株主の皆様へ

 はじめに、新型コロナウイルス感染症により亡くなられた世界中すべての方に、哀悼の意を表すとともに、罹患された方、ご家族の方に、心よりお見舞い申しあげます。また、医療、交通機関やスーパーマーケットなど、最前線の職場で日々困難に立ち向かわれている皆様に、深く感謝申しあげます。私たちも、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、Hondaのものづくりの力を生かして、社会のお役に立てるよう、感染者移送車両やフェイスシールド、人工呼吸器の部品製造など、いま、できる限りの対応を各地域で進めております。

 さて、第96回定時株主総会が、6月19日開催の運びとなりましたので、ここに「定時株主総会招集のご通知」をお届けいたします。本年度総会は、何よりも株主様おひとりおひとりの健康と安全を最優先し、極力、書面またはインターネットによる事前の議決権行使をお願いしております。皆様におかれましては、何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申しあげます。

 続いて、2019年度の連結経営成績をご報告いたします。
 2019年度の売上収益は、14兆9,310億円となりました。営業利益は6,336億円、税引前利益は7,899億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,557億円となりました。
 営業利益は前年度にくらべ927億円の減益となりました。為替影響、一過性影響、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響などを除くと、コストダウン効果や販売費及び一般管理費の減少などにより、実質では、前年度にくらべ1,008億円の増益と試算されます。
 2020年度の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響を現時点において合理的に算定することが困難なことから、未定としております。今後、連結業績予想の算定が可能となった時点で開示する予定です。
 2019年度の年間配当金は1株当たり112円といたしました。2020年度の年間配当金の予想につきましては、現時点では業績見通しの合理的な算定が困難なため、未定とさせていただいております。

 先行き不透明な時ではございますが、このような時にこそ、将来ビジョンを掲げ、進むことが重要だと考えます。Hondaは、「全ての人に、“生活の可能性が拡がる喜び”を提供する」という、2030年ビジョンの実現に向けて、現在、四輪体質強化策を中心とする「既存事業の盤石化」、およびHonda eMaaSをはじめとする「将来の成長に向けた仕込み」を着実に推進中です。さらには、将来の成長に不可欠である「強い商品・強いものづくり・強い事業」を実現するための新しい組織運営体制を、4月にスタートさせております。
 ただし、今回の新型コロナウイルス感染症が世界に与えた大きな影響は、今後、私たちの事業環境だけでなく、人々の価値観にも大きな変化を与えるに違いありません。現在展開している諸施策に加え、将来起こりうる変化にも対応できるような新たな事業方針を定め、今後、株主の皆様にもお示しできるよう、スピード感をもって進めてまいります。

 どのような環境にあっても、Hondaは「人々の生活を豊かにしたい」、「多くの皆さんに喜んでもらいたい」という、私たちの普遍の想いを原動力として、これからも、二輪・四輪・ライフクリエーション・航空機の各事業で、「強い商品・強いものづくり・強い事業」を実行し、2030年ビジョンの実現をめざします。
 株主の皆様におかれましては、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげるとともに、時節柄、くれぐれもご自愛ください。

2020年6月


代表取締役社長


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2020/06/19 12:00:00 +0900
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