事業の経過及びその成果

① 事業環境

 当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種等の防疫や各国の政策対応により、国や地域での差異はあるものの回復傾向でした。しかし、世界の自動車生産は、第1四半期では前年を上回る好調だったものの、第2四半期以降から半導体や原材料不足が深刻化し、車両の減産や一時稼働停止を余儀なくされました。そのほか、部品費・材料費の高騰、米国を中心とした物流混乱や輸送費高騰、新型コロナウイルスの変異株拡大、ウクライナの情勢悪化等、事業活動に影響を与える事象が多数発生しました。

② 事業概況

 当社は「デンソーグループ2030年長期方針」を策定し、「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい。」というスローガンの下、「環境」「安心」への企業活動を通じた社会課題の解決と、持続的社会の実現への貢献を目指しています。足元では、車両の減産や、部品費・材料費の高騰等の厳しい外部環境が続く中、当社は品質問題とコロナ禍を契機に、2020年より進めてきた変革プラン「Reborn(リボーン)21」を通じて、経営基盤や財務体質の強化、「環境」「安心」を軸にした成長戦略の立案に取り組んできました。仕事のデジタル化による効率化や事業ポートフォリオの組替えによるリソーセス適正化など成果が出始めており、活動の定着とともに、今後更なる発展に努めます。

③ 当期の業績

 当期の業績は、売上収益は、半導体不足などによる車両減産があったものの、新型コロナウイルス感染症による影響からの回復などにより、5兆5,155億円(前期比5,788億円増、11.7%増)と前期比増収になりました。営業利益は減産影響による操業度差損や電子部品を中心とした部材費、物流費、素材費、エネルギー費の高騰など、外部環境の影響があったものの、固定費の低減や研究開発の効率化など採算改善努力の効果により、3,412億円(前期比1,861億円増、120.0%増)、税引前利益は3,848億円(前期比1,911億円増、98.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,639億円(前期比1,388億円増、111.0%増)と増益になりました。

地域別売上収益

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2022/06/21 11:00:00 +0900
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