事業の経過及び成果

 エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境としては、コンシューマ分野におきまして、ゲームコンテンツやサービスの利用環境がデジタル化の進展に伴い、PCや家庭用ゲーム機、モバイル端末等のデバイスや、クラウドゲームサービス等を含むネットワーク上のプラットフォーム等にも拡大・多様化し、市場環境が大きく変化し続けております。ビジネスモデルについては、パッケージ販売やダウンロードコンテンツ販売、F2P、サブスクリプションサービスの定額モデル等、収益機会は多様化しております。ユーザーについては、プレイヤーだけでなく配信者や視聴者等のゲームへの関与の仕方が多様化し、ゲーム市場を取り巻くエコシステムが拡がりを見せる等、今後もグローバルでのゲーム市場の活性化や成長に関心が高まっています。アミューズメント機器市場につきましては、プライズカテゴリーが牽引し、全体では底堅く推移いたしました。
 遊技機業界におきましては、2022年1月末に旧規則機の撤去が概ね完了し、新規則機の市場へと移行いたしました。市場の店舗数及び設置台数につきましては、旧規則機撤去等の影響により、2022年3月末時点では店舗数は約7,900店舗(前期比7.9%減)、設置台数は約366万台(前期比6.1%減)とそれぞれ減少しましたが、一定の市場規模を維持しております。新規則機の状況につきましては、パチンコ遊技機については人気タイトルが複数登場しており、パチスロ遊技機については、稼働は比較的低調に推移しているものの、自主規制等の緩和が断続的に続いており、ユーザーに支持されるタイトルの導入が期待されます。一方で、世界的な半導体不足及び物流の混乱により、部材調達体制が不安定に推移いたしました。
 リゾート業界におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により旅行需要は低調に推移いたしました。国内においては緊急事態宣言等の発出期間外に需要が高まる傾向が見受けられるものの、当連結会計年度において、東京都では約6割の日数が緊急事態宣言等の発出期間となり、需要に大きな影響を与えました。

 このような経営環境のもと、当連結会計年度における売上高は320,949百万円(前期比15.6%増)、営業利益は32,042百万円(前期比389.0%増)、経常利益は33,344百万円(前期は経常利益1,715百万円)、また、投資有価証券売却益を特別利益に計上したほか、繰越欠損金による課税所得の減少や、英国子会社における研究開発に関する税額控除により法人税等が減少したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は37,027百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,274百万円)となりました。


 セグメント別の概況は以下のとおりであります。
 なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 エンタテインメントコンテンツ事業 


 コンシューマ分野におきましては、グローバル同時発売やマルチプラットフォーム対応、リマスタータイトルの投入、サブスクリプション対応等による、「既存IPのグローバルブランド化」に取り組みました。
フルゲームについては、新作タイトルとして、『Humankind™』、『ソニックカラーズ アルティメット』、『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』、『真・女神転生Ⅴ』、『Total War: WARHAMMER III』等を発売し好調に推移したほか、リピートタイトルについても堅調に推移したことにより、販売本数は2,720万本(前期は4,177万本の販売)となりました。F2Pについては、既存タイトル『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』が好調に推移したほか、新作タイトルとして『PSO2 ニュージェネシス』、『シン・クロニクル』をリリースいたしました。
 アミューズメント機器分野におきましては、新作タイトル『英傑大戦』等を発売したほか、UFOキャッチャー®シリーズやプライズ等の販売が好調に推移いたしました。
 映像・玩具分野におきましては、劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』を公開したほか、映像制作や配信に伴う収入等を計上し、玩具においては『カメラもIN!マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコンプレミアム』や『鬼滅の刃POD』等の新製品や定番製品を販売いたしました。
 以上の結果、売上高は235,937百万円(前期比8.3%増)、経常利益は36,861百万円(前期比32.0%増)となりました。

 遊技機事業 


 遊技機事業におきましては、ラインナップの見直し等による「ヒットの創出」や開発効率の向上等による「事業効率の向上」に取り組みました。パチスロ遊技機におきましては、過去作のリバイバルである『パチスロアラジンAクラシック』等の販売を行い、77千台の販売(前期は35千台の販売)となりました。パチンコ遊技機におきましては主力シリーズの最新作『P北斗の拳9 闘神』等の販売を行い、97千台の販売(前期は69千台の販売)となりました。また、前連結会計年度に実施した構造改革効果等により、固定費は低水準で推移いたしました。
 以上の結果、売上高は75,868百万円(前期比42.6%増)、経常利益は10,282百万円(前期は経常損失11,332百万円)となりました。

 リゾート事業 


 リゾート事業におきましては、『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、第3四半期会計期間の施設利用者数が『Go Toトラベル事業』効果を大きく取り込んだ前年同期を上回る等、緊急事態宣言等の発出期間外において、個人客については需要の高さが見られました。一方で、当連結会計年度において、東京都だけでなく宮崎県等でも約6割の日数が緊急事態宣言等の発出期間となり、施設利用者数は新型コロナウイルス感染症に伴う影響を本格的に受ける前の2020年3月期と比較して9.4%減少いたしました。
 海外におきましては、PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.(当社持分法適用関連会社)が運営する『パラダイスシティ』において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う各国の渡航制限の影響等により、2021年1月~12月のドロップ額(テーブルにおけるチップ購入額)が前期比で48.5%、カジノ来場者数が前期比で56.9%となる等、大幅な落ち込みが見られました。
 ※PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.は12月決算のため3ヶ月遅れで計上
 以上の結果、売上高は8,663百万円(前期比37.1%増)、経常損失は6,738百万円(前期は経常損失8,979百万円)となりました。

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2022/06/22 12:00:00 +0900
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