事業の経過及びその成果

① 事業環境

 当期の世界経済は、2020年初めより新型コロナウイルス感染症が拡大し、世界的に経済が大きく落ち込みました。日本の企業収益や業況感は、4月に発令された緊急事態宣言が段階的に解除されていくにつれ、4、5月を底として再び持ち直し始めたものの、新型コロナウイルス感染症による先行きの不確実性が高い状況が続きました。自動車の国内生産、輸出は5月を底としてその後回復基調となりましたが、新型コロナウイルス感染症の状況が不安定であったほか、半導体や素材不足などの影響により車両の生産は世界、日本ともに前年比マイナスとなりました。

② 事業概況

 当社は、「デンソーグループ2030年長期方針」を策定し、「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい。」というスローガンを定めています。一方、新型コロナウイルス感染症の影響や品質問題の発生などにより社会やお客様への新しい価値の提供と、経営・信頼の基盤である品質の立て直しが急務となりました。そのために「環境」「安心」分野での成長戦略の立案・実行と、環境変化に左右されない「引き締まった強靭な企業体質への転換」を同時に推進すべく、デンソー変革プラン「Reborn(リボーン)21」の取り組みを開始しました。デンソーは、「環境」「安心」分野で社会に確かな貢献をすることで「共感」いただける企業を目指し続けます。

③ 当期の業績

 当期の業績は、売上収益は、新型コロナウイルス感染症の拡大による大幅な市場減速の影響により、第1四半期に車両販売が大幅に減少し、その後回復に転じたものの、半導体や素材不足による売上減少などもあり4兆9,367億円(前期比2,168億円減、4.2%減)と減収になりました。営業利益は新型コロナウイルス感染症影響による操業度損や品質費用の引当があったものの、緊急の止血やソフト開発ツール導入による研究開発の効率化など体質変革の加速により、1,551億円(前期比940億円増、153.9%増)、税引前利益は1,938億円(前期比1,041億円増、116.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,251億円(前期比570億円増、83.6%増)と増益になりました。


地域別売上収益

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2021/06/22 11:00:00 +0900
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