第160期定時株主総会招集ご通知 証券コード : 5332

企業集団の事業の経過及び成果

(1)業績の概況

 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における世界経済は世界的なAI関連需要が急速に拡大する一方、米国関税政策等による経済状況の不確実性の高まりや主要地域における住宅市場の停滞、物価上昇等の影響を受け、成長はやや緩慢となっています。
 上記に加え、中東情勢の悪化に伴い、世界経済及びサプライチェーンへの影響が懸念されています。
 わが国の景況感においては、緩やかな回復により底堅さを保っているものの、世界情勢による物価高が続けば個人消費にも物価高を通じて影響が及ぶリスクが存在しています。
 このような事業環境の中、当社グループは2021年度より推進している10ヵ年の中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」で定めた目指す姿の実現に向けて、中期経営課題であるWILL2030 STAGE2(2024年度〜2026年度)に基づき、「グローバル住設事業」と「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。
 「グローバル住設事業」では、「きれいと快適・健康」「環境」を両立するTOTOらしい商品を「サステナブルプロダクツ」と位置付け、これらの商品をグローバルで普及させることにより、地球環境に配慮した、豊かで快適な社会の実現に貢献しています。
 また「新領域事業」では、TOTOオンリーワンのセラミック商品の開発・価値提案などで半導体市場の進化に貢献し、DXによる社会変革を支えます。
 その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が7,374億4千1百万円(前期比1.8%増)、営業利益が537億5千9百万円(前期比10.9%増)、経常利益が606億8千9百万円(前期比20.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、中国大陸事業における事業再編費用や投資有価証券売却益等の特別損益を計上したことにより402億5千7百万円(前期比230.8%増)となりました。
 事業別の業績は、次のとおりです。なお、事業別の売上高については、外部顧客への売上高を記載しています。

当期の連結業績

(2)事業別の状況

 グローバル住設事業 

 「日本住設事業」「海外住設事業」の2つの事業で構成しています。
 当連結会計年度の業績は、売上高が6,697億4千2百万円(前期比0.6%減)、営業利益が279億2千1百万円(前期比9.7%減)となりました。

<日本住設事業>

 当連結会計年度の業績は、売上高が4,796億6千3百万円(前期比0.3%減)、営業利益が202億5千3百万円(前期比7.5%減)となりました。
 2018年度に開始した「あんしんリモデル戦略」は年々進化を遂げ、ショールームだけでなくオンライン(WEB)上においても、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスでお客様により良い生活価値を提案することにより、リモデルの需要喚起を図っています。
 また、これまで創り出してきた清潔なトイレ文化を日本から世界へ発信していくことに加え、より衛生的で環境性能に優れた高付加価値商品の開発・提案を強化しています。
 一方で、各種コストアップなどの影響により営業利益が漸減傾向であることに対しては構造的課題と捉え、変化していく国内需要に対しての新しい付加価値提供と共に、資産と事業活動の徹底的な効率化を図り、2030年度時点での資本コスト越えの利益率を実現すべく強固な事業体質を再構築します。

【受賞商品】TOTO Wellness UX
(ネオレストLS-W/AS-W、「TOTOウェルネス」アプリ)

<海外住設事業>
(米州事業)

 当連結会計年度の業績は、売上高が756億2千3百万円(前期比7.3%増)、営業利益が47億9千万円(前期比7.0%減)となりました。
 米国では、中高級市場において清潔機能を中心に価値伝達を強化し、「ネオレスト」及び「ウォシュレット」並びに節水大便器などの快適性、デザイン性がお客様に評価されています。
 また、米州市場での供給体制強化を目的として、2025年11月よりジョージア州モロー市の既存工場敷地内に建て替えた新工場棟にて衛生陶器の生産を開始しました。最新鋭の設備を導入し、生産能力は従来と比べ150%に拡大、お客様へ確実かつタイムリーに商品をお届けできる体制を構築します。
 さらに、ショールーム展示の拡充やホームページの充実、eコマースやリテール多店舗店による販売体制整備、アフターサービス体制の整備など、お客様接点の強化や効率的な供給体制づくりを推進しています。

アメリカ合衆国フロリダ州オーランドで開催された
北米最大規模の国際見本市
「KBIS2026」

<海外住設事業>
(アジア・オセアニア事業)

 当連結会計年度の業績は、売上高が549億1千4百万円(前期比9.3%増)、営業利益が102億3千9百万円(前期比24.3%増)となりました。
 アジア地域では、高級ブランドとしての認知度を活かした事業活動を推進しています。そのうち、台湾地域では「ウォシュレット」を中心とした顧客接点強化や、ショールームにおける販売員の教育、展示内容の拡充を行い、リモデル需要の取り込みを進めています。ベトナム、インド、中東などのその他地域では中期的な成長を目指し販売力強化やお客様接点の量・質の向上やアフターサービス体制の整備などに取り組んでおり、その一環として、中東地域では2025年9月にサウジアラビア王国の首都リヤドに現地法人「TOTO AR Company」を設立しました。
 また、各国・地域において「ネオレスト」や「ウォシュレット」の積極的なプロモーションを展開し、5スターホテルなどの著名物件の受注強化を推進しています。
 あわせて、世界の供給基地として生産体制を充実させ、各国・地域に根差した企業としての活動を推進しています。

「ウォシュレット」が採用されている高級ホテル
「コートヤード・バイ・マリオット・ダナン・ハン・リバー」(ベトナム)

<海外住設事業>
(欧州事業)

 当連結会計年度の業績は、売上高が56億7千7百万円(前期比16.3%増)、営業損失が4億2千8百万円(前連結会計年度は営業損失8億1千2百万円)となりました。
 欧州では、グローバルにおけるTOTOブランドの発信と、欧州のお客様の嗜好に合ったデザイン性の高い商品の販売やショールーム展示を通じて価値訴求の取り組みを強化しています。
 重点的に活動を推進しているドイツでは、販売代理店との協業及び施工店の開拓・拡大に注力しています。そういった中、2025年3月に実施された世界最大級の住宅設備展示会「ISH 2025」において、前回に続きメイン展示ホールの「Forum0」に一社単独で出展し、ブランド価値訴求を行った結果、多くのお客様から高い評価をいただいています。
 イギリス、フランスでは、5スターホテルなどの高級現場での「ネオレスト」や「ウォシュレット」を中心としたきれいで快適な高付加価値商品の認知度が向上し、採用が進んでいます。

「ウォシュレット」が採用されている高級ホテル
「ホテル・プラザ・アテネ・パリ」(フランス)

<海外住設事業>
(中国大陸事業)

 当連結会計年度の業績は、売上高が538億6千3百万円(前期比19.5%減)、営業損失が69億3千4百万円(前連結会計年度は営業損失35億5千4百万円)となりました。
 独自技術・新たな付加価値の提案とあわせて、急速に変化する市場に対応できる商品やコスト競争力のある商品投入など、新たな事業戦略を推進しています。長年培ってきたTOTOブランドへの信頼を軸に、当社の強みが活きるリモデル領域にリソースを集中し、お客様へのきめ細かい提案を実践していきます。
 また、生産体制については、衛生陶器工場2拠点の閉鎖やその他工場でも人員体制の最適化を図るなど事業規模に適した体制の再構築を進め、生産効率を高める最新鋭の設備を備えた工場への集約を実施することで、変化の激しい市場環境へ柔軟に対応し、安定的な収益構造への事業転換を図ります。2030年度、資本コストを超える収益性の確保を見据え、2026年度には黒字化達成に向け、事業活動を推進しています。

ウォシュレット一体形便器「WASHLET G5B」

 新領域事業 

<セラミック事業>

 当連結会計年度の業績は、売上高が674億1千4百万円(前期比34.0%増)、営業利益が289億4千3百万円(前期比41.7%増)となりました。
 半導体デバイスメーカーの既設工場での稼働率向上に伴い、交換需要が堅調に推移し、当社グループの半導体製造装置に採用されているセラミック製品の売上も前年に比べて拡大しました。
 世界的なAI需要の拡大など、今後も伸長が期待される半導体市場を見据え、当社は静電チャックを中心としたファインセラミックス技術の深耕と開発強化に注力しています。
 加えて、スマートファクトリーのさらなる高度化を推進し、自動化・最適化による高効率生産を実現することで需要変動への即応力を高め、技術革新と生産革新の両輪を回し、変化の激しい市場環境において着実な成長を実現し、半導体サプライチェーンにおける存在感を高めていきます。

【ご参考】

スマートフォン製造を支えるTOTOのファインセラミックス

TOTOのファインセラミックス商品は半導体や液晶パネルの製造装置の一部材として使用されています。

 その他 

<社外からの評価について>

(サステナビリティ関連)
 世界の代表的なESG投資指標である「Dow Jones Best in Class Indices」の「World Index」の構成銘柄に2026年5月に選定されました。同銘柄への選定は14回目となります。また、アジア・太平洋地域版の「Asia Pacific Index」の構成銘柄にも17年連続で選定されています。
 また、グローバルな環境情報開示システムを運営する国際的な非営利団体であるCDPより、気候変動、水セキュリティへの取り組みにおいて、最高評価の「Aリスト」に選定されました。気候変動については3年連続、水セキュリティについては2年連続の選定となり、「Aリスト」へのダブル選定は2年連続となりました。

(デザインへの評価)
 国際的に権威のある「iFデザイン賞2026」のプロダクトデザイン部門において、「G selection shower」、「AURORA」、「WASHLET G5B」が受賞となりました。加えて、ユーザーエクスペリエンス(UX)部門において、「TOTO Wellness UX」が、テクノロジーと健康習慣をシームレスに繋ぐ卓越した顧客体験を高く評価され、初受賞となりました。これにより、当社グループでは13年連続の「iFデザイン賞」受賞となります。
 当社グループでは、引き続きデザインとテクノロジーの融合を追求し、TOTOらしい商品をグローバルに普及させることで、「持続可能な社会」、「きれいで快適・健康な暮らし」の実現に貢献していきます。

2.資金調達についての状況

(1)資金調達

 当社グループは、設備投資に必要な資金及びその他の所要資金には手元資金を充当することを基本方針とし、その他ではグループ内ファイナンスの活用により、効率的な資金調達をしています。
 当期末のコマーシャル・ペーパー及び借入金の残高は前期に対し88百万円減の677億8千5百万円となりました。

(2)設備投資の状況

 当期に実施した当社グループの設備投資の支出額は、431億5千9百万円となりました。
<グローバル住設事業(日本)>
 情報化投資、生産設備導入・更新、新商品金型、ショールーム展示品の入替等で、設備投資の支出額は184億8千2百万円となりました。
<グローバル住設事業(海外)>
 生産設備導入・更新、新商品金型等で、設備投資の支出額は191億3千5百万円となりました。
<新領域事業>
 生産設備導入・更新等で、設備投資の支出額は49億6千6百万円となりました。
<全社>
 研究開発設備導入で、設備投資の支出額は5億7千4百万円となりました。

(3)他の会社の株式の取得等

 該当事項はありません。

3.直前3事業年度の財産及び損益の状況

 ご参考  連結財務ハイライト

(1)企業集団(連結)の営業成績及び財産の状況の推移

(2)当社の営業成績及び財産の状況の推移

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2026/06/23 11:00:00 +0900
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