事業の経過及びその成果

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が昨年の秋頃から減少してきたことにより一時持ち直しの動きがみられたものの、2022年に入り感染力が強い新たな変異株が出現したことによる感染再拡大や、ウクライナ情勢の緊迫化、円安やエネルギーコストの高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。温浴業界におきましては、新型コロナウイルスの影響による来店客数の減少や飲食など付帯サービスの利用減少に加え、エネルギーや原材料等の様々なコストの上昇、人手不足等により、依然として厳しい経営環境が続いております。
 このような状況の中、当社グループにおいては、連結売上高10,036百万円(前期比14.5%増)、営業損失568百万円(前期営業損失1,524百万円)、経常利益751百万円(前期経常損失926百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,979百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失3,081百万円)となりました。
 なお、「収益認識会計基準」等を当連結会計年度の期首から適用するとともに、従来は営業外収益「その他」に計上していた販売委託契約に係る取引に付随する取引については、売上高に計上する方法に変更しております。この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の売上高が1,783百万円減少し、営業損失が22百万円減少しておりますが、経常損失と税金等調整前当期純損失については変更ありません。

セグメントの業績を示すと次のとおりです。

① 日本
 当セグメントにおきましては、売上高8,374百万円(前期比11.1%増)、セグメント損失(営業損失)476百万円(前期セグメント損失1,153百万円)となりました。
 当連結会計年度における日本の業績は、緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用に伴い、営業時間の短縮やアルコールの提供停止、飲食エリアの時短営業等の制限を強いられたものの、前期に比べ制限内容が緩和されていたことに加え、新規感染者数の減少とともに消費マインドが緩やかに回復したこと等により売上高は増加しました。また、「呪術廻戦」、「東京リベンジャーズ」、「ヒプノシスマイク」等のTVアニメを中心とした様々なコンテンツとのコラボイベントも好評を博し収益向上へ貢献いたしました。一方で、エネルギーコストや原材料費は上昇しており、収益を圧迫する要因となりました。以上のことからセグメント損失となったものの、前期に比べ増収増益となりました。

② 中国
 当セグメントにおきましては、売上高1,662百万円(前期比35.8%増)、セグメント利益(営業利益)45百万円(前期セグメント損失217百万円)となりました。
 当連結会計年度における中国の業績は、前期に一時臨時休業していた直営店があったことや前期に比べて為替が円安に動いたこと等により、売上高が前期に比べ大幅に増加しました。また、増収効果に加え、様々なコストを抑えたことから前期はセグメント損失であったのに対し、セグメント利益(営業黒字)で着地しました。
 なお、新型コロナウイルス感染拡大に対する中国政府からの通達により2022年3月上旬より直営全店を対象に臨時休業しておりましたが、ロックダウン等の制限が解除された地域より順次営業を再開し、2022年7月には直営全店で営業を再開しております。

(次期の見通し)

 新型コロナウイルス感染症拡大による日本国内の経済活動は、緩やかに回復の兆しが見られているものの、以前のように回復するには時間を要するものと予想されます。また、中国のゼロコロナ政策に基づきロックダウンや臨時休業の要請等が今後も突発的に発生することが想定されるとともに、これらの制限の解除後においても中国国内の経済活動や消費活動に大きな影響を与えることも想定されます。加えて、世界的なエネルギーコストや原材料費の上昇、円安についても不確定な要素であり、先行きを見通すことが非常に難しい状況であると認識しております。
 このような状況のもと、当社グループの連結業績予想につきましては、現時点においてその影響額を合理的に算出することが困難であると判断し、未定といたします。今後、合理的な予想の開示が可能になった時点で速やかに公表いたします。
 なお、当社グループは、「(2) 企業集団の対処すべき課題⑦ 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載した対処すべき課題に取り組むことで、経営基盤の安定、業績の回復等に努めてまいります。


次の項目へ
2022/09/28 12:00:00 +0900
外部サイトへ移動します 移動 ×

カメラをかざして
QRコードを
読み取ってください

{{ error }}