株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為の提案を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。

Ⅱ.会社の支配に関する基本方針の実現に関する取組み
1.当社グループの事業内容
 当社グループ(当社および子会社である株式会社ビーエスピーソリューションズ、備実必(上海)軟件科技有限公司(略称BSP上海)、株式会社ヒューアップテクノロジー、株式会社ビーティス、株式会社データ総研、株式会社ユニ・トランド、株式会社ユニリタプラス、株式会社無限、株式会社ユニリタエスアールの主要10社により構成)は、グループの事業セグメントを「プロダクトサービス」「クラウドサービス」「プロフェッショナルサービス」の3つに編成し、デジタル技術を活用した社会課題解決を目指し、環境変化のスピードと多様化するマーケットに適応すべく事業を推進しています。各セグメントの役割は下記のとおりです。

「プロダクトサービス」
 中期的な収益基盤としてグループの成長投資を支える源泉を担う位置付けです。これまで培ってきたシステム運用領域の事業の強みを進化させDX(デジタルトランスフォーメーション)の環境下における顧客ニーズへの対応力強化と事業効率の追求により、「安心して使い続けていただける」サービス提供と新規事業開発のリソースを創出するものです。
 当社はこれまで、自社開発のオープン系パッケージソフトを中心に、システム運用領域では、基幹業務システムの運用を正確・効率的に稼働させるために必要なソフトウェア製品ならびにサービスを提供しています。中でも、メインフレーム事業では、金融機関や生損保、大手製造業のお客様を中心とした基幹業務システムの運用管理のためのメインフレーム(大型汎用機)コンピュータ向け自社ソフトウェア製品の販売・サポート事業を30余年にわたり行っており、業界での競争優位性の源泉となっています。

「クラウドサービス」
 当社グループでは、プロダクトの売り方の変化への対応と併せて、これまでの事業で培った知見をもとに顧客のDXを支援するためのクラウド環境でのサービス開発を進めています。
 今日のデジタル技術の進化は、顧客ニーズや購買動向を「所有から利用」へと大きく転換させる誘因となっています。この潮流変化は、当社のプロダクトの提供方法についてもサービス化への対応を迫るものですが、同時にマーケットの拡大の機会にもつながります。
 当社グループにおけるマーケット開拓では、これまでの事業で比率の高かったIT課題解決領域から事業課題、社会課題解決へと領域を拡大することで、顧客がサービスとしての便益を求める新しい市場でスケールするビジネスモデルの構築を目指します。そして、将来の事業の柱として確立させるためにリソースを集中し、次なる収益基盤としての成長を目指します。

「プロフェッショナルサービス」
 当社グループのコアコンピタンスである「データ」「プロセス」「サービス」の3つのマネジメント領域における強みと専門性を持つ子会社群(株式会社ビーエスピーソリューションズ、株式会社データ総研、株式会社無限、株式会社ユニリタエスアール)で構成されています。
 本セグメントは、プロダクトサービスやクラウドサービスの顧客価値を高める役割を果たし、グループ事業の第2の成長エンジンとして機能させる位置付けです。顧客がDXの成功体験を実現するためには、ITサービスベンダーとしてもサービス連携における幅広い対応力が求められます。当社グループとしては、業界内でも競争優位性のあるシステム運用やデータマネジメントのコンサルティングから、サービスの導入支援、システムインテグレーション、システム運用のアウトソーシングに至るサービスをワンストップで提供できる体制を構築します。

2 当社グループの企業価値の源泉
 当社グループは、1980年代に日本では数少ない独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカーとして創業した当社(旧株式会社ビーエスピー)を中心としたグループです。当社は、大手企業を顧客基盤とし、メインフレームコンピューターのシステム運用の自動化ソフトウェアを中心に、産業界のIT化の進展とともに順調に事業を拡大してきました。以降、30余年にわたる事業実績をもとに、「システム運用」と「データ活用」のIT領域における専門性と顧客基盤の強みを活かし、当社を中心とした企業集団を形成してきました。特に、当社創業以来の事業であるメインフレーム事業は、30余年にわたり金融機関や大手企業を中心に、社会インフラともいえる顧客の基幹システムの運用を支える製品を提供し続けており、当該市場における高い競争優位性を持っています。
 これまで当社グループは、システムのオープン化、ダウンサイジング化、クラウドの普及、ビッグデータ活用、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった、時代とITの進化に適応すべくグループ戦略をベースとした事業構造の変革と成長を実現しています。現在、当社グループの顧客層は、日本の産業界33業界の全てを網羅し、顧客数は約2,000社にのぼっています。

3 企業価値向上のための取組み
 ITの急速な進化は、顧客の購買動向やニーズを「保有」から「利用」へと大きく変えようとしています。このような変化を受け、現在、当社グループでは、事業構造を「製造・販売型」から「サービス提供型」への転換、事業のサービスシフトを進めています。
 ITの活用が産業界や企業にとっての事業創造や変革に欠かせない現在、当社グループでは、これまで培ってきた事業の強みをベースに、お客様のDXのスムーズな実現のために、システムライフサイクルの上流(コンサルティング)から設計、開発、構築、保守・運用、BPOに至るまで、グループ各社が一丸となって支援する体制をグループ・ワンストップ型で構築しています。加えて、ITの進化の速さ、多様化する顧客ニーズに対応するために、自社単独ではなく、それぞれの業界に強みを持つパートナー企業と当社グループならではの強みを持つ製品やサービスを組み合わせたソリューション提供を行う協業モデル化戦略を推進し、付加価値の高いサービス提供体制を実現しています。

Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
1 本プランの目的
 当社では、企業価値および株主共同の利益をさらに向上させるため、中長期的なスパンでの研究開発投資を実施し、高い技術力を備えた人材を育成するためのプログラムを実施しております。仮に、当社の経営権を奪う者が現われた場合、その者が当社の企業価値の源泉を理解せず、それを活かす諸施策を継続しなければ当社の企業価値は大きく毀損されることとなります。また、当社がお客様に対して実施してきたきめ細かなアフターケア、保守サービス、特に製品バージョンアップの無償提供やライセンス交換サービスなどが維持されなければ、当社はお客様の支持を失うこととなります。
 そこで、当社取締役会は、当社株式の大規模買付が行われた際、当該大規模買付に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、または当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な時間と情報を確保し、株主の皆様のために大規模買付者と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値および株主共同の利益を確保するための措置が必要不可欠であると判断しております。このような基本方針および近時の司法判断の内容等に鑑み、当社取締役会は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、以下の本プランの内容を継続することを決議いたしました。

2 本プランの内容
⑴ 本プランの対象となる買付行為
 本プランにおける「大規模買付行為」とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為をいいます。ただし、予め当社取締役会が同意したものを除きます。また、「大規模買付行為」を行う者を「大規模買付者」といいます。
注1:特定株主グループとは、①当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。)、または②当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所有価証券市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。
注2:議決権割合とは、①特定株主グループが、注1の①の記載に該当する場合は、当社の株券等の保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。)も計算上考慮されるものとします。)、または②特定株主グループが、注1の②の記載に該当する場合は、当社の株券等の買付け等を行う者およびその特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。
注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等または同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。

⑵ 企業価値検討委員会の設置
 対抗措置が当社取締役会の恣意に基づき発動されることを防止するために、当社は3名以上の委員からなる企業価値検討委員会を設置いたします。
 企業価値検討委員会は、当社取締役会から諮問を受けた各事項、および必要と判断する事項について勧告あるいは意見表明を行い、当社取締役会は当該勧告を最大限尊重するものとします。
 また対抗措置の発動には、必ず企業価値検討委員会の勧告を経るものと定款に定めており、取締役会の判断の公正を確保する手段として実質的に機能するよう位置付けております。
 企業価値検討委員会の招集権限は、当社代表取締役、監査役および各委員が有します。
 大規模買付者が当社取締役会に開示した情報は遅滞なく企業価値検討委員会に提供されます。また、企業価値検討委員会は、当社取締役会に対し当社グループに関する必要な情報の提供を求めることができるものとします。
 なお、企業価値検討委員会の委員の氏名および略歴は、別紙4をご参照ください。

⑶ 大規模買付者への情報提供要求
 大規模買付行為を行おうとする者には、本プランに従う旨の「買収意向表明書」を事前にご提出いただきます。当該買収意向表明書には、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先および大規模買付行為の概要を明示していただきます。当社取締役会は、買収意向表明書を受領後、速やかにその旨を開示し、買収意向表明書を受領した日から10営業日以内に、当社取締役会に提供いただく必要情報(以下「本必要情報」といいます。)のリストを大規模買付者に交付します。本必要情報は以下のとおりです。
① 大規模買付者およびそのグループ(共同保有者、特別関係者および各組合員その他の構成員を含みます。)の概要(具体的名称、事業内容、資本構成、財務内容)
② 当社株式取得の目的および想定する株式の取得方法(対価の種類・価格、買付けの時期を含みます。)
③ 対価の算定根拠(算定方法、算定用数値情報を含みます。)および買付資金の裏付け
④ 大規模買付者に対する資金供与者の名称その他の概要
⑤ 大規模買付完了後の経営方針および事業計画(企業価値を維持・向上させる方策等)
⑥ 大規模買付行為完了後の当社グループの従業員、お客様、取引先、地域社会その他の利害関係者との取引についての対応方針
⑦ その他企業価値検討委員会が合理的に必要と判断する情報

 なお、当社取締役会が、本必要情報を精査した後、不十分と判断する場合には、提出期限を定め追加情報の提出を求めることがあります。当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した旨を証明する書面を当該大規模買付者に交付した後に、当該書面を交付した事実およびその交付日を開示いたします。また、本必要情報について、当社株主の皆様の判断のために必要と認める場合には、適切と判断する時点で開示いたします。

⑷ 取締役会による評価期間の設定
 当社取締役会は、当社取締役会による評価・意見・代替案の作成のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として、次の①または②による期間を設定します。大規模買付行為は、次の評価期間が経過した後にのみ実施されるものとします。
① 60日:現金を対価とする公開買付けによる当社の全株式の買付けの場合
② 90日:上記①以外の大規模買付行為の場合
 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じ外部の第三者の専門家等の助言を受けながら、企業価値検討委員会からの勧告を最大限尊重した上で、大規模買付行為の評価・検討を行います。また、必要に応じて、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、さらに、当社取締役会として、株主の皆様に代替案を提示することもあります。

⑸ 大規模買付行為がなされた場合の対応方針
①大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守しない場合
 当社取締役会は、新株予約権の無償割当等の対抗措置をとる場合があります。大規模買付者が手続きを遵守したか否かおよび対抗措置の発動の適否は、企業価値検討委員会の勧告を最大限尊重し、当社取締役会が決定いたします。対抗措置は、当社取締役会が最も適切と判断したものを選択いたします。新株予約権の無償割当を実施する場合の概要は別紙2に記載のものが考えられます。

②大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守した場合
 大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、当該買付提案および当社が提示する買付提案に対する評価・意見・代替案を考慮の上、当社株主の皆様においてご判断いただきます。ただし、以下のいずれかに該当すると認められる場合、対抗措置をとることがあります。
(a)大規模買付者の買付けが以下に定める類型に該当する場合
ⅰ)当社グループの経営に参加する意思がなく、対価をつり上げて高値で株式を当社あるいは当社関係者に引き取らせる目的による買付け(グリーンメイラー)。
ⅱ)大規模買付者が当社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先等を当該大規模買付者やそのグループ会社に移譲させる目的での買付け(焦土化経営)。
ⅲ)大規模買付者が、当社の資産を当該大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定での買付け(資産流用)。
ⅳ)大規模買付者が、当社資産等の売却処分等の利益をもって一時的に高額の株主還元をするか、または一時的高配当による株価急上昇の機会を狙い高値で売り抜ける目的で行う買付け(一時的高配当)。
(b)最初の買付けで全株式の買付けを勧誘せず、二段階目の買付条件を不利に設定し、または明確にしないで買付けする等、株主に事実上売却を強要する行為(強圧的二段階買収)。
(c)大規模買付者が、当該買付行為の内容の是非を判断するために必要となる時間と情報を与えないで行う買付け。
(d)大規模買付者の買付けの条件(対価の価額・種類、買付けの時期、方法の適法性、買付けの実行の蓋然性、買付け後における当社の従業員、取引先その他の当社グループに係る利害関係者の処遇等を含みます。)が当社グループの企業価値および株主共同の利益に比較して明らかに不相当な買付け。
(e)当社グループの技術力、技術力を支える従業員、取引先等との関係を破壊し、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損することが確実であると判断される買付け。

③株主総会決議における対抗措置の発動
 当社取締役会は、企業価値検討委員会から対抗措置の発動に当たり株主総会の承認を得ることを条件とする旨勧告された場合、速やかに株主総会を招集し、対抗措置発動に係る議案を付議いたします。その際、当社取締役会は、本必要情報の概要、当社取締役会の意見および企業価値検討委員会の勧告等の内容その他当社取締役会が適切と判断する事項について、関係法令等に従って適時適切に開示いたします。
 株主総会開催の場合、当社取締役会は、当該株主総会の決議(普通決議によるものとします。)に従います。大規模買付者は、株主総会で対抗措置発動に係る議案が否決されるまでの間、大規模買付行為を実行できないものといたします。なお、株主総会の結果につきましては速やかに開示いたします。

④対抗措置発動の中止
 当社取締役会は、対抗措置を発動することを決定した後、当該大規模買付者が大規模買付行為の撤回または変更を行った場合等、対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、企業価値検討委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置発動の停止または変更を行うことがあります。
 当社取締役会が対抗措置の発動の中止を決議した場合、速やかに当該決議の概要、その他当社取締役会が適切と判断する事項について情報開示を行います。
 対抗措置の中止が決定された場合には、以下の手続となります。
a)新株予約権の無償割当てが決議され新株予約権の無償割当て日前日までに中止が決定された場合には、新株予約権の割当てを中止します。
b)新株予約権の無償割当て実施後、新株予約権の行使期間開始日の前日までに中止が決定された場合には、新株予約権者に当社株式を交付することなく、当社による新株予約権の無償取得を行います。
⑹ 本プランの有効期間、廃止および変更
 本プランの有効期間は、本総会終結の時から2年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。ただし、有効期間満了前に株主総会または当社取締役会により廃止の決議が行われた場合、その時点で廃止されるものとします。
 また、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、企業価値検討委員会の承認を得た上で、本プランを修正し、または変更する場合があります。
 なお、本プランを修正し、または変更した場合は、その内容を適時適切に開示いたします。

3 株主または投資家の皆様への影響
⑴ 本プランの導入時に株主および投資家の皆様に与える影響
 本プランは、新株予約権の無償割当て等の具体的な対抗措置を発動するまでは、株主および投資家の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。
⑵ 対抗措置発動時に株主および投資家の皆様に与える影響
 当社取締役会が具体的対抗措置の発動を決定した場合には、法令および証券取引所規則等に従って適時適切な開示を行います。当社取締役会が新株予約権の無償割当決議を行った場合には、割当期日における株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき新株予約権1個の割合で新株予約権が無償にて割り当てられます。仮に、株主の皆様が、権利行使期間内に、金銭の払込みその他後記(3)②に記載の手続きを経なければ、他の株主の皆様による新株予約権の行使により、その保有する当社株式が希釈化されることになります。
 ただし、当社は、後記(3)③に記載のとおり、当社取締役会が所定の手続きに従って定める一定の大規模買付者ならびにその共同保有者および特別関係者ならびにこれらの者が実質的に支配し、これらの者と共同ないし協調して行動する者として当社取締役会が認めた者等(以下「非適格者」といいます。)以外の株主の皆様から新株予約権を取得し、それと引換えに当社株式を交付することがあります。
 当社がかかる取得手続きを取った場合、非適格者以外の株主の皆様は、新株予約権の行使および金銭の払込みなく当社株式を受領し、当社株式の希釈化は原則として生じません。
 なお、当社は、割当期日および新株予約権の無償割当の効力発生後も、新株予約権の行使期間の開始日の前日までは、新株予約権の無償割当を中止し、または新株予約権者に当社株式を交付せず無償にて新株予約権を取得することがあります。この場合、割当期日後および効力発生日後に売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により不測の損失を被る可能性があります。

⑶ 新株予約権の無償割当に伴って株主の皆様に必要となる手続き
① 名義書換の手続き
 当社取締役会において、新株予約権の無償割当実施の決議を行った場合には、当社は、新株予約権の無償割当にかかる割当期日を法令および当社定款に従い公告いたします。
 この場合、割当期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様に新株予約権が無償割り当てされますので、割当期日までに速やかに振替申請していただく必要があります。
 なお、割当期日における当社の最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、新株予約権の無償割当の効力発生日に、当然に新株予約権者となります。

② 新株予約権の行使手続き
 当社取締役会は、割当期日における当社の最終の株主名簿に記録された株主の皆様に対し、原則として、新株予約権の行使請求書(当社所定の書式によるものとします。)その他新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたします。
 新株予約権の無償割当後、権利行使期間内で、かつ当社による新株予約権の取得の効力発生までの間に、上記必要書類を提出し新株予約権1個当たり1円を下限として当社取締役会が定める価額を払込取扱場所に払い込むことにより、1株の当社株式が発行されます。

③ 当社による新株予約権の取得手続き
 当社は、当社取締役会が新株予約権を取得する旨の決定をした場合、法定の手続きに従い、別途定める日において、新株予約権を取得いたします。また、新株予約権の取得と引き換えに当社株式を株主の皆様に交付する時は、速やかに交付いたします。手続きの詳細は、実際に新株予約権の無償割当を行う際に、株主の皆様に別途お知らせいたします。

Ⅳ.本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値および株主共同の利益に合致し、当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
 当社取締役会は、本プランが上記Ⅰ.「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」に沿い、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上につながり、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
 本プランは、経済産業省および法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則を充足しております。また、本プランは、経済産業省が2008年6月30日に発表した企業価値研究会の「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の報告書内容にも沿っております。

⑵ 企業価値および株主共同の利益の確保・向上させる目的をもって導入されていること
 本プランは、大規模買付行為がなされた際、当該買付行為に応じるか否かを株主の皆様が適切に判断し、あるいは当社取締役会が評価・意見・代替案を提示するために必要かつ十分な情報や時間の確保を求め、大規模買付者と交渉を行うことを可能とし、当社の企業価値および株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されるものであります。

⑶ 株主意思を重視するものであること
 本プランは、本総会におきまして出席株主の過半数の賛成をもって承認可決されなかった場合は廃止されます。
 また、有効期間の満了前であっても、取締役会において本プランを変更または廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で変更または廃止されるものといたします。
 さらに、対抗措置の発動に関し、株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとされております。そのため、本プランの導入および廃止には、株主の意思が反映される仕組みとなっております。また、定款変更においても株主意思をお諮りしております。

⑷ 独立性の高い社外者の判断の重視
 当社は、本プランにおける対抗措置の発動、変更等の実質的な判断を行う機関として、社外取締役、社外監査役または社外の有識者等の独立性の高い社外者で構成する企業価値検討委員会を設置いたします。そのため、本プランの運用は、当社取締役会による恣意的な判断が排除され、客観性、公正さおよび合理性が担保される仕組みとなっております。

⑸ 合理的な客観的要件の設定
 本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。

⑹ デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと
 当社取締役の任期は全員が1年であり、本プランの廃止について特段の手続き的制約を設けられていないことから、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)もしくはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)に該当しません。

以 上

<別紙1>

事前警告型買収防衛策フロー図


<別紙2>

新株予約権の無償割当の概要

1.新株予約権の割当の対象となる株主と割当条件
 当社取締役会所定の基準日の最終株主名簿に記録された株主に、その所有株式(ただし、当社保有の普通株式を除く)1株につき1個の割合で新株予約権を無償で割当てる。

2.新株予約権の内容
⑴ 新株予約権の目的である株式の数または算定方法
 新株予約権の目的となる株式は当社普通株式とし、新株予約権1個当たりの株式の数は取締役会にて決定する。ただし、株式分割または株式併合を行う場合、所要の調整を行う。
⑵ 新株予約権の行使に際して出資される金額または算定方法
 各新株予約権の行使に際して払込すべき額は1円以上の金額で当社取締役会が決定する。
⑶ 新株予約権を行使する期間
 新株予約権の行使期間は、当社取締役会が別途定める期間とする。
⑷ 新株予約権の行使条件
 大規模買付者の株券等保有割合が合計20%以上で、かつ企業価値検討委員会が当該買付行為が下記いずれかに該当すると判断した場合、非適格者は新株予約権を行使できない。
① 大規模買付者が本プランに定める手続きを遵守しない場合
② 大規模買付者の買付けが以下に定める類型する場合
⒜ 当社グループの経営に参加する意思がなく、対価をつり上げて高値で株式を当社あるいは当社関係者に引き取らせる目的による買付け(グリーンメイラー)
⒝ 大規模買付者が当社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先等を当該大規模買付者やそのグループ会社に移譲させる目的での買付け(焦土化経営)
⒞ 大規模買付者が、当社の資産を当該大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定での買付け(資産流用)
⒟ 大規模買付者が、当社資産等の売却処分等の利益をもって一時的に高額の株主還元をするか、または一時的高配当による株価急上昇の機会を狙い高値で売り抜ける目的で行う買付け(一時的高配当)
③ 最初の買付で全株式の買付けを勧誘せず、二段階目の買付条件を不利に設定し、または明確にしないで買付する等、株主に事実上売却を強要する行為(強圧的二段階買収)
④ 大規模買付者が、当該買付行為の内容の是非を判断するために必要となる時間と情報を与えないでする買付け
⑤ 大規模買付者の買付けの条件(対価の価額・種類、買付けの時期、方法の適法性、買付けの実行の蓋然性、買付け後の当社の従業員、取引先その他の当社グループに係る利害関係者の処遇等を含みます。)が当社グループの企業価値および株主共同の利益に比較して明らかに不相当な買付け
⑥  当社グループの技術力、技術力を支える社員、取引先等との関係を破壊し、当社の企業価値および株主共同の利益を毀損することが確実であると判断される買付け
⑸ 新株予約権の行使により増加する資本金および資本準備金に関する事項
 資本金等増加限度額の2分の1に相当する額を資本金とし、その余を資本準備金とする。
⑹ 新株予約権の譲渡制限
 本新株予約権を譲渡により取得するには、当社の承認を要するものとする。
⑺ 新株予約権の取得
 非適格者以外の新株予約権についてのみ、本新株予約権1個につき当社普通株式1株から3株の交付を条件に、取得日の前日までに未行使の全ての新株予約権を取得する内容の取得条項を付すことがあるものとする。

3.割り当てる新株予約権の総数
 新株予約権の割当総数は、当社取締役会が定める数とする。

<別紙3>
企業価値検討委員会の概要
1.企業価値検討委員会の設置および委員等
⑴ 当社定款第53条の規定に基づき、企業価値検討委員会を設置する。
⑵ 企業価値検討委員会は3名以上の委員で構成し、当社の業務執行を行う経営陣から独立した社外取締役、社外監査役、および社外の有識者(弁護士、公認会計士、実績ある企業経営者、学識経験者等またはこれに準ずる者を含む。)の中から選任する。
⑶ 企業価値検討委員の選任および解任の決議は、過半数の取締役が出席する取締役会において3分の2以上の賛成を要する。

2.企業価値検討委員会の招集および決議等
⑴ 企業価値検討委員会委員、代表取締役および監査役会は、企業価値検討委員会の招集権限を有する。
⑵ 企業価値検討委員会の議事は、過半数の推薦を得た委員が執り行い、その決議は、過半数の委員の出席の上、3分の2以上の賛成多数をもって行う。

3.企業価値検討委員会の審議および決議事項
 企業価値検討委員会は、次の各号を決定し、決定内容および理由を取締役会に勧告する。
 ①本プランにおける対抗措置の発動の是非
 ②本プランにおける対抗措置の中止または撤回
 ③大規模買付者提出情報が必要かつ十分かの判断および追加情報請求時の追加情報の範囲
 ④対抗措置の発動を株主総会に諮るか否かについての勧告
 ⑤本プランの修正または変更
 ⑥その他当社取締役会が企業価値検討委員会に諮問する事項

4.企業価値検討委員会への情報の集約
 企業価値検討委員会は、大規模買付者が提供した情報、その他当社に関する事項について、必要な説明を求めることができる。

5.外部機関からの助言
 企業価値検討委員会は、当社の費用で、独立した第三者(投資銀行、証券会社、シンクタンク、フィナンシャルアドバイザー、弁護士、公認会計士、その他の専門家を含む。)の助言を得ることができる。

<別紙4>
 企業価値検討委員会の委員の氏名および略歴
1.三ツ木 義人(みつぎ よしひと)
【略歴】1957年12月23日生まれ
 1980年4月野村コンピュータシステム株式会社(1988年1月㈱野村総合研究所と合併)入社
 1999年10月同社 流通システム一部長
 2001年4月同社 人事部長
 2002年4月同社 執行役員 人事担当
 2008年4月同社 常務執行役員 流通システム事業本部長
 2011年4月同社 常務執行役員 コンプライアンス・人材開発センター・人事・総務・情報システム・情報セキュリティ担当
 2016年4月同社 常務執行役員関西支社長 兼 中部支社長
 2017年4月同社 理事
 2019年6月当社 社外取締役(現在に至る)

2.原 大(はら たかし)
【略歴】1951年8月24日生まれ
 1975年4月株式会社三和銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)入行
 2002年1月株式会社UFJ銀行 執行役員 広報部長
 2005年5月同行 常務執行役員 財務部担当、人事部・総務部副担当 人事部長
 2006年1月株式会社三菱東京UFJ銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)常務執行役員西日本エリア支社担当
 2008年6月同行 常務取締役 人事部担当
 2009年5月同行 専務取締役 人事部担当
 2010年5月同行 副頭取 西日本駐在
 2012年6月双日株式会社 代表取締役副会長
 2019年6月同社 取締役会長
 2020年6月同社 特別顧問
 2020年6月アルフレッサホールディングス株式会社 社外取締役(現任)
 2020年6月当社 社外取締役(現在に至る)

3.竹中 豊典(たけなか とよのり)
【略歴】1957年12月11日生まれ
 1981年4月株式会社三和銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行)入行
 2002年1月株式会社UFJホールディングス 経営企画主計室長 兼 株式会社UFJ銀行(現 ㈱三菱UFJ銀行) 企画部次長
 2002年10月株式会社UFJ銀行 決済業務部長
 2004年7月株式会社UFJホールディングス 経営企画 主計室長 兼 株式会社UFJ銀行 財務部長
 2005年10月株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 財務企画部 副部長
 2006年7月株式会社三菱東京UFJ銀行(現㈱三菱UFJ銀行)尼崎支社長
 2009年1月日本電子債権機構設立調査株式会社(現 日本電子債権機構㈱) 顧問
 2009年2月同社 代表取締役社長
 2016年6月当社 社外監査役(現在に至る)

<別紙5>

大株主の状況

2022年3月31日現在における当社の大株主の状況は以下のとおりです。

(注)
  1. 当社は、自己株式を474,967株保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。
  2. 持株比率は自己株式を控除して計算しております。
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2022/06/23 18:00:00 +0900
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