事業の経過及び成果

① 事業の状況
 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績、雇用・所得環境の改善により堅調な動きを示していましたが、大型台風やそれに伴う洪水などの自然災害発生、消費増税後の消費行動の停滞に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大とその影響はリーマンショックを超える景気悪化の懸念を招いております。
 食品流通業界におきましては、生活防衛・節約志向の高まり、小売業における業種・業態の垣根を越えた競争の激化による価格への影響、人件費・物流費の高騰によるコスト上昇などを理由として依然として厳しい事業環境となりました。
 このような状況の中、当社グループは、当連結会計年度のミッションを『「進化」と「成長」』とし、「営業・物流・情報・マーチャンダイジング・マーケティング・決済」という卸の基本機能を高めるとともに、業務改革のさらなる推進やローコストオペレーションを追求してまいりました。また、優良顧客との取引深耕はもとより、前年度に資本参加をした菓子卸コンフェックスホールディングス㈱との物流・商流での取り組み、当年度に実施したプリマハム㈱への出資による惣菜事業等の強化、「DELISH KITCHEN」等のレシピ動画サイトを運営する㈱エブリーとの資本業務提携によるデジタルサイネージ事業の推進、液体急速冷凍の技術を活用したリキッドフリーザー方式凍結機「凍眠」の製造販売を行う㈱テクニカンとの業務提携による共同ブランド「凍眠市場(とうみんいちば)」の立ち上げ、ヘルスケアプラットフォーム「FiNC」を運営する㈱FiNC Technologiesへの出資による国内ヘルスケア市場に向けた取り組みなど、取引先への新たな付加価値の提供や卸機能のさらなる強化に向けた施策を実行してまいりました。また、食品ロス削減のためのフードシェアリングプラットフォーム「TABETE(タベテ)」を運営する㈱コークッキングへ出資することで、本業を通じた社会課題の解決に向けて新しいビジネスへのアプローチをはじめました。

② 業績
〔売上高〕
 当連結会計年度の売上高は、組織小売業との取引深耕を推し進めたことなどによる取引増加が発生したものの、前年度下期から一部取引が減少した影響や消費者の嗜好の変化、冷夏の影響等によるビールの売れ行き不振などにより、前年比ほぼ横ばいの6,612億44百万円となりました。
 なお、商品分類別の売上高は以下のとおりであります。

(注)
  1. 記載金額は百万円未満を四捨五入して表示しております。
  2. 発泡酒及びビール風アルコール飲料(第3のビール)の売上高は「ビール」に含んでおります。

〔経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益〕
 利益面では、一部取引形態の変更を主要因とする売上総利益の減少はあったものの、取引変更による販売費の減少及び一般管理費において経費改善を行ったこと、前年度実施した投資による持分法投資損益の増加などにより、経常利益は5,700百万円となりました。
 また、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,976百万円となりました。

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2020/06/18 11:30:00 +0900
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