当社の取締役の固定報酬の額は、1997年6月27日開催の第75期定時株主総会において、月額30,000千円以内(ただし、使用人分給与は含まない。)とご承認いただいておりますが、今般、取締役に当社グループの企業価値の向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役と株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、役員報酬制度の見直しを図る一環として、現行の取締役の金銭報酬の額とは別枠で、(1)①新たに事後交付型業績連動型株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット制度)(以下「本制度」といいます。)を導入し、当社の取締役(社外取締役を除き、以下「対象取締役」といいます。)に対し、第101期事業年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)以降の業績に連動して、株式報酬として事後交付型業績連動型株式を付与すること、及び、②本制度導入に係る移行措置(以下「本移行措置」といいます。)として、第3号議案が原案どおり承認可決された場合に再任される対象取締役4名(以下「再任取締役」といいます。)に対し、第100期事業年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで。以下「本事業年度」といいます。)の業績に連動して、株式報酬として譲渡制限付株式を付与すること、並びに、(2)これまで毎年の定時株主総会に付議して都度ご承認をいただいておりました金銭による業績連動賞与について、業績連動賞与のうち金銭報酬部分に係る報酬枠(以下「本報酬枠」といいます。)を新たに定めることにつきご承認をお願いするものです。
なお、当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を定めており、その概要は事業報告の56頁に記載のとおりでありますが、当社は、本議案をご承認いただいた場合に、当該方針を変更することを予定しており、変更後の内容の概要は、本招集ご通知26頁に参考資料として記載しております。本議案の内容については、いずれも変更後の当該決定方針に沿って取締役の個人別の報酬等の内容を定めるために必要かつ相当なものであると判断しております。また、2022年3月31日現在の当社発行済普通株式総数(25,748,431株)に占める、本制度により付与される事後交付型業績連動型株式の上限数(年2万株)及び本移行措置により付与される譲渡制限付株式の上限数(1万株)の割合は、それぞれ約0.08%及び約0.04%であり、本制度及び本移行措置に伴う希釈化率は軽微であることから、本制度による事後交付型業績連動型株式の付与及び本移行措置による譲渡制限付株式の付与は相当なものであると判断しております。また、本報酬枠(年額200,000千円以内)は、現行の取締役の金銭報酬(月次固定報酬)の額を年額換算した上限値(年額360,000千円)を上回るものではなく、適切なインセンティブを与えるとともに、過度なリスクテイクを防止するという観点からも相当なものであると判断しております。さらに、本議案の内容については、社外取締役と代表取締役で構成する任意の報酬委員会より、相当である旨の意見を得ております。
なお、現在の取締役は7名(うち社外取締役3名)ですが、第3号議案が原案どおり承認可決されますと、取締役は10名(うち社外取締役4名)となり、本制度及び本報酬枠の定めに係る取締役(対象取締役)は6名、本移行措置の定めに係る取締役(再任取締役)は4名となります。
Ⅰ本制度の導入について
第1 業績連動型株式報酬制度
1.本制度の概要
本制度は、対象取締役に対し、当社取締役会が定めた、前事業年度期末決算短信に記載した翌事業年度(以下「評価期間」といいます。なお、当初の評価期間は、2022年4月1日から2023年3月31日までの1事業年度です。)中の連結業績の予想値(以下「業績目標」といいます。)の達成割合等に応じて算定される数の当社普通株式を、対象取締役の報酬等として付与する業績連動型の報酬制度であります。したがって、本制度は業績目標の達成割合等に応じて当社普通株式を交付するものであり、本制度の導入時点では、各対象取締役に対してこれらを交付するか否か並びに交付する株式数の額は確定しておりません。
また、本制度による当社の普通株式の発行又は処分に当たっては、当社と対象取締役(当該株式の交付の決議の日において当社の取締役その他当社取締役会で定める地位にある対象取締役に限ります。)との間で、概要、以下の内容を含む株式割当契約(以下「本割当契約」といいます。)を締結するものとします。
2.本制度における報酬等の内容
③「役務提供期間比率」は、在任月数を評価期間の月数で除した比率とします。
第2 本移行措置
1.本移行措置の概要
上記のとおり、本制度は、当初の評価期間を2022年4月1日から2023年3月31日までの1事業年度とするものであり、対象取締役に対して当社の普通株式が発行又は処分される時期は、第102期事業年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)以降となります。
本移行措置は、本制度の導入目的の一つである取締役と株主の皆様との一層の価値共有を早期に実現するため、再任取締役に対し、当社の取締役会決議に基づき、本制度に準じた本事業年度の業績に連動した報酬等として、本事業年度を評価期間とみなして算定した数の譲渡制限付株式を報酬として発行又は処分するものであり、当該発行又は処分に当たっては、当社と再任取締役との間で本割当契約を締結するものとします。
2.本移行措置における報酬等の内容
Ⅱ 本報酬枠の設定について
1.本報酬制度枠の概要
当社は、取締役の報酬と業績等の連動を高めることにより、適正な会社経営を通じて業績向上の意欲や士気を高めることに繋げること、さらに株主の皆様との価値の共有をより一層推進することを目的として、対象取締役に対する賞与につき業績連動賞与制(以下「本賞与制」といいます。)を採用しており、前事業年度の業績に基づき算定した支給金額を毎年の定時株主総会に付議して都度ご承認をいただいておりました。
このたび、本事業年度の賞与から、本賞与制に基づく業績連動報酬のうち金銭報酬部分に係る報酬枠を年額200,000千円以内と設定することといたしたいと存じます。
本賞与制に基づく業績連動報酬のうち金銭報酬部分については、以下<ご参考>として記載しております変更後の取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に基づいて算定することを予定しております。
なお、本報酬枠の設定は、当社の取締役の現行の金銭報酬の額、本制度に係る株式報酬の額及び本移行措置に係る株式報酬の額とは別枠といたします。
<ご参考>取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の変更後の内容の概要
取締役の報酬は、役職・職責に応じて毎月固定額を支給する固定報酬(基本報酬)と、会社業績の達成度によって変動する業績連動報酬(賞与)によって構成される。なお、社外取締役の報酬については、その役割と独立性の観点から、固定報酬のみとし、業績連動報酬は支給しない。
固定報酬額は、株主総会で決議された報酬総額限度額の範囲内において、役職・職責に応じた金額とし、代表取締役および社外取締役から構成される任意の報酬委員会の答申を受け、取締役会決議により決定され、毎月各取締役に支給する。
業績連動報酬は、金銭報酬および株式報酬から構成される。金銭報酬の支給総額は、株主総会で決議された報酬総額限度額の範囲内において、業績連動報酬支給事業年度の前事業年度(評価期間)における親会社の所有者に帰属する当期利益金額の1.0%、かつ、取締役(社外取締役を除く)の基本報酬と業績連動報酬のうち金銭報酬部分との合計額の40%を上限とし、報酬委員会の答申を受け、取締役会の決議により決定される。そして、あらかじめ定めた各取締役の役職に応じた按分値をもとに、報酬委員会の答申を受け、取締役会決議により各取締役への支給額が決定され、各取締役に評価期間終了後に一括支給する。
株式報酬については、株主総会で決議された上限数および報酬総額限度額の範囲内において、評価期間における業績連動報酬の算定の基礎となる指標の達成度に応じて、あらかじめ定めた各取締役の役職に応じた支給株式数をもとに、報酬委員会の答申を受け、取締役会決議により各取締役への支給株式数が決定され、各取締役に当社の普通株式を評価期間終了後に一括支給する。
業績連動報酬の算定の基礎となる指標は、評価期間における4つの算定指標(セグメント利益金額、セグメント利益率、親会社の所有者に帰属する当期利益(損失)金額、親会社の所有者に帰属する当期利益(損失)率)であり、業績連動報酬の額又は数は、これらの算定指標の連結業績予想達成度に応じて算定する。なお、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上した場合には、業績連動報酬は支給しない。取締役(社外取締役を除く)について、報酬等の種類ごとの割合は、業績指標100%達成時において、おおよその目安として固定報酬:業績連動金銭報酬:業績連動株式報酬=6:3:1とする。
固定額報酬および業績連動報酬の個人別支給額の決定については、報酬委員会で固定報酬および業績連動報酬の妥当性を検証した上で、取締役会に対し妥当である旨の答申を行った内容に基づいて算定・決定する方針とする。