第107回 定時株主総会招集ご通知 証券コード : 4229

対処すべき課題

 当社グループは、2023年度におきまして収益性改善活動が効果を表し対前年度比大幅増益となりました。一方、2024年度は電子材料分野等に関する戦略投資の減価償却費や経費の増加により、中期経営方針最終年度の財務目標達成に至らぬ単年度事業計画となりました。目標達成に至らない主要因は、半導体市況の低迷、自動車や住宅向け工業材料分野の低迷によるものでありますが、中期経営方針で掲げる目指すべき方向性の実現に向け下記のとおり取り組み、外部事業環境の変化に大きく左右されない事業構造改革を推進してまいります。


電子材料分野を中心とする「高純度・先端材料」
 半導体・電子材料産業は、デジタル化・生成AIの進展などを背景に、国内外を問わず今後も力強く成長を続けることが見込まれております。
 フォトレジスト原料として大きな市場シェアをもつ当社電子材料事業においては、さらなる需要拡大に対応するための増産設備が2024年度稼働予定であり、引き続き戦略的な設備投資を継続してまいります。高品質・低メタル化・環境対応・省人化をコンセプトに最先端分野を中心とした新製品開発や、さらなる設備投資に取り組むことにより持続的成長と社会貢献を両立してまいります。


Green分野としての成長を見据える「環境対応ケミカル」・「高機能糖ケミカル」
 当社が世界で唯一商業生産を行うフェノール樹脂繊維「カイノール」は、その活性炭の優れた吸脱着性能から各種溶剤のリサイクル用途で大きく需要を伸ばしており、2022年度に続き、2025年度稼働に向けた増産工事が進行中であります。旺盛な需要拡大へ対応するための設備投資を進め、地球環境保護などの課題解決に貢献してまいります。
 高機能糖ケミカル分野に関しましては、「糖」×「化学品」の融合による独自製品開発のためのリソースを強化しながら穀物糖化液や糖を原料とする化粧品原料等のマーケティング活動を実施しており、引き続き持続可能な社会の実現に向け当分野の事業化を目指すとともに、厳しい事業環境が続く糖化製品事業の再構築を断行してまいります。


経済的価値・社会的価値向上のための「経営基盤強化」
 当社グループは2030年度CO2排出量30%削減を目標に掲げております。グループ全体での無駄や廃棄物の削減、再生可能エネルギー電力の順次導入などにより、現状においては計画通りの実績を上げており、引き続き目標達成に向け取り組みを強化してまいります。
 また、海外拠点であるインド子会社におきましては、製品品質が顧客に高く評価され、生産能力倍増への投資を実施しており、さらなる拡大を目指してまいります。
 一方、縮小する国内市場及び成熟段階にあるタイ市場への対応を課題と捉え、地域毎に異なるニーズに応えるためのマーケティング活動を拡大し、グループ全体で経営基盤を強化してまいります。

 様々な社会環境の変化を新たな事業機会と前向きに捉え、目指す方向性への積極的な資源投入により事業ポートフォリオ及び利益構造変革を着実に推進し、サステナブルな社会に貢献することにより企業価値を高めてまいります。

 株主の皆様におかれましては、一層のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

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2024/06/21 12:00:00 +0900
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