第98期定時株主総会招集ご通知

株主の皆様へ

　株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。第98期招集ご通知をお届けするにあたり、一言ご挨拶申しあげます。
　振り返りますと2019年度は、2018年度に公表しました建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為や、防衛省に対する不適切な工数計上による過大請求行為により失った信頼を回復すべく、「ＫＹＢ再生元年」をスローガンにオイルダンパーの早期適合化を進めるとともに、グループガバナンス強化を含めた各種再発防止策に、全力を挙げて取り組んだ一年でした。なお、不適合ダンパーの適合化に関しては、順次交換等の作業を進めており、2020年３月末時点で43.1%が完了、2021年３月末の完了を目指しております。
　2019年度業績につきましては、下期にかけて中国市場を発端としたハイドロリックコンポーネンツ事業製品の販売不振、また新型コロナウイルス感染拡大による世界的な生産停止を受け、急激に悪化しました。更に免震・制振用オイルダンパー問題対応、防衛省に対する過大請求対応費用等が影響し、売上高3,816億円、親会社の所有者に帰属する当期損失618億79百万円と２期連続赤字という状況になりました。
　株主の皆様には大変心苦しく存じますが、当期末配当も見送らせていただくことといたしました。
　このような中、今年度は2020中期経営計画がスタートし、引き続き規範意識とコンプライアンス遵守を経営の根幹に据えながら、「取り戻そう信頼と誇り」をスローガンに、高収益体質への変革を目指す３年間となります。収益性・持続性のあるビジネスの追求や、誇りと働き甲斐を持てる職場作り、社会からの期待に向き合い応えていく姿勢を企業活動の基本とし、これまでのものの考え方、仕事の仕方を改めてまいります。新型コロナウイルス感染の終息が見えず、厳しい状況が続いている中、一日も早く皆様の信頼を取り戻せるよう、グループ一丸となって取り組んでまいります。
　株主の皆様におかれましては、引き続ご支援を賜りますことを心よりお願い申しあげます。

代表取締役社長執行役員

Masao Ono