事業の経過及びその成果

① 事業環境

 当期の世界経済は、米中貿易摩擦等、保護主義の拡大が世界貿易に影響し、経済が減速局面入りしたところ、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が加わり、全世界の経済がさらに悪化しました。日本経済は、消費税の増税影響等により、成長が鈍化しました。自動車市場は、米中は貿易摩擦、インドは金融不安、ASEANではローン規制強化などの影響により縮小し、日本でも消費税の増税影響等により縮小しました。加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響も2020年2月以降に顕在化し、各市場とも、前年比でマイナスに転じました。

② 事業概況

 当社は、「デンソーグループ2030年長期方針」を策定し、「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい」というスローガンを定めました。また、この長期方針を実現するための道筋として、「デンソーグループ2025年長期構想」を策定し、「電動化」、「先進安全・自動運転」、「コネクティッド」、「非車載事業(FA※/農業)」を注力分野に定め、事業活動を通じて、笑顔広がる社会づくりに貢献していきます。
※FA:ファクトリー・オートメーション(生産ラインの機械化による自動化)

③ 当期の業績

 当期の業績は、売上収益は、物量ベースでは第3四半期までは前期比で横ばいを維持していたものの、為替や第4四半期の新型コロナウイルスの感染症拡大による大幅な市場減速の影響により、5兆1,535億円(前期比2,093億円減、3.9%減)と減収になりました。
 営業利益は下半期に発生した品質費用の引当や、売上減少に伴う操業度差損等により、611億円(前期比2,551億円減、80.7%減)、税引前利益は896億円(前期比2,664億円減、74.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は681億円(前期比1,864億円減、73.2%減)と減益になりました。


地域別売上収益

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2020/06/19 11:00:00 +0900
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