第7号議案
取締役2名選任の件〔株主提案〕

〈株主提案(第7号議案)〉

第7号議案は、株主様からご提案いただいたものです。
なお、以下の提案の内容(議案の要領)及び提案の理由は、提案株主から提出されたものを原文のまま記載しています。

取締役会としては、株主提案に反対いたします。

第7号議案に対する反対の理由は33ページ以下に記載しています。

-株主提案-
第7号議案は、株主3D OPPORTUNITY MASTER FUND様から提案されたものです。

議案の要領及び提案の理由等
(1)議案の要領

 Kanya Hasegawa(日本語表記:長谷川寛家、以下、日本語表記にて記載するものとします。)氏及び鳥居敬司氏を取締役に選任する。

(2)提案の理由

 上場企業の取締役会には、企業の資本を、成長投資や内部留保、株主還元等に適切かつ効果的に配分することで、企業価値を中長期的に最大化させることが期待されています。上場企業における企業統治の指針であるコーポレートガバナンス・コードにおいても、「上場会社の取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図るべく」、行動することがその役割・責務として示されています。
 当社においては、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に資する資本配分が行われていません。事実、当社の直近決算期と過去10年平均における資本効率(ROE)はそれぞれ7.4%と5.4%であり、それぞれの期間における同業他社平均の14.1%と10.7%のどちらと比較しても半分程度の水準にあります。
 提案者は、当社の資本効率が同業他社と比較して慢性的に大きく劣後している背景として、当社が、コア事業である組込システム開発・システムインテグレーション事業が生み出す利益を、コア事業への再投資や株主還元ではなく、コア事業とのシナジーが不明確な領域に継続的に再投資するという、不適切かつ非効率な資本配分を行っていることが原因であると考えています。例えば、当社は過去20年間にわたって、コア事業ではないオフィス不動産投資を中心とした有形固定資産の取得に1,000億円強にも及ぶ多額の資金を投じてきました。近年においても、当社は、コア事業に注力する中期方針を明らかにしていながら3、直近5年間の累計当期純利益以上の金額を複合ビル(事務所・飲食店)の開発を中心とした有形固定資産の取得に配分するだけでなく4、2021年~2023年の3年間においても、当該開発に関連した数十億円規模の不動産投資を予定しています5。
 証券会社のアナリストら市場関係者は、過度な不動産への投資を含む、当社の資本配分の不合理性について、過去数年にわたって指摘し続けています。このような状況の中で、提案者は、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目的として、当社との間で、当社が競争力を有するコア事業への再投資や事業ポートフォリオマネジメント等の資本配分についての再検討・見直しについて、複数回にわたり対話を重ねてきました。しかし、現取締役会は、資本配分について課題があるという認識を有しておらず、現在も継続して、コア事業とのシナジーや企業価値への貢献が不明確な事業や資産に投資し続けています。
 提案者は、現取締役会による資本配分は、当社の企業価値を毀損していると考えています。今当社に求められているのは、客観的な基準に基づいた、現状の資本配分の再検討・見直しと、今後の資本配分方針についての実効性の高い監督機能の強化です。提案者は、その実現のためには、資本配分について、少数株主をはじめとするステークホルダーの意見を適切に反映し、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上の観点から、あらゆる選択肢について十分な検証と実効性の高い監督を行うことができる、資本配分に精通した経験及び専門性をもった独立社外取締役を選任することが必要になると考えています。
 そこで、提案者は、長谷川寛家氏及び鳥居敬司氏の2名を当社の社外取締役として選任することを提案します。提案者は、この2名が取締役会に加わることで、取締役会の独立性が向上し、取締役会において、少数株主を含む全ての株主に共通する株主共同の利益が反映された審議が活発化するだけでなく、これまで、そして今後の資本配分についてのあらゆる選択肢の再検討・見直しが、実効性の高い監督の下で行われていくと確信しています。加えて、これらの変化により、取締役会は資本配分等の意思決定において、株主から、より強い信任を得られるようになると考えています。
 候補者らの略歴は「(3)候補者の氏名、略歴等」のとおりですが、各人の推薦理由をまとめると以下のとおりです。
・長谷川寛家氏は、20年近くにわたり、クレジット、不動産、そして上場株式などの広範囲の投資業務を日本及びアジアにおいて行ってきており、資本配分において豊富な経験と幅広い見識を有しています。2015年以降は、当社の株主でもある提案者の資産運用会社である3D Investment Partners Pte Ltd.を創業し、CEO兼CIOとして、同社の経営を担っています。その中で、同氏は、日本の上場企業と建設的な対話を行い、コーポレート・ガバナンスの強化や資本効率の改善を通じた企業価値向上に貢献しています。また、同氏は、株主として様々な日本の上場企業の経営陣(社外取締役を含みます。)との対話を行ってきた経験から、株主の視点だけでなく、上場企業における社外取締役のベストプラクティスについても取締役会に取り入れることが可能です。このような豊富な実績から、同氏は少数株主の利益を代弁し、コーポレート・ガバナンス及び資本配分の改善を通じた当社の企業価値の向上を図るうえで最適な人材であると確信しています。
・鳥居敬司氏は、上場会社である株式会社みずほフィナンシャルグループ代表取締役副社長、伊藤忠商事株式会社の社外監査役を歴任し、財務・会計だけでなく上場会社の取締役として日本の大手企業の経営について豊富な経験と幅広い見識を有しています。また、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(旧:みずほ情報総研株式会社)代表取締役副社長、株式会社セールスフォース・ドットコム特別顧問を歴任し、当社の本業であるITセクターの企業経営についても卓越した専門知識と、実践に裏付けられた経験を有しています。現在は、3D Investment Partners Pte Ltd.の特別顧問として、日本の上場企業と建設的な対話を行い、日本企業の経営についての理解や幅広いネットワークを活用することで、上場企業における複雑なガバナンス上の課題に対応し企業価値の向上に貢献しています。また、同氏は、財務・会計だけでなく、ITセクターにまたがる豊富な企業経営の経験や卓越した専門知識、そしてネットワークから、取締役会や株主、経営陣等の様々なステークホルダーの意見に配慮しつつ、当社の資本配分の課題への対応を通じた企業価値の向上を図るうえで最適な人材であると確信しています。

 なお、当社の定款では、当社の取締役の員数は30名以内と定められており、提案者が推薦する取締役候補者が選任された場合でも取締役の員数の上限を超えることはありません。

(3)候補者の氏名、略歴等


脚注
コーポレートガバナンス・コード原則4
時価総額が1,000億円~1兆円の上場企業で、組込システム開発・システムインテグレーション事業をコア事業としている、伊藤忠テクノソリューションズ、TIS、SCSK、日本ユニシス、日鉄ソリューションズ、ネットワンシステムズ、電通国際情報サービス、NSD、システナ、DTSを同業他社として比較に用いています。
当社は、第51期有価証券報告書において、「会社の経営の基本方針」として、「ICTの発展をお客様価値向上へ結びつけるイノベーション企業グループJを目指し、付加価値向上を実現していくとの中期方針を掲げ、さらに、「中長期的な会社の経営戦略」として、「新技術への果敢な取り組み「AIS-CRM」x「DX」」、「付加価値の高いシステムインテグレーションの推進」、「人材強化と受託開発事業の確実な成長」、「プロダクト事業の精極推進」及び「グループ全体での成長と積極的なグローバル展開」を挙げています。
当社は、過去5年間において、親会社株主に帰属する当期純利益合計338億円に対して、361億円を有形固定資産の取得に配分しています。
当社は、第51期有価証券報告書において、「重要な設備の新設等」として、汐留ビル建設A棟・B棟において、総額128億円の投資を2023年までに予定しており、そのうち44億円が投資済であることを開示しています。

○第7号議案に対する取締役会の反対意見
[意見]

当社の取締役会は、第7号議案に 反対 です。


 当社はこれまで、成長産業であるIT業界の中でも、国内最大規模の独立系SIベンダーとして着実に実績を上げ、企業価値の向上に取り組んでおり、現に2013年12月期以降、8年間連続で売上高及び当期純利益の成長を続けております。
 また、同時に、資本効率の重要性についても充分に認識の上、財務規律を意識した経営を行ってきております。特にソフトウエア開発作業における生産性向上等に取り組んできた結果、ROEも5年連続して上昇するなど(2016年12月期5.3%から2021年12月期7.4%)、資本効率は改善を見せております。同期間(2016年12月末から2021年12月末)のTSR(株主総利回り)は208.0%であり、同期間の配当込みTOPIXのパフォーマンスである146.9%を大きく上回っていることからも、株主の皆様の期待に応える経営が実現されていると考えております。さらに当社は2022年2月10日に、将来3カ年の中期経営計画を公表いたしました。同計画では売上高、利益の拡大を図るとともに、2024年12月期のROE目標を9.0%と設定している通り、今後も資本効率の改善を進めてまいります。

 当社が不動産の取得、保有を行っている趣旨は、持続的な成長と付加価値向上を行い中長期的な企業価値向上を進める中で、コア事業であるソフトウエア開発事業に資する投資として考えているためです。
 当社のコア事業であるソフトウエア開発には、多人数を収容できる作業スペースが必要であり、自社で不動産を保有することにより、当社基準にあったセキュリティ等の安全性が確保できること、プロジェクト毎の最適なレイアウトや環境に機動的に変更できること、同等の賃貸オフィスより割安に社員に提供できること、中長期的な価値棄損リスクが少ないこと等を重視しています。さらに、中長期的な事業成長性を踏まえ、人財採用計画、社員のモチベーションアップへの寄与、お客様やパートナー会社様との取引における信用やビジネス拡大への寄与等も勘案し、その時々において、取得、保有が必要であると判断してきており、この10年の成長と企業価値向上に、自社不動産が寄与してきたと考えております。一方で、過去のリーマンショック時のような不況時には、自社ビルを有効に活用することで事業リスクを軽減でき、昨今のコロナ禍では、自社保有していることを活かしてオフィスへの出勤が必要な社員に対して、座席に飛沫防止パーテーションを設置し、ドアの解放運用や個別ブースの設置など、フロアーでの感染予防の工夫を弾力的かつ迅速に行うことで、社員に安心感をもって勤務してもらうことができました。今後も、不動産の保有については、中長期的な企業価値向上の観点のもと、時機に応じた多面的な評価を行い判断していく所存です。

 当社取締役会は、指名委員会としての機能を有し、過半数が独立社外取締役で構成される経営委員会での審議を経て、スキルや経験のバランスにも配慮し、中長期的かつ継続的な企業価値の最大化への寄与が期待できる取締役候補者を選任することにより、当社基本方針や中期方針のもと企業価値を高めていく最適且つ実効性ある経営監督機能を有する体制となっています。
 今回の第2号議案における会社提案による取締役体制では、取締役会実効性評価の結果を踏まえて、高い財務・会計、ファイナンススキルを有し、当社の属するIT業界にも経験のある独立社外取締役候補者の選任を提案しており、資本配分などの重要なテーマについても、より一層企業価値向上に資するように様々な観点で監督していく体制が整っています。取締役会の構成としても、取締役候補者総数9名に占める独立社外取締役候補者は3名と、独立社外取締役の比率が3分の1を占めており、透明性の高い取締役会を実現しております。そのため、当社取締役会としては、第2号議案においてご提案する取締役候補者9名が最適な布陣であると考えます。なお、本株主提案の候補者は、いずれも提案株主と同一の投資グループに属する関連法人のCEO又は特別顧問でもあり、特定の株主の利益代表になり得る点が懸念されることからも、本株主提案の2名の候補者の選任は適切でないと考えます。

 以上の理由から、当社取締役会としては本株主提案に反対いたします。

※会社提案の第2号議案取締役9名選任の件におけるスキルマトリクスは21ページに記載のとおりであります。

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2022/03/11 16:00:00 +0900
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