対処すべき課題

 当社グループを取り巻く環境は、足元においては、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の悪化から、ワクチンの普及とともに経済活動の正常化が進むことが期待される一方、世界中で、社会、経済、人々の生活が激変し、価値観も大きく変わり、不確実性が増しております。また、中長期的にはCASE(未来の車の特性をConnected・Autonomous・Shared・Electricの頭文字で表したもの)に代表される自動車業界の大変革が当社グループの事業に大きな影響・変化をもたらすことが確実視されております。
 さらに昨年10月には菅総理大臣が所信表明演説において「2050年のカーボンニュートラル」(2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロ)を目指すことを宣言しておりますが、当社グループとしてもその方針に賛同し、これに貢献できるよう、自らの生産プロセス改革やクリーンエネルギーの導入など、CO2 排出削減に取り組んでまいります。
 また、DX推進においても、IT技術を活用したデータの一気通貫を実現し、業務改革、生産性向上、新分野への事業展開など戦略的に取り組んでまいります。
 そのようななか、当社グループは、「2030年ビジョン」実現を目指し、今後3年間で取り組むべき重点課題、道筋を具体的に落とし込んだ実行計画として2021-23中期計画を策定いたしました。2021年度は、そのスタート年度として、「アフターコロナからのさらなる飛躍へAichi Wayでの “大変革” !」をスローガンとして、以下の施策を中心に取り組んでまいります。

1. アフターコロナからのV字回復と真の限量経営での基盤強靭化

  1. :販売/生産/収益の小刻みな情報共有と迅速かつタイムリーな環境変化への対応
  2. :販価に見合う企画段階からの固定費マネジメントの徹底
  3. :TPSをベースにした工程改善による要員マネジメントの実践
  4. :一人一人が意識や行動を変え、仕事の品質を高める「自工程完結」

2. 大変革期を生き抜き、社会の持続的成長に貢献する事業化の推進

  1. :鍛鋼一貫による付加価値向上とステンレス分野の事業領域拡大
  2. :DX(データ一気通貫とスマートファクトリー)によるビジネスプロセス改革の実現
  3. :クルマの電動化・自動運転に対応した新ビジネスの事業化加速
  4. :人々の豊かな生活や環境保全に役立つ新ビジネスの実現
  5. :カーボンニュートラルに寄与するエネルギー効率向上

3. グローバルでの連結収益力を磨く

  1. :競争力強化を目指したHome&Awayでのグループ内・外の事業見直し
  2. :将来の競争力、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)・BAP(Backup Action Plan:代替生産対応)を見据えたグローバル供給体制の構築
  3. :子会社の将来ビジョンに応じた戦略的資源配分と「限量経営」定着による収益力向上

4. 明るく、風通しの良い職場に向けて

  1. :双方向コミュニケーションで風通しの良い規律ある明るい職場づくり
  2. :「人を育てる」管理監督者教育の充実
  3. :抜本的な働き方改革(ダイバーシティ推進、65歳現役社会の実現等)によるワーク・ライフの充実

 これらの取り組みをさらに加速・強化することにより、全社員が心を1つに力を1つに、モノづくり力の向上とESG経営実践に向け、全員参加で取り組み、当社グループの企業価値を高めてまいります。

株主のみなさまにおかれましては、引き続き変わらぬご支援とご指導を賜りますようお願い申しあげます。

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2021/06/23 11:00:00 +0900
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