対処すべき課題

【会社の経営の基本方針と経営戦略】
 当社グループは創業以来、事業を通じて社会的課題を解決することで、よりよい社会を作ることを使命としています。そして企業理念の実践を通じて持続的な企業価値の向上を目指し、企業理念を軸にした経営を進めています。
 また、2022年度から2030年度までを長期ビジョン「Shaping the Future 2030」(以下、SF2030)、2022年度から2024年度までの3年間を中期計画「SF 1st Stage」に沿って経営を進めています。

ご参考:
長期ビジョン・中期経営計画の詳細は、以下のウェブサイトからご参照ください。
https://www.omron.com/jp/ja/ir/irlib/sf_info/


【当社グループを取り巻く事業環境の変化と次期(2023年度)の経営計画】
 2023年度は、インフレの拡大や地政学リスクの高まりなど、上期を中心に不透明な事業環境が継続すると見込まれますが、当社グループが事業活動を展開する事業領域では、下期以降に回復基調に向かうと認識しています。一方で、社会・産業構造の変化が進み、SF2030で捉える社会的課題(カーボンニュートラルの実現・デジタル化社会の実現・健康寿命の延伸)や、地政学リスクを背景としたグローバルでのサプライチェーン再編の動きはさらに顕在化し、当社グループにとって多くの事業機会が出現すると認識しています。
 これらの事業環境認識のもと、2023年度の経営方針を「トランスフォーメーションの大加速」と定めました。オムロンは、大きく変化する社会・事業環境に適応し、持続的な成長を成し遂げるため、「事業」、「企業運営・組織能力」のトランスフォーメーションを進めています。また、中期経営計画(SF 1st Stage)の2年目となる2023年度は、不透明な事業環境においても産業構造の変化から生じる事業機会を確実に捉え、売上に結実させていく「自走的成長力の強化」を進めていきます。具体的には、SF 1st Stageで設定した3つのグループ戦略のうち、「1.事業のトランスフォーメーション」、「2.企業運営・組織能力のトランスフォーメーション」を加速すべく、5つの重点取り組みを推進していきます。

5つの重点取り組み
① お客様への社会価値・経済価値の訴求とソリューション提供の加速
 多くの社会的課題の出現やグローバルサプライチェーン再編の動きなどにより、当社が推進する共創型ソリューションの提案機会がより多く出現しています。各事業における営業・マーケティング力を強化し、必要な投資とアクションを加速することで、顧客接点の質と量を飛躍的に高め、売上拡大へと結実させていきます。

② 社員の能力発揮を高める人財マネジメントの強化
 価値創造・そして戦略推進の主体者は社員であり、高度化する社会的課題解決を実現するため、社員一人ひとりの能力発揮度を高め、企業の競争力をより高めていきます。各事業・各機能において社員に成長機会を提供するとともに、ジョブ型制度の運用やキャリア形成支援の強化を図り、「人的創造性」の向上へと繋げていきます。

③ キャッシュの持続的創出力の強化
 常態化するインフレ・不安定なサプライチェーンや金融不安など、多くの経済リスクを内包した事業環境下において、将来成長に向けた投資を実行し続けるためには強固なキャッシュ創出力を備える必要があります。売上成長・価格適正化などにより利益創出力を高めるとともに、徹底した在庫マネジメントにより資産回転率の向上を図ることで、キャッシュの持続的創出力を高めます。

④ グローバルのビジネスバリューチェーンの最適化
 米中対立などに端を発したサプライチェーンの混乱は、依然としてリスクを抱えた状態であり、安定的な生産・供給の実現に向け、各事業のサプライチェーン最適化のアクションを加速させていきます。地産地消を基本スタンスとし、主に、生産の移管や分散、重要製品における部材調達の現地化・複線化を進めていきます。

⑤ DX基盤構築の推進
 データに基づく企業運営の加速に向けて、経営基幹システムの導入推進と徹底した活用を進めていきます。2022年度に欧州での初期構想の構築は完了しており、2023年度は、設計・開発と試験導入による検証を完了させます。また先行エリアとなる欧州と連携し、日本での初期構想の具体化を着実に進めていきます。

 なお、中期経営計画における財務・非財務目標に対する進捗は、以下の通りです。

中期経営計画(SF 1st Stage)の財務目標の進捗

* 営業C/Fは、SF 1st Stage終了時の評価としており、単年度の計画値は公表していません。


中期経営計画(SF 1st Stage)の非財務目標の進捗

*1「 カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」に繋がる注力事業の売上高。
*2 2022年度のGHG排出量は、上海ロックダウン等の一時的な影響を含めた数値。
*3 2023年4月25日時点の見込み数値。
*4 非財務目標の⑧から⑩は、社員投票で決定した目標。


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2023/06/22 11:30:00 +0900
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